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3つの働き方を兼務する理学療法士【 Vol.1. ショッピングセンターでの働き方】

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あなたが、理学療法士という職業を説明するとき、どのような言葉で伝えますか?

 

1966年(昭和41年)日本初の理学療法士が誕生し、その44年後に理学療法士免許を取得した私は、現在ショッピングセンターの中で理学療法と向き合っています。

 

これだけを聞けば、「理学療法士の仕事をしているのか?」と疑われても仕方ありませんが、我々を取り巻く社会は現在進行形で変化しています。

 

この変化に取り残されないように、私自身も必死に戦っている結果こそ、現在のショッピングセンターでの働き方だと考えています。

 

訪問リハビリテーションを軸とした「介護と福祉のお店」の管理業務

 

現在の私は、理学療法士として、3つの働き方をしています。

 

一つ目の働き方は、訪問看護ステーションからの「訪問リハビリテーション」です。

今や理学療法士として当然の働き方であり、説明は不要でしょう。

 

二つ目は、私の所属法人が運営する「介護と福祉のお店」での管理業務です。

実は、先程から述べているショッピングセンターの中には、このお店が先にオープンしており、その後、サテライトとしての訪問看護ステーションを併設しました。

 

このため、私は一日に3件程度の訪問リハビリテーションを軸に出かけ、残りの時間はショッピングセンターへ戻り、お店の管理業務という仕事をしています。

 

もちろん、レジ打ちもしますし、広告を作ったり、オムツ等を販売したりもします。

 

「それ、本当に理学療法士の仕事なの?」と、問われることもありますが、私自身、理学療法の経験から考える接客や商品紹介などをお店の内外で試みており、理学療法士であることを恥じたことはありません。

 

反対に、理学療法士である前に、一人の店員という立場に触れることで、病院の中では気づけなかった、医療従事者としての傲慢な勘違いにも多く気づかされ、良い社会人経験ができていると感じています。

 

鳥羽市地域リハビリテーション活動支援専門員として働く。

 

最後に、三つ目ですが、これも訪問リハビリテーション以外の時間、つまり、お店の業務時間に調整しながら、行政側の立場でも仕事をしています。また最近では、鳥羽市地域リハビリテーション活動支援専門員という役目を授かり活動をしています。

 

これら行政との仕事内容については、次回以降から語らせていただきますが、三重県鳥羽市の現状もふまえた「理学療法士」としての関わりが実現できています。

 

このように、理学療法士の働き方は、多様化してきており、雇用されている理学療法士であっても、様々な可能性に挑戦すべき時が来ている様に思います。

 

しかし、その際には、働き方の壁、地域での壁など、私たちが避けては通ることが出来ない様々な「成長の壁」が出現してきます。そこで、現在の私の挑戦が、これを読んで下っている方々へ、少なからずヒントとなれば幸いです。

 

続く…

 

杉浦徹先生経歴

<学歴>

2010年  藤田保健衛生大学 医療科学部 リハビリテーション学科 卒業

2012年  藤田保健衛生大学大学院 保健学研究科 修士課程 修了

 

<職歴>

三重県松阪市にある医療法人松徳会 花の丘病院にて、回復期リハビリテーション、訪問リハビリテーションに5年間従事する。同県鳥羽市にある医療法人豊和会 訪問看護ステーション豊和 鳥羽サテライトに転職。訪問リハビリテーション業務に加え、所属法人が運営する介護と福祉のお店ほうわ 鳥羽ハロー店の店長を兼任。

 

同じく、同法人の地域連携室も兼任し、鳥羽市行政とも連携しながら、現在は、鳥羽市地域リハビリテーション活動支援専門員としても活動。以上、3つの仕事を兼務しながら、新しい働き方の実現を目指している。

 

<資格>

・認定理学療法士(地域理学療法)

・介護支援専門員

・地域包括ケア推進リーダー

・介護予防推進リーダー

 

<所属団体>

・一般社団法人 三重県理学療法士会 学術局研修部

・一般社団法人 日本訪問リハビリテーション協会 広報部

 

<受賞歴>

・第28回三重県理学療法学会 大会長賞

 

<著書>

  • 杉浦 徹,杉浦令人:神経症候障害学.1.脳血管障害<各論>/回復期 B 理学療法/①回復期リハ病棟.文光堂, 2016:pp123-144
  • 杉浦令人,杉浦 徹:B 生活動作別の転倒・転落予防の実際 3.移乗.リハビリナース(3),メディカ出版, 2015:pp26-30.

<論文>

  • HIROAKI SAKURAI, YOSHITO SUGIURA, TORU SUGIURA,et al:Determinants of Return to Home After Stroke : An Analysis Based on Familys’ Views. J.Phys.Ther.Sci. 23 : 673-677 , 2011.
  • 杉浦 徹, 櫻井宏明, 杉浦令人, 岩田研二, 木村圭佑, 坂本己津恵, 松本隆史, 金田嘉清:超高齢脳卒中患者(85歳以上)の自宅退院に必要なADL条件の検討.理学療法科学28(5).2013:623-626.
  • 杉浦 徹,倉田昌幸,木村圭佑,櫻井宏明,岩田研二,松本隆史, 金田嘉清:訪問療法士(PT・OT)に求められる役割-医師による訪問リハビリテーション指示実態からの検討-.日本訪問リハビリテーション協会機関誌 第2号.2014:18-20.
  • 杉浦 徹, 櫻井宏明, 杉浦令人, 岩田研二, 木村圭佑, 坂本己津恵,松本隆史, 金田嘉清:回復期退院時の移動手段が車椅子となった脳卒中患者に求められる自宅復帰条件.理学療法科学29(5).2014:779-783.
  • 佐野佑樹,澤  俊二,杉浦  徹,木村圭佑, 松本隆史, 櫻井宏明,金田嘉清:回復期リハビリテーション病棟における認知症の評価 -認知尺度と行動観察尺度を併用して用いる有用性-.理学療法科学30(6).2015:955-959.
  •  

<連絡先>

Facebook:Tohru Sugiura  気軽にご連絡ください。

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