物議を醸したこの話題、「東京五輪選手村 理学療法士スタッフ募集」各種SNSでは様々な声が、専門家やそのほかの方から聞かれています。
1964年の東京オリンピックから約半世紀の時を経て、再びこの地に舞い降りた全世界を巻き込むイベント。
ひ孫の世代まで語り継ぐことができるであろうこのチャンスに対して、ネガティブなイメージが先行している今。実際に、2012年ロンドンオリンピックでボランティア理学療法士として活動された木内さんにお話を伺いました。
お話を伺いますのは、密かにボランティアスタッフの座を狙っております編集長であり、理学療法士のイマイ(@shunta0701)でございます。
急の取材依頼にご対応いただきありがとうございます。先日、協会から東京オリンピック・パラリンピックのボランティア募集要項が出ました。その件に関して、非常にネガティブの意見が聞かれています。木内さんは2012年ロンドンオリンピックの理学療法士ボランティアに参加されたということで、当時のお話をお聞かせいただければと思います。
ニュースやネットなどを見て、なんでこんなにネガティブな意見が多いのだろうと正直驚いています。
イギリス以外にも、オランダ、ドイツ、遠いところだとブラジル、南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリアなどからも理学療法士のボランティアが参加していて、総勢で450名ほどだったと思います。
木内大介さん:京都大学農学部卒業後、英国ロバート・ゴードン大学大学院修士課程にて、理学療法士の資格を取得。英国の病院、クリニック、スポーツクラブにて9年働く。2012年ロンドンオリンピックでは、理学療法士として選手村で各国の選手・役員の治療に当たる。2014年から株式会社メディヴァにてコンサルタントとして勤務。
ボランティアですからもちろんです。参加した理学療法士の方々は、友達の家や安いホテル、B&Bなどに泊まっていると聞きました。
東京では、ホテルの値段が高騰するので、個人ではなかなか出せない金額ですし、「専門家として“ボランティア”はどうなの?」ということが、ネガティブイメージの多くの視点のようです。
東京では宿泊場所の提供はもしかしたら必要かもしれませんね。ボランティアが働きやすい環境を整えるのは運営側に出来る限りして欲しいです。ボランティアに関するネガティブな動きは、ロンドンではあまりなかったと記憶しています。少なくとも周りは皆、何かしら貢献したいと思う人ばかりでした。ボランティアの文化が根付いているのからかもしれませんが、自分の持っている知識や経験、時間を提供するというのは普通に行われていました。私もオリンピック以外にも、例えばロンドンマラソンとかでもボランティアで関わりました。そのような機会にプロフェッショナルな技術を提供できるというのは、ある意味自分の有効活用だなと思います。
そもそも私は、ボランティアがオリンピックの伝統だと思っていました。ロンドンの際にも、シドニーオリンピックからずっとボランティアに参加しているという理学療法士の方もいました。大会期間中は、ボランティア同士でピンバッジの交換も広く行われていました。
今回のボランティア募集は、ロンドンの時のボランティアの活躍を参考にしているのかもしれません。参加したボランティアの方々は皆、自分たちがオリンピックを支えているのだと思い、大変誇りを持っていました。
東京の募集要項はPOSTにある投稿でしか読んでいないのですが、似たようなものだと思います。国により資格等は異なるシステムがありますから、それに合わせていくことは必要なことだと思います。
* 木内さんにまとめていただきました。
・応募は2010年9月から開始
・応募要件(理学療法士)
1,応募時に資格取得後3年以上
2,スポーツ医学理学療法部会の銅レベル以上かそれに相当の経験
3,応急処置や心肺蘇生の資格
4,オリンピックに関連した分野、例えば神経系やamputation rehabilitation(四肢切断後のリハビリ)か、もしくは4年以上の筋骨格系の分野での勤務経験
5,必要条件ではないが以下の経験があれば優先して選考
※追加の資格(例えば鍼灸、テーピング、マッサージなど)
※過去の競技会やスポーツの試合、多競技の大会に関わった経験
実際に参加された理学療法士は、450名ほどだったとのことですが、それよりも応募があったのでしょうか?
具体的な数値はわかりませんが、おそらく多かったと思います。「参加したい」という理学療法士が多かったと思います。参加した理学療法士の中には、2016年のリオにも参加すると言っていた人たちもいました。
ボランティア全体では、応募は24万人あり、そこから選ばれた7万人の人たちが関わったとのことです。
ボランティアの募集は、理学療法士だけ別ではなく、一斉に他のボランティアとまとめてオンラインで世界中から応募ができました。自分の希望のボランティアも何種類か同時に出せたと思います。私も確か通訳のボランティアも同時に応募した記憶があります。
募集は理学療法士以外に、作業療法士や言語聴覚士の募集はあったんですか?
療法士ですと、理学療法士だけでした。イギリスではスポーツ分野のリハビリは主に理学療法士が担っているという背景があるからだと思います。ただ、理学療法士以外にも、カイロプラクター、オステオパス、マッサージ師も募集されていました。また、ポリクリニックにはスポーツ医学専門医を始め、救急医、看護師、放射線技師、歯科医などが同じくボランティアで参加していました。
ロンドンオリンピックで感心したのは、計画力と組織力です。それぞれ違った背景をもったボランティアが参加したのですが、ほとんど混乱なくスムーズな経験でした。個々の目的と役割など非常に明確でした。ボランティアはボランティアに集中できる環境が整えられていましたね。東京の際にも、この点が大きなポイントになってくると思っています。
そうですね。その点は一番懸念される部分だと思います。実際、どのような方が、利用されるのですか?
ロンドンでの理学療法士の役割については、オリンピック後に論文*にまとめられています。この論文によると、オリンピック期間を通して全体で約1800件あり、そのうち69%は選手、31%は選手以外の人でした。
*Grant et al (2014) The role of sports physiotherapy at the London 2012 Olympic Games. British Journal of Sports Medicine, 48:63-70.
大きな国や団体スポーツは自分たちの医療チームが帯同していて良いのですが、途上国や個人種目の選手でそのようなサポートがない選手たちがポリクリニックをよく利用していました。
選手たちが宿泊する施設のある選手村の中に1つポリクリニックがあって、そこで医療関係のサービスはすべてワンストップで受けられるようになっていました。イギリスでは理学療法外来というのが通常病院やクリニックにあるのですが、オリンピックのときもそのような感じでした。他にも別の場所に2つのポリクリニック、24の競技会場、28のトレーニング会場にそれぞれ理学療法士が配置されていました。
ポリクリニック内部写真:普通のテントだと思っていた自分が恥ずかしい…。
当然、その配置は技術などを考慮されての配置なんですよね?
スキルは高いレベルの人からまだ経験の浅い人まで混ざっていましたので、そこはよく考慮して配置していたと思います。一人で経験もあって知識もあるような人は競技会場に送られたり、経験も浅いような理学療法士は、経験のある人とチームを組んでポリクリニックに配置されたりでした。
ほぼ英語で大丈夫でした。中には、ごく稀にフランス語、スペイン語しか話せない人もいましたが、その場合は理学療法士の中で喋れる人が対応していました。
流石に通訳は配置されないですもんね。木内さんの懸念点は、やはり言葉の部分ですかね?
言葉はかなり重要だと思います。理学療法は基本“安全”に行うことが最優先だと思います。その点に関して、コミュニケーション上の誤解は問題です。また微妙な内容を伝える際にうまく伝えられないと、不安感や不信感を相手に持たれてしまうかもしれません。
実際に選手を見たら記録としてカルテの記載等はしますよね?
カルテの記載は優先事項の1つでした。施設内の端末に電子カルテがあり、それに記入しました。イギリスではSOAPを使用しますので、それに基づいて記入していました。自分のシフトでない時にその方が来る可能性もあるので、記録を残すことは理学療法士間のコミュニケーションとしても重要でした。
記入した治療記録は、毎日集計されていて、翌日の朝のミーティングで重要ポイントが共有されていました。また、このデータに基づいて、大会後にはオリンピック委員会によりロンドンオリンピックの怪我の傾向などの発表も行われました。
実際に、オリンピック期間中は何日くらい稼働して、何名くらい対応したのですか?
募集の際、最低10以上のシフト(1日2シフト制)に入れるというのが条件でした。だいたいオリンピックは2週間くらいでしたが、私は当時ロンドンに住んでいたこともあり、シフトとしては結構入ったと思います。パラリンピックにも出たかったのですが、流石に期間が長すぎるので、どちらかということでオリンピックに参加しました。
それは職場が結構「頑張ってこい」と応援してくれたから行けたんですか?
私が当時働いていたのはNHS(National High Service)という国立の医療機関でした。イギリスはほぼNHSが医療サービスを提供しているのすが、当時は、そこのトップから、オリンピック期間中、無給だけど休みが取れるよう調整するように、という通達がありました。
職場に理解してもらって、参加できるよう調整してもらうのはかなり重要ですね。イギリスですと、有給を1週間単位でとるのが普通であり、普段からその場合の調整というのができています。日本での有給の取り方はだいぶ異なりますからね。
そうですね。日本は、連休をとるのが難しいですからね。
この点も日本では課題になるかもしれません。職場の理解だけでなく、国民の理解を事前に進められるかどうかは重要ですね。
これは理学療法士協会だけでは難しい問題かもしれません。オリンピックの一般のボランティアの参加も奨励するためには、国を挙げて理解を深めるキャンペーンをしていかないといけないかもしれません。
それにしても、理学療法士からのネガティブな声が悲しいですよね。おそらく医師も含めてですが、「専門職に無給とはなんぞや」という考えだと思います。
オリンピック自体が商業化している中で疑問に思う人がいるのも当然なのかもしれません。そこは、オリンピックにおけるボランティアの位置づけなどを組織委員会などがしっかり説明をしたり、盛り上げたりする仕掛けが必要だったとおもいます。オリンピックの自国開催って、おそらく大部分の人にとっては一生に1回あるかないかだと思います。そのような機会にボランティアとして参加することで、かけがいのない経験や思い出が得られるとしたら、すごいことだと個人的には思います。
そんな機会に、自分のもつプロフェッショナルな技術が役にたつのであれば、それこそ自分の有効活用だと思います。
お金では買えない経験だったり体験が得られますよ、という点をもう少しアピールできればいいのではと思います。まだオリンピックのボランティアはどんなものなのかということが説明不足で、腑に落ちない人も多いのかもしれないですね。また参加したくても職場が許してくれないとか、参加するための費用がかかりすぎるなどから難しいと思う人もいると思います。そのような状況を改善するための創造的な支援も必要かもしれません。
そうなると個人の意識が重要になりますよね。経験とか体験というものの価値を知っている人であれば、そういった意欲はあると思います。
ロンドンのときには7万人ものボランティアが参加しました。国を挙げてオリンピックボランティアに対する広告宣伝を大規模に行っていましたし、参加したいと思えるような、流れを全体的に作っていたと思います。
先ほど送った動画も、ボランティアを【Game makers】と呼んで、オリンピックはあなたたちが作っていますという雰囲気を盛り上げていました。
これすごい、いいですよね。Thank you Game makersというキャンペーンで、オリンピックの主役がボランティアであるということを強調していますから。このネーミングをそのまま拝借するのは良いですね。
ボランティアに関わることにより、普通だったら観客としてしか参加できないオリンピックを中から体験できますからね。ボランティアの中にはボルト選手からお礼に帽子を貰ったという話も聞きました。一生のうちで一回あるかないかのことです。
そうですよね。実際に、木内さんも参加されて、経験されてよかったですか?
良かったですね。イギリス国内だけでなく各国の理学療法士と知り合うことができましたし、経験のある理学療法士や理学療法士以外のカイロの方々とも一緒に活動できましたからね。
実際、理学療法士の対応ではどういった対応が多かったのですか?
主に急性期の怪我の対応ですね。そこで重要になるのはアセスメントでした。選手は試合に出たいですからね。その怪我が本当に試合に出られる怪我なのかどうかを専門家の立場からきっちり評価して説明してあげることですね。施設にはスポーツ医学専門医やCT、MRIなどの検査施設が併設されていましたから、理学療法士の立場で判断できないことはすぐに紹介もできました。その上で出るための最善の準備をしてあげることです。それは、マニュアルセラピーであったり、テーピングであったりになります。
基本的に、ポリクリニックには誰でも勝手に来れます。理学療法士に診てもらいたい人は理学療法外来に来て、そこで来た順に理学療法士が診ていきます。もし理学療法の領域でなければ、医師など他の職種に紹介します。
日本の場合と、イギリスでは若干システム違うので、変わるかもしれないですね。
そこは国のシステムに準じて行うと思います。イギリスでは資格取得後に認定されると理学療法士でも薬の処方ができます。認定を受けていない理学療法士は普段は処方が許されていないのですが、ただこの期間だけは、アセトアミノフェンの処方を特例で認めていました。
そんな特例までですか!?今日本では、理学療法士のボランティア問題以上に、東京オリンピック自体のネガティブキャンペーンが多いですからね。そちらの問題の方が大きいように感じます。
私はボランティアとして関われて本当に良かったです。オリンピック・パラリンピックは世界中の国の人が関わる大きな行事ですから、関われる機会があれば関わりたいと思う人はたくさんいると思います。一方で参加に関する懸念もあると思います。オリンピックでのボランティアの素晴らしさを伝えることと、懸念に対して少しでも答えていくことが求められているのだと思います。
ロンドンオリンピックの時も、ロンドン市民は意外と冷ややかでした。「交通機関が混みすぎる」「セキュリティが大丈夫なのか」とか、ネガティブな意見が開始直前までありました。
でもいざ始まったら、そんな心配事は起きず、皆サポートに回り、国中で大盛況でした。
でも理学療法士だけでみると、ここまでのネガティブイメージはなかなかのものですよね?
イギリスではここまでの反応はありませんでしたね。私の周りには反対する人はいませんでした。文化の違いもあるかもしれませんが、もしかしたら単純に説明不足なのかもしれません。これにより理学療法士の価値が脅かされるかというと、その逆で社会にもっと理学療法を認知してもらう絶好の機会ではないかと思います。ただ、やるからには成功させる必要がありますので、そのための計画であったり、役割であったりは周到に準備して欲しいです。この機会をうまく活かすために、課題を持っている理学療法士の人たちをどんどん巻き込んでいくこともしたら良いと思います。
最終的には、ボランティアでの立場での参加は、オリンピックに賛同できる人、このような機会に関わりたい人が参加すれば良いのだと思います。
確かに技術提供に対して対価をもらうというのは大変重要なことだと思います。ここに対して、オリンピックの意義だけでなく、日本の理学療法として長期的な計画の中での位置づけがあれば、それだけでもだいぶ異なると思います。例えば長期的に日本の理学療法を推進するという目的のもと、今回はボランティアだけど、オリンピックという舞台で理学療法サービスの提供する機会は活用し、論文などでしっかり学術的な結果を残していくということであれば、また話は変わってくると思います。個人的には理学療法の価値を社会に認知させる機会はしっかりと活用するべきだと思います。
確かにそうですよね。。イギリスの理学療法士募集要項は、イギリスの理学療法士にとってハードルは高いものでしたか?この、「スポーツ医学理学療法部会の銅レベル以上かそれに相当の経験」というのはどういうものですか?
スポーツ医学理学療法部会というものが、経験と能力に応じて金・銀・銅という3段階のレベル認定制度を作っています。銅レベルというのは、経験としては、100時間のシャドイング(誰かについて学ぶ)であったり、資格取得後最低2年間の勤務経験であったり、スポーツ応急処置の資格やテーピングの講習参加などがあります。また事例や振り返りのレポートの提出も必須になります。1〜2年ほどスポーツ理学療法分野で経験をしていれば、比較的簡単に銅レベルの認定は取れます。
100時間のシャドイングというのは、普通のことですか?
イギリスではバイトが認められていて、仕事後や週末に地域のスポーツクラブで理学療法士が普通に働いています。
あ、バイト代が出るんですね。その時間も単位に認められると。
そうですね。ですから、スポーツマインドのある理学療法士であれば、例えば日中の勤務は脳卒中専門病院で働いていても、それ以外の時間にスポーツ現場のバイトをしている人が普通です。
あとイギリスの場合、スポーツ分野のリハビリは理学療法士が主に担っているという状況があります。理学療法士の資格が大前提で、その後にスポーツに特化した資格や経験を積んでいくというのが通常スポーツ分野のリハビリに関わる人のキャリアパスです。日本の場合ですと柔整や針灸師などの似たような他職種も多いので、いかに役割を明確にし、連携してやっていけるかというところが課題だと思います。
その点強いですね。日本ではスポーツに関わりたいと思って理学療法士になって、働くところなくて諦めるパターンも多いですからね。
木内さんからいただいた情報の中で気になったのが、トレーニングの部分なのですが、これは専門家も一般のトレーニングは受けたのですか?
トレーニングも7万人のボランティア全員が受けるので大々的なものでした。最初の1回は様々なボランティアが混ざって行われ、ボランティアとしてオリンピックに関わり方などの研修を受けました。ここでも上手に構成されていて、コメディアンが登場する動画での説明などがあり、楽しくすすめられました。指揮を高める意味での集まりでもあり、また「ボランティアの皆さんの力でオリンピックを成功させましょう!」というようなマインドを共有する集まりでもありました。これはすごい盛り上がりました。
専門家のトレーニングは、メンバーとの顔合わせとかシフトの確認とか。新しい施設なので医療機器も最新式ですから、その説明も受けました。施設には最新式の設備が備えられており、素晴らしかったです。また、選手がまだ入っていない選手村や宿泊施設の見学などもありました。
日本ではすでに、技術的な研修会は各所で行なっているみたいです。
期間中は、理学療法士同士の教え合いなども自然発生的に行われていました。結構ざっくばらんにわからないことがあれば「教えて」と、仲間同士で学びあっていました。
そうなるとポイントは語学になるのかなというところでしょうか。最後に、木内さんから参加に手をこまねいている理学療法士にメッセージをお願いします。
オリンピックに関わることは、普通の人にとっては滅多にない機会です。ロンドンのときは最高の雰囲気でしたし、何事にも代えがたい思い出となりました。ボランティアとして一人一人は小さな役割かもしれませんが、オリンピックの顔として重要な役割となるはずです。世界中の国々から来る人々に自分の持っている専門的な技術で貢献できる絶好の機会です。いろいろな情報が飛び交っていますが、しっかり吟味して、もしやる価値があると判断したら、ぜひチャレンジして欲しいです。そして選考されたら、その経験を思いっきり楽しんでください。
いかがでしたでしょうか?確かに専門家として、「お金という対価なしにお願いしたい」という募集要項に対して、プロフェッショナルとしての心は揺らぐと思います。
しかし、平等にサポートを受けられる選手も限られているのも事実。そんな選手に対して、手を差し伸べてくれるのもまたプロフェッショナルです。
様々なメディアで、東京オリンピック・パラリンピックに関する腐った情報は事実としてあります。腐った利権もあるでしょう。でも、選手には何も関係ありません。
この日のために、全てを犠牲にし、また国の援助もままならないで異国の地で戦う選手のために、我々日本人理学療法士ができる目の前のことに目を向けてみてほしいと思います。
協会の示す募集要項もしかり。イギリスのようにスポーツ=理学療法士であれば難しくないでしょうが、スポーツに携わる専門職の多い日本の中で、500人の募集を認められたことに目を向けてほしいです。
我々日本の理学療法士はきっと世界に通用します。それをこの場で証明する。それができれば、お金以上のものが我々には手に入るのだと思います。
最後に、非常に急なご連絡にも関わらず、早急に対応いただきました木内さん。この場をお借りして感謝申し上げます。