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支援学校給食改革なくして成長なし【長岡菜都子】

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食事形態を変える、食事介助の方法を変える

 

ー 先生は良く「給食を変えたい」と仰っていますが、具体的にどのように変えたいのか、教えていただけますか?

 

長岡 具体的には「食事形態を変える」「食事介助の方法を変える」の2つです。支援学校では今でも、当たり前に刻み食や粒のあるミキサー食が提供されています。

 

「それの何がいけないの?」と思うかもしれませんが、高齢者と子どもでは嚥下に対しての対応が根本的に変わります。正しい嚥下の経験の有無です。

 

先天性の疾患を持つ子供の場合は、生まれてから今まで一度も正しい嚥下をしたことがないことが多く、これから学んでいくんです。そのため支援方法を誤ると、誤った方法で無理やり食べる癖を学習してしまうんです。

 

その癖がついてしまうと、歳をとったときに、その”無理やり”ができなくなるので、急に食べられなくなります。

 

子どもの頃から、正しい食べ方を学習させてあげるのが一番のポイントなんです。そのためにも食事形態や介助方法を見直したいんです。

 

ー それはどういう風に食事形態を変えればいいんですか?

 

長岡 固い食事をそのままミキサーにかけるのではなくて、まずはそれ自体を柔らかくしてほしいです。

 

これはブログでも書きましたが、「子持ちししゃものフライ」がミキサーで出たことがあったんですよ。ししゃものミキサーですから、モソモソで食べることができず、むせ返りながら食べていました。

 

担当のお子さんの指導に入った時、私の目の前で誤嚥したんですね。さらに隣にいた子もぶつ切りの子持ちシシャモが喉に詰まってしまったんです。

 

むせ返りながら食べていたので、給食は止めてもらいました。でも私がその日たまたま指導に入ったせいで、その子は空腹で午後の授業を過ごすことになるわけです。これってでも人権侵害じゃないかなと思ったんです。給食費も払っているのに。言語聴覚士が介入したせいで給食が食べられなかったなんて、ちょっと違うなって思ったんです。

 

これをどうにか変えないといけないと思って、それから「支援学校給食改革」についてはブログで何回も訴えてFacebookで拡散しました。

 

今は議員さんの県政レポートに載せていただいたり、地道に外堀を固める活動をしています。県の教育委員会まで話を持って行ってプレゼンもしましたが、今年度の予算までに良い返答が貰えなかったから来年度の給食は変わらない。

 

でも諦めません。愚直に訴え続けていこうと思っています。

 

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支援学校給食改革なくして成長なし【長岡菜都子】

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