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【國澤洋介先生】がん のリハビリテーション -「死」を理学療法の中に組み入れる -

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がんリハとの出会い

ーー 先生がPTになられたきっかけを教えてください。

國澤先生 養成校に入る前は、特別なことはしておらず、フラフラしていました。高校の時はスポーツをやっていたので、何かスポーツに関連したことができたらなぁとも思っていました。



ラグビーをやっていたので、体育大を受けてみたり(見事に落ちましたが)、スポーツトレーナーについて少しだけ調べてみたり、鍼灸の専門学校を見てみたり、治療院を見学したり、そんなことをしているうちにPTの資格を取る方が良いのではないかといった話を聞いたんです。


なので、そもそも浪人するまで「PT」なんて聞いたこともありませんでしたし、埼玉県出身でありながら、この学校(埼玉医科大学:当時短期大学)があることも知りませんでした。


もともとは脊髄脊椎疾患を担当していたのですが、その中にがんが脊椎へ転移して対麻痺が生じる方、がんが直接脊髄に浸潤して対麻痺を生じる方なども担当する機会が多くなってきました。


そのため、がんに関する知識も必要と感じ、興味を持つようになり、がん患者さんのリハビリテーションに広く関わるようになってきました。

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國澤 洋介先生経歴

早稲田医療技術専門学校(現人間総合科学大学)の第1期生として卒業
埼玉県内の一般病院に就職後、4年半務め、埼玉医科大学総合医療センターに異動。
1年半前に埼玉医科大学の教員として働き始め、現在は週1回程度で埼玉医科大学総合医療センターにも勤務。
授業は1年生に対する理学療法概論や統計学の講義、1年次の体験実習を担当。
また、博士課程では脊髄損傷に関するテーマで研究を行っていたこともあり、脊髄損傷の講義、職業倫理職場管理学という講義を担当。

 

がんリハの現状

ーー がんのリハビリテーションを行うにあたって何か認定が必要なのですか?


國澤先生  そうですね。がん患者リハビリテーション料の施設基準として定められているのですが、医療保険でがんのリハを行う場合は研修を修了していないと実施することが出来ないんです。その要件を満たす研修は全国で50件越えるくらい開催されています。
 

ーー がんのリハビリテーションの研修を修了された方は今どのくらいいらっしゃるのですか。
 


國澤先生 全国の集計を覚えているわけではないのですが、今年埼玉県で行われた研修会では他職種を含めて180名近く集まりました。そのうちPTは70名ほどでしたね。

 


毎回そのくらいの人数のセラピストが終了していくので、年間で大体3000人くらいのPTが修了しているかもしれないですね。


ーー がんのリハビリテーションに関しての研修会を、医師や看護師も一緒に受けるのですね。

國澤先生 一緒に参加しなければならないという制約があります。がんのリハビリテーションの制度については、関連団体と厚生労働省が協議してより良い制度となるように検討しているところです。



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