ディープニューラルネットワークで歩行速度を予測する

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ディープラーニング(Deep learning;DL)やディープニューラルネットワークとは何か知っていますか?
リハビリに近い形で出来るだけ“簡略化”してお伝えします。
(簡略化しすぎているので何となくの理解でお願いします)

Deep learningとは、人間の力なしに機械が自動的にデータから特徴を抽出してくれる4層構造以上のニューラルネットワークを用いた学習のことです。4層構造以上のニューラルネットワークをディープニューラルネットワーク(Deep neural network;DNN)といいます。

 

DNNで出来ることは、予測やクラスタリング、画像認識、音声認識、自然言語処理、異常検知などがあります。理学療法に近いかたちで、分かりやすい予測について紹介していきます。

 

誤差を最小化し、重回帰分析より正確な予測が可能に

これまで理学療法関連や医学系の研究において数値や分類などの予測をする場合は、いわゆる重回帰分析を使用してきました。

 

重回帰分析とは、

y=β₀+β₁χ₁+β₂χ₂+β₃χ₃ という用に予測式を立てる事で予測をしています。

ここで予測される変数はy(目的変数)であり、χ(説明変数)からy(目的変数)を予測(説明)するというものですよね。

 

例えば、歩行速度の予測で考えて見ましょう。

 

「歩行速度=1.32+0.56✕筋力+0.75✕身長-1.6✕BMI」という感じで、筋力や身長、BMIの所に実測値を入力すると予測値が出力されるという仕組みです。

 

ここで言う、0.56や0.75、1.6というのは偏回帰係数と呼ばれているのもですよね。目的変数である歩行速度は筋力や身長、BMIでどの程度説明されているか?という数字が自由度調整済み決定係数(R²)といって1に近いほど元のデータとの当てはまりがよいモデルという解釈です。

 

ここまでは、論文を読んだり、臨床をしている先生方にとっては、知っていて当たり前の話だと思います。

 

では、DNNはどのようにして予測するのか?

まずは、こちらの画像をご覧下さい。

これがニューラルネットワークです。筋力、TUG、歩行速度、立ち座りテストから歩行の自立判定を予測するニューラルネットワークの例です。入力層から特徴を隠れ層で抽出して拡張させたり、逆に絞ったりしながら抽出していきます。

 

そして、最後に出力層で歩行の自立度を判定します。しかし、一方向(順方向)での予測では不十分です。なぜなら予測した歩行自立度と実際の歩行自立度に差があるかもしれません。

 

DNNではこの誤差を最小にするためにW₁などの重みを更新します。

この赤矢印のように、逆方向に重みやバイアスを調整することで実測値と予測値の誤差を最小にしていきます。(誤差逆伝播法)

 

なんとなくイメージができたでしょうか?このように誤差を最小化することでより正確な予測ができるようになります。ですので、予測に特化していうならば重回帰分析よりDNNなどの人工知能を用いた方がより正確な予測ができると思いませんか?

 

非常に簡略化した説明になってしまいましたが、今回はこれで失礼します。

 

【目次】

#1 まだAIに仕事を奪われるとか言ってるの?

#2  Deep Learningで歩行予測

 

<こちらもおすすめ>

▶︎ リハビリ×人工知能で何ができるのか。7つの可能性

 

(記事:中口 拓真)

 

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