理学療法士、作業療法士、言語聴覚士で青年海外協力隊員のお金の話。

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協力隊の待遇ってどうなの??


前回までは協力隊の試験についてお届けしきました。海外ボランティアに興味がある、協
力隊に行ってみたい!でも実際のところ待遇はどうなの?と疑問を持たれている方もいる
かと思います。私もその内の1人でした。今回の記事では青年海外協力隊員の待遇につい
てお伝えできればと思います。

 

 

1,手当て


ボランティアだからお金は貰えないのでしょ?と考えられがちなのですが、実はそういう
訳ではありません。派遣期間中に支給されるお金は大まかに現地での生活費と住居費、国
内の積立金の3つに分けられます。これらのお金は派遣される国々から貰うわけではなく、
日本の税金から賄われています。ですから、派遣される国々の方々には金銭面での負担は
ないことになり、協力隊員の派遣はボランティアということになります。話が少しそれま
したが、具体的な手当の話に戻ります。


□現地生活費
これは各国の物価等によって変わってくるものであり、一概にいくらということで決まっ
ている訳ではありません。ただ傾向としては現地の方の平均収入以上に生活費が支給され
ているケースが多いようです。実際に足りるのかどうかということは、個人によって金銭
感覚が違うので何とも言えませんが、普通の生活はできるかと思います(生活がお金で苦
難を強いられるようなことはないとも言えます)。

□住居費
これも国や地域によって変わってくるので一概にいくらということで決まっている訳では
ありません。家はJICA職員や現地の受入れ機関などと予算内で探すことが多いと思います。
ホームステイも多いのですが、国によってはセキュリティを重視せざるを得ない状況の事
もあり、想像していた住まいとは違う設備の整った家に住むケースもあるようです。

□積立金
ここが最も気になるところかと思います。2年間でどれ程の金額が貯まるのかと言うと、
だいたい200万円位です(2014年11月時点 青年海外協力隊募集ページ参照http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/support_system/treatment/)。
ただこれは変わる可能性がありますので、受験する際には必ず確認して下さい。ちなに
みこちらの手当は3種類に内訳が異なっており、そのうちの1つは雇用保険とのダブル受給
はできない仕組みになっています。

 

 

 

 

2,保険関連


どこに危険が潜んでますか?
どこに危険が潜んでますか?

□共済会
現地で怪我や病気をしたらどうなるのか?と心配される方もいるかと思います。協力隊員
は無条件で共済会に入るため、現地での怪我や病気については保険で全て賄われます。私
の知っているケースではアキレス腱断裂で実際に帰国し治療を受けた方もいました。

□民間保険
物品の盗難や家の破損など現地では何かとトラブルがあります。私の知り合いにもiphone
が盗まれたり、パソコンが故障してしまったりしたケースがありました。私自身も家が水
漏れの被害に遭ったりと何かと予期せぬトラブルにあいました。これらの弁償費用などは
どうなるのか?と言うと、AIUの協力隊特別保険というものがあり、こちらに加入してお
いると補償されました(補償額はケースにより異なる)。ただ、こちらは任意保険であり
加入しない人もいます。派遣前の訓練中に説明があり任意で入ることができます。

水漏れ被害にあった著者の部屋の様子
水漏れ被害にあった著者の部屋の様子

□国民年金基金
年金は自分で払います。派遣前に自治体で手続きをする必要があります。私は年ごとに
一括払いにしていました。


*上記見解はあくまで筆者の経験談であり、JICAの公式見解ではありません。

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執筆者 小泉裕一

CIMG3111 専門学校卒業後、埼玉県内の大学病院で勤務。3年間勤務し、 青年海外協力隊員として2012年6月~2014年6月までモンゴル国立第三病院へ派遣された。派遣中から開発途上国リハビリレポーターというweb企画を立ち上げ運営している。(30ヵ国からのリハビリレポートを日替わりで配信するもの)帰国後は訪問看護ステーションで勤務している。            

 

 

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士で青年海外協力隊員のお金の話。

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