パーキンソン病患者の脳にiPS 京大

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ついに人間の脳にiPS細胞が移植された。

京都大病院が今月9日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った神経細胞を50歳代男性のパーキンソン病患者の脳へ移植したと発表した。

▶ 脳にiPS 2年半検証 パーキンソン病で初移植

 

京大の高橋淳教授らのチームは、京大iPS細胞研究所から、拒絶反応が起きにくい型のiPS細胞を使用し、脳内の情報伝達物質であるドーパミンを分泌する神経細胞を作製。患者の左頭部に穴をあけ、約240万個の神経細胞を特殊な注射針で移植した。

 

iPS細胞使用した再生医療は、移植した細胞が腫瘍化するリスクがある為、今後半年間は、移植した細胞が腫瘍化していないかMRI等で確認を行い異、常がみられなければ右側にも同様に神経細胞を移植。その後2年間、安全性と有用性を検証する。2020年までには、計7名の患者に移植する予定になっている。

 

髙橋教授は、パーキンソン病薬を飲む必要がないぐらいの状態まで回復するのがベストだと語っている。

 

パーキンソン病に対する治療は、L-ドパ等を投与しドーパミン不足を補う方法が主流となっている。また、観血的な治療方法であれば、脳内に電極を埋め込む脳深部刺激法(Deep Brain Stimulation:DBS)があるが、どちらも根本的な治療に至っていないのが現状だ。

しかし、今回の方法では、機能低下した神経細胞を再生することから根本的な完治が望めると考えられる。成功すれば、保険適用も視野に入れた計画をしているとの事だ。

 

パーキンソン病は、1000人に1人が発症するとされていて、全世界では3000万人もの患者がいる。今後パーキンソン病に対する治療が、日本を皮切りに変わっていきそうだ。

パーキンソン病患者の脳にiPS 京大

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