英語を書く(Writing)のポイント
先月は第6回「英語を聞く(listening)ポイント」でした。
私個人の意見として、日本人が苦手なスピーキングよりもリスニングの方が、国内勉強組にとっては引っかかりやすいと思っています。
スピーキングは音読反復すれば簡単な文法で言いたいことは伝えられますが、リスニングは知らない単語や言い回し、独特の省略発音が出てくると、結局のところ難しくなってきます。常に練習あるのみですね。
毎回反復して申しますが、英語論文読解のテクニック技法を教えるだけの講座ではありません。
テクニックだけでしたら「まずアブストラクト(abstract)を読むとか、図のあるわかりやすい英論文を選ぶとか、背景知識が豊富な論文を選ぶ」などがあがります。
しかしテクニックよりも概念化を確実にしないと英語学習は失敗しやすいです。
また英語論文だけ読めて、簡単な会話できない、多分野のニュースは読めないなど、限定的な英語能力になります。
そのような能力を獲得することがメルマガの目標ではないことをあらかじめご了解していただけたら幸いです。
第7回のテーマは「英語を書く(Writing)のポイント」です。
〈ライティングを使う場面はどこなのか?〉、〈ライティングを用いた英語のトレーニング〉、〈場面別、英語ライティングのコツ〉、〈ライティングそのもののトレーニング方法〉、〈英語での文の書き方〉です。
〈ライティングを使う場面はどこなのか?〉
ライティングを始める前に、ライティング能力が求められる場面はどこなのかを考えましょう。
例えば海外の医療機器メーカーにメールで発注依頼する場面なのか、履歴書を書かなくちゃいけないのか、カルテを英語で書く必要があるのか、講義のまとめを英語でやるのか、エッセイを書くのか、論文を書くのかなど。
そして、目標をはっきりさせる事が達成感を得ながら進める上で大切です。
なぜなら、日本では公的に英語を書く機会が話す以上に少ないからです。
そのため、求められるライティングスキルも大きく異なる為です。
メールが書ければ良い人がエッセイのトレーニングをこなす必要性は余り無いかもしれません。
〈ライティングを用いた英語のトレーニング〉
・英語のトレーニングとして、そんなに難しい事柄でなくとも、英語でメモして英語で情報を整理する事は非常に大切です。
普段から日本語に翻訳して情報整理をしていると、英語で話したり書いたりする場面で情報の引き出しが非常に少なく、スピーキングにも影響します。
この場合、日本語での引き出しがある為、日本語圏で生活する中では困らず、普段気づくことができません。
・英語での情報整理には、Idea Mapを用いると便利です。Idea Mapで情報間のつながりを整理したり、考えを理論的に考えをまとめる事が出来ます。アイデアは単語で整理しても良いし、シンプルな短文を用いても良いです。
〈場面別、英語ライティングのコツ〉
・メールは書き出し言葉や締め言葉などのルールが存在するので、インターネット上でたくさん使われているテンプレートを上手く活用するのが良いです。
日本語で検索しても沢山使えるフォーマットはありますが、下記のwikihowを見ればフォーマルな e-mailのコツについて英語で学べます。
http://m.wikihow.com/Write-a-Formal-Email
・履歴書も同様に、テンプレート活用するとはじめはとっつきやすいです。
・これはイギリスでの経験のみの話しになります。カルテはSOAP方式で書くのに変わりはありませんが、Subjectiveの後ろに、治療への同意が良好である事と、処方(Rx)がObjectiveの後ろに入るのとが日本とは異なる点でした(下記参照)。
S)...Patient agreed with the treatment
O)...評価
Rx)...ここに治療内容
A)...治療の反応
P)..明日以降のプラン
しかし、ネイティヴのカルテは非常に書く内容が多く、普段からきっちり情報を整理している様子でした(A4 紙カルテの裏表を10分かからずに書ききれるスピード!!)。
英語カルテの方法としてSOAP方式は一般的であり、インターネット上でたくさん参考文を参照できます。
「How to write SOAP notes. Physiotherapy/ physical therapy」と打つと、割と検索しやすいです。ネット上ではoccupational therapyよりもphysioの方が見やすいやつが沢山検索できました。
Documentation Manual for Occupational Therapy: Writing SOAP Notes, Third Editionという本が売っていて、専門的にOTのSOAP notesを書き方をという先生は購入も検討されてもいいかもしれません。
【目次】
第一回:リハビリ職(理学・作業療法士のための)英論文読解講座
第四回:英会話 絶対音読標準編
第七回:英語トレーニング法 英語を書く(Writing) ポイント
最終回:実戦へチャレンジ
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