H001-2 / 第7部 リハビリテーション

廃用症候群リハビリテーション料

急性疾患等に伴う安静による廃用症候群の患者で、一定程度以上の基本動作能力・応用動作能力・言語聴覚能力・日常生活能力の低下を来しているものに対する個別リハビリテーションについて算定する区分。算定限度は廃用症候群の診断又は急性増悪から120日。令和8年度改定では算定点数(Ⅰ)180点・(Ⅱ)146点・(Ⅲ)77点はいずれも据え置き、一方で早期リハビリテーション加算の大幅改正(60点/25点段階制)、休日リハビリテーション加算(注5)の新設、離床を伴わないリハの100分の90算定規定(注7)の新設、目標設定等支援・管理料(H003-4)の廃止に伴う減算規定の削除など、H001脳血管疾患等リハ料と同様の運用ルール変更が行われました。

編集部注記本ページは厚生労働省の告示・通知・疑義解釈資料を編集部が整理したものです。改定前=令和6年6月1日〜令和8年5月31日、改定後=令和8年6月1日施行。最終的な算定可否は厚労省発出資料および所管の地方厚生局にご確認ください。
改定の要点(5点)
  • 算定点数(Ⅰ)180点・(Ⅱ)146点・(Ⅲ)77点はいずれも据え置き。算定限度は120日(H001の180日、H000の150日と異なる)。
  • 早期リハビリテーション加算(注2)が大幅改正:起算日「発症等」→「入院日」、期間「30日」→「14日」、点数「25点単一」→「60点(1〜3日目)・25点(4日目以降)」の段階制に。
  • 休日リハビリテーション加算(注5)を新設:廃用症候群の発症・急性増悪から30日目まで、休日(土日祝)に行った場合に1単位25点を加算。
  • 離床を伴わないリハ(注9)を新設:特定の患者に対する20分以上の個別療法は所定点数の100分の90、1日2単位までに制限。
  • 目標設定等支援・管理料(H003-4)の廃止に伴い、関連する100分の90減算規定が削除。なお要介護被保険者等の120日超 108/88/46点規定(注7)は維持。

基本情報(令和8年度改定後)

算定点数(1単位 = 20分以上の個別療法)

令和8年6月1日施行
区分点数(PT・OT・ST・医師による場合 各)
廃用症候群リハ料(Ⅰ)180
廃用症候群リハ料(Ⅱ)146
廃用症候群リハ料(Ⅲ)
PT・OT・ST・医師、それ以外いずれも
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注書きまとめ(全9注、改定後)

算定の要件・加算・特例
  • 注1(算定対象):急性疾患等に伴う安静による廃用症候群の患者で、一定程度以上の基本動作・応用動作・言語聴覚・日常生活能力の低下を来している者(別表第九の七)に対し、診断又は急性増悪から120日を限度に算定。改善が期待できる場合等は120日超も継続可。
  • 注2(早期リハ加算):入院日から起算して14日を限度、1単位60点(起算日から4日目以降は25点)。他院転院は転院前入院日が起算日。
  • 注3(初期加算):廃用症候群に係る急性疾患等の発症等から14日を限度、1単位45点。注2と別に算定可。
  • 注4(急性期リハ加算):重症患者(別表第九の十:BI 10以下、認知症高齢者の日常生活自立度ランクM以上、人工呼吸器・ECMO等の患者、特定感染症等)に対し、発症等から14日を限度、1単位50点。注2・注3と別に算定可。
  • 注5(休日リハ加算)新設:発症等から30日目までの休日(土日祝)、1単位25点。注2・3・4と別に算定可。
  • 注6(120日超):要介護被保険者等以外は1月13単位に限り算定可。
  • 注7(120日超・要介護):入院中の要介護被保険者等は1月13単位に限り、(Ⅰ)108点・(Ⅱ)88点・(Ⅲ)46点を算定可。
  • 注8(データ提出加算):外来患者に対し月1回50点(届出施設のみ)。
  • 注9(離床なしリハ)新設:特定の患者に対し所定点数の100分の90、患者1人につき1日2単位まで。

施設基準

脳血管疾患等リハ料の届出機関に依拠
廃用症候群リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)の施設基準は、それぞれ脳血管疾患等リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)を届け出ていることが前提。脳血管リハの専任医師・専従PT・OT・STは廃用症候群リハの専任者・専従者を兼ねる。

加えて、要介護被保険者等への対応として:
  • 利用を予定している指定通所リハビリテーション事業所等に対し、リハ実施計画書・リハ総合実施計画書等を文書で提供できる体制
  • 他の保険医療機関でリハ継続予定の患者について、当該医療機関に文書で提供できる体制

機能訓練室の必要器械・器具

脳血管疾患等リハ料と共通
廃用症候群リハ料は脳血管疾患等リハ料の届出機関に依拠するため、機能訓練室の必要器械・器具は脳血管疾患等リハ料と共通(歩行補助具・訓練マット・治療台・血圧計・平行棒・各種測定用器具・各種車椅子・装具等)。

届出様式

  • 脳血管疾患等リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)の届出を行っていれば、廃用症候群リハ料として特に地方厚生(支)局長に対して届出を行う必要はない
  • (リハデータ提出加算を算定する場合)第38の5の(4)〜(7)に準じた届出

改定前後の対比

1. 算定点数 ─ 全区分据え置き
改定前(令和6年6月1日〜令和8年5月31日)改定後(令和8年6月1日〜)
廃用症候群リハ料(Ⅰ)─ 1単位
PT/OT/ST/医師 各 180据置PT/OT/ST/医師 各 180
廃用症候群リハ料(Ⅱ)─ 1単位
PT/OT/ST/医師 各 146据置PT/OT/ST/医師 各 146
廃用症候群リハ料(Ⅲ)─ 1単位
PT/OT/ST/医師、それ以外 各 77据置PT/OT/ST/医師、それ以外 各 77
2. 早期リハビリテーション加算(注2)─ 大幅改正
改定前改定後
起算日
発症、手術又は急性増悪入院した日(他院転院は転院前入院日、外来は退院前入院日)
算定可能期間
起算日から30日起算日から14日
加算点数
1単位 25 (期間中一律)段階制1〜3日目:1単位 60
4〜14日目:1単位 25
3. 休日リハビリテーション加算(注5)─ 新設
改定前改定後
加算の存在
該当なし新設
算定対象・期間
入院中の患者で、廃用症候群の発症・急性増悪から30日目までの休日(土日祝)にリハ実施
点数
1単位 25(注2・注3・注4と別に算定可)
4. 離床を伴わないリハビリテーション(注9)─ 新設
改定前改定後
特定の患者の規定
該当なし新設
算定
所定点数の100分の90、患者1人につき1日2単位まで
5. 目標設定等支援・管理料関連の減算規定 ─ 削除
改定前改定後
過去3月以内のH003-4算定要件に基づく100分の90減算
要介護被保険者等で発症等から60日経過後にリハを実施する場合に、過去3月以内にH003-4を算定していないとき100分の90で算定削除H003-4自体が廃止されたことに伴う削除
120日超・要介護被保険者等への注7低減点数
(Ⅰ)108点・(Ⅱ)88点・(Ⅲ)46点(維持)据置(Ⅰ)108点・(Ⅱ)88点・(Ⅲ)46点
中医協答申(短冊)原文 ─ 廃用症候群リハ料関連改定出典: 個別改定項目について Ⅲ-4-①〜⑤(疾患別リハ共通改定)

共通改定の適用

廃用症候群リハ料については、中医協答申資料「個別改定項目について」の「脳血管疾患等リハビリテーション料、廃用症候群リハビリテーション料、運動器疾患リハビリテーション料及び呼吸器リハビリテーション料についても同様」との記載により、早期リハ加算改正・休日リハ加算新設・離床なしリハ新設・目標設定等支援関連減算削除が同様に適用される。

出典: 厚生労働省「個別改定項目について」(中医協答申資料)Ⅲ-4-① 発症早期のリハビリテーションの更なる推進及び休日のリハビリテーションの適切な評価 / Ⅲ-4-④ 疾患別リハビリテーション料の訓練内容に応じた評価の見直し / Ⅲ-4-⑤ リハビリテーション総合実施計画評価料の見直し

留意事項通知 抜粋(保医発0305第6号)

第7部 H001-2 (1) 廃用症候群リハ料の趣旨
廃用症候群リハビリテーション料は、急性疾患等に伴う安静による廃用症候群であって、一定程度以上の基本動作能力、応用動作能力、言語聴覚能力及び日常生活能力の低下を来しているものに対し、種々の運動療法・実用歩行訓練・日常生活活動訓練等を組み合わせて個々の症例に応じて行った場合に算定する。
第7部 H001-2 (2) 対象患者(別表第九の七)
急性疾患等に伴う安静(治療上の安静を含む)による廃用症候群の患者で、一定程度以上の基本動作能力、応用動作能力、言語聴覚能力及び日常生活能力の低下を来している者。診断又は急性増悪から120日を限度として算定。
第7部 通則 4・5・5の2 リハ実施計画書・実施単位数(共通)
医師は定期的な機能検査等をもとに効果判定を行い、別紙様式21又はこれに準じたリハ実施計画書を開始後原則7日以内、遅くとも14日以内に作成。3か月に1回以上、患者・家族等に説明の上交付し写しを診療録に添付。/従事者1人につき1日18単位を標準、週108単位、1日上限24単位(集団コミュニケーション療法と合算)。専従の従事者が他業務(医学管理・在宅医療・第7部リハ等)に従事した場合は20分=1単位として加算可能(改定で新設)。
第7部 H001-2 (注9) 離床を伴わないリハの特定の患者
個別療法を実施する日に、ベッド上から移動せずポジショニング又は拘縮の予防等を主たる目的とした他動的訓練のみを行う入院中の患者のうち、以下のいずれにも該当しないもの:救命救急入院料・特定集中治療室管理料等の管理料を算定中、もしくは早期リハ加算・初期加算・急性期リハ加算を算定中の患者、15歳未満の小児患者、医師が3単位以上必要と特に認め診療録・摘要欄に記載した患者。

関連する疑義解釈 Q&A(原典抜粋)

Q 令和8年度診療報酬改定において、休日リハビリテーション加算が新設されたが、廃用症候群リハビリテーション料についても同様の取扱いか。
A そのとおり。廃用症候群リハビリテーション料についても、廃用症候群に係る急性疾患等の発症、手術若しくは急性増悪又は廃用症候群の急性増悪から30日目までを限度として、休日リハビリテーション加算(1単位25点)を算定可能。
出典: 疑義解釈資料(その1〜その2)該当問(令和8年3月発出)※詳細は原典参照
Q 令和8年度診療報酬改定において、早期リハビリテーション加算の起算日の要件及び算定期間が変更となったが、令和8年5月31日以前に入院した患者の起算日及び算定可能日数についてはどのように考えればよいか。
A (本問は事例別の取扱いを示しており、原典の例示部分が長いため、詳細は出典資料を確認のこと。経過措置として、5月31日以前に算定開始した患者の起算日・残期間に応じた取扱いが示されている。)
出典: 疑義解釈資料(その2)別添1 問69(令和8年3月31日付事務連絡)

厚生労働省 一次資料

本ページは厚生労働省が公表した告示・通知・疑義解釈資料を編集部が整理したものです。 個別具体的な算定の可否や施設基準の充足判断については、所管の地方厚生局またはお手元の保険医療機関の事務担当者にご確認ください。 記載内容は最新情報を反映するよう努めていますが、最終的な解釈は厚生労働省の発出資料をご確認ください。

算定点数・要件・期間等は告示原文(令和8年厚労省告示第69号)、留意事項通知(保医発0305第6号)、施設基準通知(保医発0305第8号)、疑義解釈資料(その1〜その4)を一次資料として確認。PT-OT-ST.NET該当ページとのクロスチェックを実施。

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