編集部注記本ページは厚生労働省の告示・通知・疑義解釈資料を編集部が整理したものです。改定前=令和6年6月1日〜令和8年5月31日、改定後=令和8年6月1日施行。最終的な算定可否は厚労省発出資料および所管の地方厚生局にご確認ください。
改定の要点(5点)
- 算定点数(Ⅰ)185点・(Ⅱ)170点・(Ⅲ)85点はいずれも据え置き。算定限度は150日。150日超は1月13単位限度で(Ⅰ)111点・(Ⅱ)102点・(Ⅲ)51点。
- 早期リハビリテーション加算(注2)が大幅改正:起算日「発症等」→「入院日」、期間「30日」→「14日」、点数「25点単一」→「60点(1〜3日目)・25点(4日目以降)」の段階制に。
- 休日リハビリテーション加算(注5)を新設:発症等から30日目まで、休日(土日祝)に行った場合に1単位25点を加算。
- 離床を伴わないリハ(注9)を新設:特定の患者に対する20分以上の個別療法は所定点数の100分の90、1日2単位までに制限。
- 算定単位数上限緩和対象から運動器リハ料(Ⅰ)を除外(別表第九の三の改正):これまで早期歩行・ADL自立を目的とする入院患者で(Ⅰ)を算定する場合に対象となっていたが、運動器リハ(Ⅰ)は対象から除外され、心大血管・脳血管・廃用症候群・呼吸器の(Ⅰ)のみが対象。
基本情報(令和8年度改定後)
算定点数(1単位 = 20分以上の個別療法)
令和8年6月1日施行
| 区分 | 点数(PT・OT・医師による場合 各) |
| 運動器リハ料(Ⅰ) | 185点 |
| 運動器リハ料(Ⅱ) | 170点 |
運動器リハ料(Ⅲ) PT・OT・医師、それ以外いずれも | 85点 |
| 150日超・月13単位限度の低減点数(注7、要介護被保険者等) |
| 運動器リハ料(Ⅰ) | 111点 |
| 運動器リハ料(Ⅱ) | 102点 |
| 運動器リハ料(Ⅲ) | 51点 |
注書きまとめ(全9注、改定後)
算定の要件・加算・特例
- 注1(算定対象):急性発症した運動器疾患又はその手術後の患者(別表第九の六)に対し、発症・手術・急性増悪又は最初に診断された日から150日を限度に算定。改善が期待できる場合等は150日超も継続可。
- 注2(早期リハ加算):入院日から起算して14日を限度、1単位60点(起算日から4日目以降は25点)。他院転院は転院前入院日が起算日。
- 注3(初期加算):発症等から14日を限度、1単位45点。注2と別に算定可。
- 注4(急性期リハ加算):重症患者(別表第九の十)に対し、発症等から14日を限度、1単位50点。注2・注3と別に算定可。
- 注5(休日リハ加算)新設:発症等から30日目までの休日(土日祝)、1単位25点。注2・3・4と別に算定可。
- 注6(150日超):要介護被保険者等以外は1月13単位に限り算定可。
- 注7(150日超・要介護):入院中の要介護被保険者等は1月13単位に限り、(Ⅰ)111点・(Ⅱ)102点・(Ⅲ)51点を算定可。
- 注8(データ提出加算):外来患者に対し月1回50点(届出施設のみ)。
- 注9(離床なしリハ)新設:特定の患者に対し所定点数の100分の90、患者1人につき1日2単位まで。
施設基準(専従・人員配置)
専任医師・専従療法士・機能訓練室の主要要件
| 区分 | 要件 |
| 運動器リハ料(Ⅰ) |
| 医師 | 運動器リハの経験を有する専任の常勤医師1名以上 |
| PT・OT | 運動器リハの経験を有する専従の常勤PT又はOT合計4名以上 |
| 機能訓練室 | 内法100㎡以上 |
| 運動器リハ料(Ⅱ) |
| 医師 | 運動器リハの経験を有する専任の常勤医師1名以上(非常勤含む常勤換算可) |
| PT・OT | 専従の常勤PT 2名以上、又は専従の常勤OT 2名以上、又は専従の常勤PT・OT合計2名以上 |
| 機能訓練室 | 内法100㎡以上 |
| 運動器リハ料(Ⅲ) |
| 医師 | 運動器リハの経験を有する専任の常勤医師1名以上 |
| 療法士 | 専従の常勤PT、OT、看護師、准看護師、あん摩マッサージ指圧師等のいずれか1名以上(運動器リハの経験者) |
| 機能訓練室 | 内法45㎡以上 |
機能訓練室の必要器械・器具(共通)
運動器リハ料 (Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)共通
各種測定用器具(角度計、握力計等)、血圧計、平行棒、姿勢矯正用鏡、各種車椅子、各種歩行補助具、訓練マット、治療台、砂嚢などの重錘等を備えること。
届出様式
- 別添2 様式42:運動器リハビリテーション料(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)の施設基準届出
- 別添2 様式44の2:従事者の氏名、勤務態様等
- 専用機能訓練室の平面図(添付)
- (リハデータ提出加算を算定する場合)第38の5の(4)〜(7)に準じた届出
改定前後の対比
1. 算定点数 ─ 全区分据え置き
| 改定前 | 改定後 |
| 運動器リハ料(Ⅰ)/(Ⅱ)/(Ⅲ) |
| (Ⅰ)185点 / (Ⅱ)170点 / (Ⅲ)85点 | 据置(Ⅰ)185点 / (Ⅱ)170点 / (Ⅲ)85点 |
2. 早期リハビリテーション加算(注2)─ 大幅改正
| 改定前 | 改定後 |
| 起算日 |
| 発症、手術又は急性増悪 | 入院した日 |
| 算定可能期間 |
| 起算日から30日 | 起算日から14日 |
| 加算点数 |
| 1単位 25点 (期間中一律) | 段階制1〜3日目:1単位 60点 4〜14日目:1単位 25点 |
3. 休日リハビリテーション加算(注5)─ 新設
| 改定前 | 改定後 |
| 加算の存在 |
| 該当なし | 新設 1単位25点(発症等から30日目までの土日祝) |
4. 離床を伴わないリハビリテーション(注9)─ 新設
| 改定前 | 改定後 |
| 特定の患者の規定 |
| 該当なし | 新設 所定点数の100分の90、1日2単位まで |
5. 算定単位数上限緩和対象(別表第九の三)─ 運動器リハ料(Ⅰ)を除外
| 改定前 | 改定後 |
| 早期歩行・ADL自立を目的とする入院患者の対象範囲 |
| 心大血管・脳血管・廃用症候群・運動器・呼吸器リハ料(Ⅰ)を算定するもの |
対象縮小
心大血管・脳血管・廃用症候群・呼吸器リハ料(Ⅰ)を算定するもの
※運動器リハ料(Ⅰ)を対象から除外
|
▶中医協答申(短冊)原文 ─ 別表第九の三 運動器除外出典: 個別改定項目について Ⅲ-4-③ p.566
改定後
別表第九の三
・回復期リハビリテーション病棟入院料又は特定機能病院リハビリテーション病棟入院料を算定する患者(運動器リハビリテーション料を算定するものを除く。)
・脳血管疾患等の患者のうち発症日、手術日又は急性増悪の日から60日以内のもの
・入院中の患者であって、その入院する病棟等において早期歩行、ADLの自立等を目的として心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)、脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)、廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)又は呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)を算定するもの
改定前(現行)
(同上だが運動器リハ料(Ⅰ)を含む)
・入院中の患者であって、その入院する病棟等において早期歩行、ADLの自立等を目的として心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)、脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)、廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)、運動器リハビリテーション料(Ⅰ)又は呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)を算定するもの
出典: 厚生労働省「個別改定項目について」(中医協答申資料)Ⅲ-4-③ 疾患別リハビリテーション料の算定単位数上限緩和対象患者の見直し
6. 目標設定等支援・管理料関連の減算規定 ─ 削除
| 改定前 | 改定後 |
| 過去3月以内のH003-4算定要件に基づく100分の90減算 |
| 要介護被保険者等で発症等から60日経過後にリハを実施する場合に、過去3月以内にH003-4を算定していないとき100分の90で算定 | 削除H003-4自体が廃止されたことに伴う削除 |
留意事項通知 抜粋(保医発0305第6号)
第7部 H002 (1) 運動器リハ料の趣旨
運動器リハビリテーション料は、急性発症した運動器疾患又は手術後の患者に対し、種々の運動療法、実用歩行訓練、日常生活活動訓練、応用的動作能力・社会的適応能力の回復等を目的とした作業療法等を組み合わせて個々の症例に応じて行った場合に算定する。
第7部 H002 (2) 対象患者(別表第九の六)
ア 急性発症した運動器疾患又はその手術後の患者(上下肢の複合損傷、脊椎損傷による四肢麻痺、体幹・上下肢の外傷・骨折、切断・離断、義肢、運動器の悪性腫瘍等)
イ 慢性の運動器疾患により、一定程度以上の運動機能・日常生活能力の低下を来している患者(関節の変性疾患、関節の炎症性疾患、熱傷瘢痕による関節拘縮、運動器不安定症等)
第7部 通則 4・5・5の2 リハ実施計画書・実施単位数(共通)
医師は定期的な機能検査等をもとに効果判定を行い、別紙様式21又はこれに準じたリハ実施計画書を開始後原則7日以内、遅くとも14日以内に作成。3か月に1回以上、患者・家族等に説明の上交付し写しを診療録に添付。/従事者1人につき1日18単位を標準、週108単位、1日上限24単位(集団コミュニケーション療法と合算)。
第7部 H002 (注9) 離床を伴わないリハの特定の患者
個別療法を実施する日に、ベッド上から移動せずポジショニング又は拘縮の予防等を主たる目的とした他動的訓練のみを行う入院中の患者のうち、以下のいずれにも該当しないもの:救命救急入院料・特定集中治療室管理料等の管理料を算定中、もしくは早期リハ加算・初期加算・急性期リハ加算を算定中の患者、15歳未満の小児患者、医師が3単位以上必要と特に認め診療録・摘要欄に記載した患者。
関連する疑義解釈 Q&A(原典抜粋)
Q
令和8年度診療報酬改定により、別表第九の三の対象から運動器リハビリテーション料(Ⅰ)が除外されたが、回復期リハビリテーション病棟において運動器リハ料を算定する患者については1日6単位までの算定となるか。
A
そのとおり。回復期リハビリテーション病棟において運動器リハビリテーション料を算定する患者については、別表第九の三の対象から除外されたため、1日6単位までの算定となる。
出典: 疑義解釈資料(その2)別添1 問67(令和8年3月31日付事務連絡)
Q
運動器リハビリテーション料の対象患者について、慢性の運動器疾患の範囲はどのように考えればよいか。
A
関節の変性疾患・炎症性疾患、熱傷瘢痕による関節拘縮、運動器不安定症等であって、一定程度以上の運動機能・日常生活能力の低下を来している患者を指す。具体的判断は患者の状態に応じて行うこと。
出典: 疑義解釈資料(過年度分)該当問 ※詳細は原典参照
厚生労働省 一次資料
本ページは厚生労働省が公表した告示・通知・疑義解釈資料を編集部が整理したものです。
個別具体的な算定の可否や施設基準の充足判断については、所管の地方厚生局またはお手元の保険医療機関の事務担当者にご確認ください。
記載内容は最新情報を反映するよう努めていますが、最終的な解釈は厚生労働省の発出資料をご確認ください。
算定点数・要件・期間等は告示原文(令和8年厚労省告示第69号)、留意事項通知(保医発0305第6号)、施設基準通知(保医発0305第8号)、疑義解釈資料(その1〜その4)を一次資料として確認。PT-OT-ST.NET該当ページとのクロスチェックを実施。
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