H003-2 / 第7部 リハビリテーション

リハビリテーション総合計画評価料

疾患別リハビリテーションを実施するに当たって、医師・看護師・理学療法士等が共同してリハビリテーション総合実施計画書を作成・評価した場合に算定する評価料。令和8年度改定では「2回目以降の場合」の点数を新設。リハ総合計画評価料1は初回300点・2回目以降240点、リハ総合計画評価料2は初回240点・2回目以降196点と、初回と2回目以降で異なる点数構造に変更。脳梗塞の再発などで起算日が再設定された場合は「初回」算定可(疑義解釈その1 問42)。

編集部注記本ページは厚生労働省の告示・通知・疑義解釈資料を編集部が整理したものです。改定前=令和6年6月1日〜令和8年5月31日、改定後=令和8年6月1日施行。最終的な算定可否は厚労省発出資料および所管の地方厚生局にご確認ください。
改定の要点(3点)
  • 「2回目以降の場合」の点数を新設。初回と2回目以降で異なる点数構造に変更。
  • リハ総合計画評価料1:初回 300点(改定前300点)、2回目以降 240点(新設)。
  • リハ総合計画評価料2:初回 240点(改定前240点)、2回目以降 196点(新設)。新たな疾患の発症や疾患の再発・急性増悪等によりリハ起算日が再設定された場合は、再度「初回」として算定可(疑義解釈その1 問42)。
  • 令和8年5月31日以前にリハ総合計画評価料1又は2を算定していた場合、令和8年6月以降は「2回目以降」として算定(疑義解釈その1 問44)。
  • 関連:リハ実施計画書・リハ総合実施計画書の説明日及び説明者を診療録に記載することが要件化。患者等の署名は不要(疑義解釈その1 問43参照)。

基本情報(令和8年度改定後)

算定点数(1単位 = 20分以上の個別療法)

令和8年6月1日施行
区分 点数(1単位、PT・OT・ST・医師による場合 各)
リハビリテーション総合計画評価料1
イ 初回の場合300
ロ 2回目以降の場合新設240
リハビリテーション総合計画評価料2
イ 初回の場合240
ロ 2回目以降の場合新設196

注書きまとめ(全4注、改定後)

算定の要件・加算
  • 注1(主要疾患別リハ料での算定):心大血管疾患リハ料(Ⅰ)、脳血管疾患等リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)、廃用症候群リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)、運動器リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)、呼吸器リハ料(Ⅰ)、がん患者リハ料、認知症患者リハ料の施設基準適合機関で、医師・看護師・PT・OT・ST等の多職種共同でリハ計画を策定し、それに基づきリハを実施した場合に、患者1人につき1月1回に限り算定。
  • 注2(介護リハ予定患者での算定):脳血管疾患等リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)、廃用症候群リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)、運動器リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)の届出機関で、多職種共同で計画を策定し、介護リハの利用を予定している患者に対しリハを実施した場合に、患者1人につき1月1回に限り算定。
  • 注3(入院時訪問指導加算):当該保険医療機関の医師・看護師・PT・OT・STが患家等を訪問し、A308 回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する患者の退院後の住環境等を評価した上で計画を策定した場合に、入院中1回限り150点を加算。ただし入院期間の起算日が変わらない再入院の場合、又はB007退院前訪問指導料で入院後14日以内に訪問指導を行った場合は算定不可。
  • 注4(運動量増加機器加算)改正:脳血管疾患等リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)の届出機関で、別に厚生労働大臣が定める患者(脳卒中又は脊髄障害の急性発症に伴う上肢・下肢の運動機能障害患者)に対し、医師・PT・OTが運動量増加機器を用いた計画を策定し当該機器でリハを実施した場合に加算。イ 上肢の運動機能障害に対して機器を用いる場合 150点ロ 下肢の運動機能障害に対して機器を用いる場合 150点(それぞれ月1回)。改定により上肢・下肢で個別算定可に。

対象となる疾患別リハ料

注1・注2の対象範囲
疾患別リハ料 適用注
心大血管疾患リハ料(Ⅰ)注1のみ
脳血管疾患等リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)注1・注2(運動量増加機器加算[注4]対象)
廃用症候群リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)注1・注2
運動器リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)注1・注2
呼吸器リハ料(Ⅰ)注1のみ
がん患者リハ料注1のみ
認知症患者リハ料注1のみ

施設基準(専従・人員配置)

補足:H003-2 単独の施設基準なし
リハ総合計画評価料は、上表の対象疾患別リハ料の施設基準を満たし届出を行っていることが前提。H003-2 単独の施設基準・人員配置・機能訓練室要件は告示・通知に存在しない。

使用する様式

  • 別紙様式21:リハビリテーション総合実施計画書(改定後の標準様式)
  • 別紙様式21の6・別紙様式23:改定前から使用してきた場合は継続使用可
  • 説明日・説明者を診療録に記載すること(改定で要件化)。患者等からの署名は不要(疑義解釈その1 問43)

改定前後の対比

1. リハビリテーション総合計画評価料1 ─ 「2回目以降」を新設
改定前(令和6年6月1日〜令和8年5月31日) 改定後(令和8年6月1日〜)
区分・点数構造
リハ総合計画評価料1 300(単一) 2区分化 イ 初回の場合 300
ロ 2回目以降の場合 240(新設)
2. リハビリテーション総合計画評価料2 ─ 「2回目以降」を新設
改定前 改定後
区分・点数構造
リハ総合計画評価料2 240(単一) 2区分化 イ 初回の場合 240
ロ 2回目以降の場合 196point(新設)
中医協答申(短冊)原文 ─ リハ総合計画評価料の点数構造変更出典: 個別改定項目について Ⅲ-4-⑤ p.570-572

改定後

H003-2 リハビリテーション総合計画評価料
1 リハビリテーション総合計画評価料1
 イ 初回の場合 300点
 ロ 2回目以降の場合 240点
2 リハビリテーション総合計画評価料2
 イ 初回の場合 240点
 ロ 2回目以降の場合 196点

改定前(現行)

H003-2 リハビリテーション総合計画評価料
1 リハビリテーション総合計画評価料1 300点
2 リハビリテーション総合計画評価料2 240点

出典: 厚生労働省「個別改定項目について」(中医協答申資料)Ⅲ-4-⑤ リハビリテーション総合実施計画評価料の見直し p.570-572
3. 入院時訪問指導加算(注3)─ 算定不可ケースの明確化
改定前 改定後
点数
150点(入院中1回限り) 据置150点(入院中1回限り)
算定対象
A308 回復期リハ病棟入院料を算定する患者の退院後の住環境等を、医師・看護師・PT・OT・STが入院前7日以内又は入院後7日以内に評価 据置同左
算定不可となるケース明確化
(明文化なし) 入院期間の起算日が変わらない再入院では算定不可
B007 退院前訪問指導料で入院後14日以内に訪問指導を行った場合は算定不可
中医協答申(短冊)原文 ─ 入院時訪問指導加算の明確化出典: 個別改定項目について Ⅲ-4-⑤

改定後 ─ 注3

当該保険医療機関の医師、看護師、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が、患家等を訪問し、区分番号A308に掲げる回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する患者の退院後の住環境等を評価した上で、当該計画を策定した場合に、入院時訪問指導加算として、入院中1回に限り、150点を所定点数に加算する。ただし、入院期間の起算日が変わらない再入院の場合は、入院時訪問指導加算は算定できない。また、区分番号B007に掲げる退院前訪問指導料を算定する患者であって、入院後14日以内に当該指導を行った場合には、入院時訪問指導加算は算定できない。

出典: 厚生労働省「個別改定項目について」(中医協答申資料)Ⅲ-4-⑤ ※A308 回復期リハ病棟入院料の見直しに伴う関連改正
4. 運動量増加機器加算(注4)─ 上肢・下肢の分離算定
改定前 改定後
対象機器・対象患者
脳卒中又は脊髄障害に伴う上肢の運動機能障害を有する患者に対する運動量増加機器を用いたリハ 対象拡大 脳卒中又は脊髄障害に伴う上肢又は下肢の運動機能障害を有する患者
点数構造
運動量増加機器加算 150(月1回、単一) 上下肢分離 イ 上肢の運動機能障害に対して機器を用いる場合 150(月1回)
ロ 下肢の運動機能障害に対して機器を用いる場合 150(月1回)
上肢・下肢で個別に算定可(両者該当の場合は最大300点/月)
算定可能期間
発症日から起算して2月を限度として月1回 据置発症日から起算して2月を限度として月1回(イ・ロそれぞれ)
中医協答申(短冊)原文 ─ 運動量増加機器加算の上下肢分離出典: 個別改定項目について Ⅲ-4-⑤

改定後 ─ 注4

区分番号H001の脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)又は(Ⅱ)に係る施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届出を行った保険医療機関において、別に厚生労働大臣が定める患者に対して、医師、理学療法士又は作業療法士が運動量増加機器を用いたリハビリテーション計画を策定し、当該機器を用いてリハビリテーションを行った場合に、運動量増加機器加算として、次に掲げる点数をそれぞれ月1回に限り所定点数に加算する。
イ 上肢の運動機能障害に対して機器を用いる場合 150点
ロ 下肢の運動機能障害に対して機器を用いる場合 150点

改定前(現行)

注 区分番号H001の脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)又は(Ⅱ)に係る施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届出を行った保険医療機関において、別に厚生労働大臣が定める患者に対して、医師、理学療法士又は作業療法士が運動量増加機器を用いたリハビリテーション計画を策定し、当該機器を用いてリハビリテーションを行った場合に、運動量増加機器加算として、150点を所定点数に加算する。

出典: 厚生労働省「個別改定項目について」(中医協答申資料)Ⅲ-4-⑤ リハビリテーション総合実施計画評価料の見直し / 注4の改正
5. 計画書説明日・説明者の診療録記載 ─ 要件化
改定前 改定後
診療録への記載
(明文化なし) 説明日及び説明者を診療録に記載することを要件化
※患者等からの計画書への署名は不要(疑義解釈その1 問43)

留意事項通知 抜粋(保医発0305第6号)

第7部 H003-2 (1) リハ総合計画評価料の趣旨
リハビリテーション総合計画評価料は、定期的な医師の診察及び運動機能検査又は作業能力検査等の結果に基づき、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、介護支援専門員、その他の関係職種が共同して、患者の状態及び目標を踏まえた総合的なリハビリテーションの実施計画を作成し、これに基づいて行ったリハビリテーションの効果、実施方法等について評価を行った場合に算定する。
第7部 H003-2 (2) 注1の対象となる疾患別リハ料
心大血管疾患リハ料(Ⅰ)、脳血管疾患等リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)、廃用症候群リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)、運動器リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)、呼吸器リハ料(Ⅰ)、がん患者リハ料、認知症患者リハ料を算定すべきリハビリテーションを受ける患者が対象。1月1回限り算定。
第7部 H003-2 (3) 注2の対象(介護リハ予定患者)
脳血管疾患等リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)、廃用症候群リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)、運動器リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)を算定すべきリハを受けており、介護リハの利用が予定されている患者(要介護被保険者等)に対し、多職種共同で計画策定後リハを実施した場合に1月1回算定。
第7部 H003-2 (4) 計画書の作成・説明・記録要件改定で要件化
別紙様式21(リハビリテーション総合実施計画書)を用い、医師は患者・家族等に対し、計画の内容について説明する。説明した日付及び説明者を診療録に記載すること(改定で要件化)。患者等からの署名は不要(疑義解釈その1 問43)。改定前から使用してきた別紙様式21の6・別紙様式23も継続使用可。
第7部 H003-2 (5) 入院時訪問指導加算(注3)の留意点
A308 回復期リハ病棟入院料を算定する患者の退院後の住環境等(段差・階段・浴室・トイレ等)を、入院前7日以内又は入院後7日以内に医師・看護師・PT・OT・STが患家を訪問し評価。入院中1回限り150点を加算。入院期間の起算日が変わらない再入院では算定不可。B007 退院前訪問指導料で入院後14日以内に訪問指導を行った場合も算定不可。
第7部 H003-2 (6) 運動量増加機器加算(注4)の留意点改定
脳血管疾患等リハ料(Ⅰ)(Ⅱ)で算定する患者のうち、脳卒中又は脊髄障害の急性発症に伴う上肢又は下肢の運動機能障害を有する者が対象。医師・PT・OTが運動機能を評価し機器使用が適当と判断、運動量増加機器を用いた計画を策定したうえで実施。イ 上肢・ロ 下肢それぞれ月1回 150点(改定で上肢・下肢分離、上下肢両者該当の場合は月最大300点)。発症日から起算して2月を限度(従前と同じ)。

関連する疑義解釈 Q&A(原典抜粋)

Q 令和8年度診療報酬改定において、H003-2 リハビリテーション総合計画評価料1について「2回目以降の場合」が新設されたが、例えば脳梗塞の再発により脳血管疾患等リハビリテーションの起算日が再設定された場合など、同一疾患についてリハビリテーションの起算日が再設定された後に、再度リハビリテーション総合計画評価料を算定する際は、「初回の場合」と「2回目以降の場合」のいずれの点数を算定すればよいか。
A 同一の疾患別リハビリテーション料であっても、新たな疾患の発症や疾患の再発・急性増悪等によってリハビリテーション起算日が再設定され、改めてリハビリテーション総合実施計画書を作成・評価等を行った場合には、「初回の場合」を算定する。
出典: 疑義解釈資料(その1)別添1 問42(令和8年3月23日付事務連絡)
Q 令和8年度診療報酬改定により、リハビリテーション計画書及びリハビリテーション総合実施計画書については、説明した日及び説明者を診療録に記載することとなったが、計画書への患者等の署名は不要となるのか。
A そのとおり。改定後は、計画書を患者等に交付の上、説明日及び説明者を診療録に記載することで足り、患者等からの署名は不要である。
出典: 疑義解釈資料(その1)別添1 問43(令和8年3月23日付事務連絡)
Q 令和8年5月31日以前にリハビリテーション総合計画評価料1又は2を算定していた患者について、令和8年6月1日以降は「初回の場合」と「2回目以降の場合」のいずれの点数で算定すればよいか。
A 令和8年5月31日以前にリハビリテーション総合計画評価料1又は2を算定していた患者については、同年6月以降は「2回目以降の場合」として算定する。
出典: 疑義解釈資料(その1)別添1 問44(令和8年3月23日付事務連絡)
Q 運動量増加機器加算について、令和8年度診療報酬改定によりイ(上肢)とロ(下肢)に区分されたが、同一の月に両者を算定することは可能か。
A イ・ロそれぞれが月1回限り算定可能であり、上肢・下肢の両者の運動機能障害に対して機器を用いる場合は、同一の月にイ及びロをそれぞれ算定することができる(発症日から起算して2月を限度)。
出典: 疑義解釈資料(その2)該当問(令和8年3月31日付事務連絡)※詳細は原典参照

厚生労働省 一次資料

本ページは厚生労働省が公表した告示・通知・疑義解釈資料を編集部が整理したものです。 個別具体的な算定の可否や施設基準の充足判断については、所管の地方厚生局またはお手元の保険医療機関の事務担当者にご確認ください。 記載内容は最新情報を反映するよう努めていますが、最終的な解釈は厚生労働省の発出資料をご確認ください。

算定点数・要件・期間等は告示原文(令和8年厚労省告示第69号)、留意事項通知(保医発0305第6号)、施設基準通知(保医発0305第8号)、疑義解釈資料(その1〜その4)を一次資料として確認。二次資料との突き合わせクロスチェックを実施。

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