- 所定点数を大幅引き上げ(令和8年6月)。初診:6点→17点(約2.8倍)、再診:2点→4点(2倍)、訪問診療(同一建物以外):28点→79点(約2.8倍)、(同一建物等):7点→19点(約2.7倍)。
- 注5(継続賃上げ加算)を新設。継続して賃上げに係る取組を実施した保険医療機関は、所定点数に代えてそれぞれ31点・6点・107点・21点を算定。
- 令和9年6月以降は所定点数100分の200(=2倍)化(注6)。基本算定は34点・8点・158点・38点に。注5(継続賃上げ)も同年6月以降は52点・10点・173点・32点に引き上げ(注7)。
- 対象職員の定義変更。改定前「主として医療に従事する職員(医師・歯科医師を除く)」→改定後「当該保険医療機関において勤務する職員(40歳以上の医師・歯科医師、業務委託職員を除く)」と職員の範囲を明確化(派遣職員は一定要件下で対象可)。
- 「1日につき」の文言を削除。同一日に他傷病で別診療科を受診した場合の2つ目の診療科でも算定可能(疑義解釈その2 問4で趣旨明示)。
基本情報(令和8年度改定後)
算定点数(令和8年6月〜令和9年5月)
| 区分 | 所定点数 / 注5(継続賃上げ加算で代替算定) |
|---|---|
| 1 初診時 | 所定 17点 / 注5代替 31点 |
| 2 再診時等 | 所定 4点 / 注5代替 6点 |
| 3 訪問診療時 イ 同一建物居住者等以外 | 所定 79点 / 注5代替 107点 |
| 3 訪問診療時 ロ イ以外(同一建物等) | 所定 19点 / 注5代替 21点 |
算定点数(令和9年6月〜)─ 段階的引き上げ後
| 区分 | 所定点数 / 注7(継続賃上げ加算で代替算定) |
|---|---|
| 1 初診時 | 所定 34点 / 注7代替 52点 |
| 2 再診時等 | 所定 8点 / 注7代替 10点 |
| 3 訪問診療時 イ 同一建物居住者等以外 | 所定 158点 / 注7代替 173点 |
| 3 訪問診療時 ロ イ以外(同一建物等) | 所定 38点 / 注7代替 32点 |
※ 注7の点数(32点)は注6で2倍化された所定点数(38点)より低くなる場合があります。これは継続賃上げ加算の趣旨が「継続的に賃上げを実施する保険医療機関に手厚い段階的支援」であるためで、令和9年度時点の制度設計です。
算定要件(注書きまとめ・改定後)
- 注1〜注4(算定対象):1=初診、2=再診等、3=訪問診療(イ:同一建物居住者等以外/ロ:同一建物等)。それぞれ施設基準を満たし届出した保険医療機関で、入院中以外の患者に対して算定。
- 注5(継続賃上げ加算)新設:施設基準に適合し継続して賃上げに係る取組を実施した保険医療機関は、1〜3の所定点数に代えてそれぞれ31点・6点・107点・21点を算定。
- 注6(令和9年6月以降の所定点数x2):1〜3に規定する点数について、令和9年6月以降は所定点数の100分の200に相当する点数で算定。
- 注7(令和9年6月以降の注5):注5に規定する点数について、令和9年6月以降は1〜3のイ・ロに代えてそれぞれ52点・10点・173点・32点を算定。
対象職員の定義(改定で見直し)
保険医療機関の開設者及び管理者並びに法人の代表者及び役員はいずれも含まれない(疑義解釈その4 問1)。
派遣職員については、一定の要件(派遣元と相談・同程度以上の賃金改善・賃金改善実績報告書等への記載等)を満たす場合に限り対象とすることが可能(疑義解釈その1 問2)。
なお、業務委託職員(請負業務を行う職員)は対象外。
算定要件(初診/再診/訪問診療の組み合わせ)
(3) 「2」再診時等:A001再診料、A002外来診療料、A400短期滞在手術等基本料1、B001-2(1のロ・2のロ)、B001-2-7外来リハビリテーション診療料、B001-2-8外来放射線照射診療料、B001-2-9地域包括診療料、B001-2-11小児かかりつけ診療料の(2)系、B001-2-12外来腫瘍化学療法診療料を算定した場合。
(4) 「3」のイ訪問診療(同一建物居住者等以外):C001在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」のイ若しくは「2」のイ、又はC003在宅がん医療総合診療料(訪問診療を行った場合に限る)を算定した場合。
(5) 「3」のロ訪問診療(同一建物等):C001在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」のロ若しくは「2」のロ、又はC001-2在宅患者訪問診療料(Ⅱ)を算定した場合。
改定前後の対比
| 改定前(令和6年6月〜令和8年5月) | 改定後(令和8年6月〜) |
|---|---|
| 1 初診時 | |
| 6点 | 17点 (約2.8倍) |
| 2 再診時等 | |
| 2点 | 4点 (2倍) |
| 3 訪問診療時 イ 同一建物居住者等以外 | |
| 28点 | 79点 (約2.8倍) |
| 3 訪問診療時 ロ イ以外(同一建物等) | |
| 7点 | 19点 (約2.7倍) |
| 改定前 | 改定後(令和8年6月〜) |
|---|---|
| 継続賃上げ加算の存在 | |
| 該当なし | 新設 |
| 代替算定点数(継続賃上げ施設のみ) | |
| ― | 初診31点 / 再診6点 / 訪問診療(同一建物以外)107点 / 訪問診療(同一建物等)21点 |
| 改定前 | 改定後(令和8年6月〜) |
|---|---|
| 対象職員の範囲 | |
| 主として医療に従事する職員(医師及び歯科医師を除く) | 当該保険医療機関において勤務する職員(40歳以上の医師及び歯科医師、業務委託により勤務する者を除く) 派遣職員は一定要件下で対象可、開設者・管理者・法人代表者・役員は対象外。 |
| 改定前 | 改定後 |
|---|---|
| 「1日につき」と明記 | 「1日につき」 削除。同一日に他傷病で別診療科を受診した場合の2つ目の診療科でも算定可能(疑義解釈その2 問4) |
改定の根拠(中医協答申 短冊原文)
▶中医協答申(短冊)原文 ─ 賃上げに向けた評価の見直し出典: 個別改定項目について p.18-26(Ⅰ-2-1-①)
第1 基本的な考え方
看護職員、病院薬剤師その他医療関係職種の確実な賃上げを更に推進するとともに、令和6年度診療報酬改定で入院基本料や初・再診料により賃上げ原資が配分された職種についても他の職種と同様に賃上げ措置の実効性が確保される仕組みを構築する観点から、賃上げに係る評価を見直す。
第2 具体的な内容
1. 入院医療、外来医療及び在宅医療等の医療提供体制を支える、保険医療機関に勤務する幅広い職員の人材確保及び確実な賃上げを実施する観点から、賃上げの対象となる職員に係る要件及び評価を見直す。
2. 外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)及び(Ⅱ)並びに歯科外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)及び(Ⅱ)について、継続的に賃上げを実施している保険医療機関とそれ以外の保険医療機関において異なる評価を行う。また、令和8年度及び令和9年度において段階的な評価とする。
改定後の点数(令和8年6月〜)
1 初診時 17点 / 2 再診時等 4点 / 3 訪問診療時 イ 同一建物居住者等以外の場合 79点 / ロ イ以外の場合 19点
改定前の点数(令和6年度)
1 初診時 6点 / 2 再診時等 2点 / 3 訪問診療時 イ 同一建物居住者等以外の場合 28点 / ロ イ以外の場合 7点
注5(新設)
別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、継続して賃上げに係る取組を実施した保険医療機関については、1、2並びに3のイ及びロの所定点数に代えて、それぞれ31点、6点、107点及び21点を算定する。
注6・注7(令和9年6月以降の段階的引き上げ)
注6:1から3までに規定する点数について、令和9年6月以降においては、それぞれ所定点数の100分の200に相当する点数により算定する。
注7:注5に規定する点数について、令和9年6月以降においては1、2並びに3のイ及びロの所定点数に代えて、それぞれ52点、10点、173点及び32点を算定する。
留意事項通知 抜粋(保医発0305第6号)
「2」再診時等:A001再診料、A002外来診療料、A400短期滞在手術等基本料1、B001-2(1のロ・2のロ)、B001-2-7〜B001-2-12を算定した場合。
「3のイ」訪問診療(同一建物以外):C001在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の(1のイ・2のイ)、C003在宅がん医療総合診療料(訪問診療を行った場合に限る)を算定した場合。
「3のロ」訪問診療(同一建物等):C001(Ⅰ)の(1のロ・2のロ)、C001-2在宅患者訪問診療料(Ⅱ)を算定した場合。
関連する疑義解釈 Q&A(原典抜粋)
・外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)、歯科外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)、調剤ベースアップ評価料、訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)については届出前の1月における給与の支払い実績が必要。
・外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)、歯科外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)、入院ベースアップ評価料、訪問看護ベースアップ評価料(Ⅱ)については届出前の3月における給与の支払い実績が必要。
厚生労働省 一次資料
本ページは厚生労働省が公表した告示・通知・疑義解釈資料を編集部が整理したものです。
個別具体的な算定の可否や施設基準の充足判断については、所管の地方厚生局またはお手元の保険医療機関の事務担当者にご確認ください。
記載内容は最新情報を反映するよう努めていますが、最終的な解釈は厚生労働省の発出資料をご確認ください。
算定点数・要件・期間等は告示原文(令和8年厚労省告示第69号)、留意事項通知(保医発0305第6号)、施設基準通知(保医発0305第8号)、疑義解釈資料(その1〜その4)を一次資料として確認。二次資料との突き合わせクロスチェックを実施。

