【講習会概要】
　リハビリテーション専門職（PT、OT、STなど）は、日常的に課題指向型練習を実践しながら、対象者の治療や支援に取り組んでいます。しかし、その根幹となる運動学習の科学に関する知識を網羅的に有しているかは疑問が残ります。本プログラムでは、運動学習に関する学際的な成果に触れ、運動学習の知識をブラッシュアップおよびアップデートすることを目的とします。これにより、運動学習のエキスパートとなり、課題指向型練習の水準を更に向上させることを目指します。

【講座内容】
■第1講座
運動学習の基礎
講師：川崎翼 先生
＜学習内容＞
・運動学習に必要なパフォーマンスの捉え方
・運動学習が成立するまでの過程
・運動学習の種類
＜学習目標＞
運動学習の理解に必要な基礎的知識として、運動パフォーマンス、運動学習過程ならびに運動学習の種類について理解する

■第2講座
古典的学習理論と現代脳科学の融合：強化学習と誤差学習
講師：森岡周 先生
＜学習内容＞
・スキナー等の実験心理学の重要知見
・シュミット等の運動心理学の重要知見
・
強化学習と誤差学習の脳内メカニズム
＜学習目標＞
古典的かつ重要な心理学知見と現代脳科学の知見を融合し、臨床にそれらの知見を役立てる過程について学ぶ

■第3講座
古典的発達理論に現代脳科学の融合：感覚運動と表象思考
講師：森岡周 先生
＜学習内容＞
・ピアジェ等の発達理論に関する重要見解
・ブルーナ等の知能の発達に関する重要見解
・感覚運動と表象思考の脳内メカニズム

＜学習目標＞
古典的かつ重要な発達学知見と現代脳科学の知見を融合し、臨床にそれらの知見を役立てる過程について学ぶ

■第4講座
運動学習に関する精神的要因ならびに運動学習促進に向けた精神的面へのアプローチ
講師：川崎翼 先生
＜学習内容＞
・運動学習の成否に関わるうつ・アパシー・不安
・動機づけや目標設定
・身体活動量の維持と向上

＜学習目標＞

運動学習の阻害要因となる精神的な要因について理解し、リハビリテーション実施時に必要な配慮やアプローチの仕方について理解する

■第5講座
運動学習理論とニューロリハビリテーションの接点：学習性不使用と比較照合

講師：森岡周 先生
＜学習内容＞
・学習性不使用のメカニズム・プロセス
・運動制御・学習におけるコンパレータモデル
・ハイブリット型ニューロリハビリテーションモデル

＜学習目標＞
運動学習に影響する学習性不使用、運動学習を生成するコンパレータモデルについて理解し、ハイブリット型ニューロリハビリテーションについて理解する

■第6講座
運動学習に関する対談
講師：森岡周 先生／川崎翼先生

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