中国のリハビリテーションの現状

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資格は明確に区別されていない

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中国では理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の資格は明確には区別されていません。総合治療師と現地では呼ばれています。2013年時点で中国の総合病院のうち全体の24,6%にあたる3,288ヶ所の病院がリハビリテーション科を設立し、リハビリテーション専門病院は338ヶ所存在すると報告されています。リハ科に勤務しているリハ医は全体で15,949人、療法士は13,747人、看護師は10,137人と報告されています。しかし、それでも日本の総人口以上の高齢者が存在する中国のリハビリテーション医療の需要を満たすことはできていません。更に療法士と義肢装具士合わせて30万人の人材が必要であるとも言われています。

加速する高齢化

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一人っ子政策を実施していた中国にとって、現在抱えている高齢化問題は今後も加速していくと予測されています。それに伴ってリハビリテーション医療の必要性が急激に高まり、療法士やリハ科の医療従事者の数は急激に伸び始めています。中国のリハ科には日本と同様な最新の機器が入っていることが多く、それらは主にアメリカ、ドイツ、日本から輸入されています。ハード面は比較的しっかりしているのですが、それを使用するスタッフの教育が追いついておらず、最新の機器を使用できていなかったり、患者の評価が不十分で不必要な介入を行っていたり、逆に必要な介入を行っていなかったりすることも多いです。使用される側の患者も「この機械は日本製品だから、これを使用すればきっと良くなる!」という考えを持っている方も少なくありません。中国ではリハビリテーションという言葉が出てきたのはここ数年のことで、リハビリテーション=マッサージというイメージが強くあります。そのため、リハを提供するスタッフ、受ける患者ともにリハビリテーションとは何かが曖昧な状態ともいえます。

伝統医学との関わり

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中国にはいわゆる東洋医学である、伝統的中国医学「中医」が存在します。その中には鍼灸や中国式按摩、気功があり、中国のリハビリテーション医療ではその中医も「中国伝統リハビリテーション医療」として提供されています。つまり、中国では西洋医学的なリハビリテーションと東洋医学的なリハビリテーションの両方が提供されているということになります。急速に進む高齢化によるリハビリテーション医療需要の拡大する中国。シニアビジネスの大きなマーケットが広がっている中国。東洋医学のリハと西洋医学のリハが混在する中国。リハビリテーション医療に関して今後、変化が著しい国が中国だと思います。

吉田太樹先生経歴

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2009年 山形県立保健医療大学卒業
2009年 東京湾岸リハビリテーション病院
2012年 JICA青年海外協力隊 中国派遣
2014年 東京湾岸リハビリテーション病院(現在)
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