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利用者の“その人らしさ”を大切に、デイサービスの可能性を広げる—有働さんの挑戦【作業療法士|有働さやか】

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EMIASグループのリハビリラウンジガーデンはゆったりと過ごせるラウンジスペースや個室入浴、それぞれのペースや目的に応じたリハビリなどを提供する1日型の通所介護施設です。今回はそんなガーデンでマネージャーとして活躍する作業療法士の有働さんにお話を伺いました。

インタビュアー
本日はインタビューの機会をいただき、ありがとうございます。有働さんは、EMIASのガーデンの立ち上げから関わっていらっしゃいますが、利用者さんとの向き合い方で大切にされていることは何でしょうか?

 

有働さん:
そうですね。ガーデンのコンセプトでもある「その人らしくいる」という点は、常に大事にしています。

 

有働さん:
利用者さんはそれぞれ異なる生活背景や経験を持っていますし、デイサービスを利用する理由やきっかけも皆さん違います。

 

有働さん:
そのため、こちらのペースで無理に何かを強制するのではなく、利用者さん一人ひとりが自分らしい過ごし方をできるよう心がけています。もちろん全ての要望に応えることは難しいですが、できる範囲でその人らしさを尊重した対応をしています。

 

インタビュアー
利用者さんそれぞれのペースに合わせるという姿勢は、デイサービスでは非常に重要だと思いますが、有働さんがその考えを持つようになったのはなぜですか?

 

有働さん:
前職での経験が大きいですね。私は以前、大規模なデイケアで働いていたのですが、そこでは行事や活動がスタッフペースで進められることが多かったんです。

 

有働さん:
「これをやるから参加しましょう」という感じで、利用者さんの意思が尊重されない場面が少なからずありました。

インタビュアー
大規模な施設では、どうしてもスタッフのペースに合わせた運営が必要になることがありますよね。有働さんご自身、その当時は何かモヤモヤした気持ちを抱えていたのでしょうか?

 

有働さん:
その時は特に強い不満は感じていなかったんです。忙しさもあって、「これが普通だ」と思っていました。

 

有働さん:
しかし、ガーデンの立ち上げに関わり、小規模な施設で一人ひとりの利用者さんにじっくり向き合う機会が増えたことで、「あの時は本当に利用者さんを見ていなかったな」と気づきました。

 

有働さん:
当時は、病気や症状を見ていたんですね。利用者さんの「その人らしさ」や背景を考える余裕がなく、リハビリがうまく進むかどうか、治るかどうかばかりに目が向いていました。

 

インタビュアー
今振り返ると、病気や症状にばかり焦点を当てていたと感じるのですね。それに気づいたのは、ガーデンでの経験が大きかったのでしょうか?

 

有働さん:
そうですね。ガーデンでは利用者さん一人ひとりに時間をかけて向き合うことができますし、リハビリやケアだけでなく、その方の生い立ちや生活環境、趣味なども理解しようと努めています。

 

有働さん:
契約時にはその人の生い立ちをしっかり把握するようにしていて、どこで生まれ、どんな生活をしてきたのかを聞くことで、利用者さんとの距離がぐっと縮まるんです。

 

有働さん:
そうした情報があると、話題も豊富になりますし、信頼関係を築くきっかけにもなります。

 

インタビュアー
生い立ちや趣味といったパーソナルな情報を把握することで、利用者さんとの関係を深めていらっしゃるのですね。EMIASが大切にしている「その人らしい人生の支援」や「明日に笑みを」という理念は、有働さんにとってどのように体現されていると感じていますか?

 

有働さん:
印象に残っているケースとしては、ある利用者さんが脳梗塞で急変された時に、早く発見して救急車を呼ぶことができ、その結果、迅速な治療で自宅に戻ることができたという出来事がありました。

 

有働さん:
その方は再び元の生活に戻り、家族とも再会できたんです。こうした早期対応ができたことは、利用者さんの「その人らしさ」を守るためにも非常に大切なことだと思いました。

 

有働さん:
また、スタッフと一緒に「早めの判断が良かったね」と話し合い、次の事例にも活かすことができました。

 

インタビュアー
素早い判断が利用者さんの生活を守る結果に繋がったということですね。利用者さんやそのご家族から感謝の言葉をもらうことも多いのではないですか?

 

有働さん:
「ありがとう」という言葉をいただくことは、本当に嬉しいです。特に、「頼りになる」と言ってもらえると、やはりやりがいを感じますね。

 

有働さん:
でも、褒められること自体にはあまり関心がないというか(笑)。前職ではあまり褒められる文化がなく、職場も厳しい環境だったので、褒められることに慣れていないんです。

 

有働さん:
それよりも、自分が淡々と仕事をこなし、利用者さんに喜んでもらえることが一番のやりがいです。

 

インタビュアー
淡々と仕事をこなしつつも、利用者さんの信頼を得ることで、日々のやりがいに繋がっているのですね。一方で、ガーデンの立ち上げなど、大変な役割もたくさん担ってこられたと思いますが、スタッフとの関わりで意識されていることはありますか?

 

有働さん:
スタッフと接する際には、まずその人の強みを見つけることを大切にしています。

 

有働さん:
例えば、リハビリに強みを持つ人であれば、もっとその分野を追求してもらうように促しますし、介護職の中で人前で盛り上げるのが得意な人であれば、そういった場面で力を発揮してもらいます。

 

インタビュアー
スタッフの強みを理解して、それを最大限に活かすというのは、簡単なことではないと思いますが、有働さんはどのようにそれを実践されていますか?

 

有働さん:
どうしてもリハビリの仕事をしていると、悪いところに目が行きがちなんです。

 

有働さん:
私自身も、つい「ここが悪い」と指摘したくなることがありますが、それを意識して「良いところを見つけよう」と心がけています。

 

有働さん:
強みを見つけ、それを発揮できる環境を提供することが、スタッフにとっても仕事が楽しくなる要素だと思っています。嫌なことだけをやるのではなく、得意なことをやる機会を作ってあげることで、仕事へのモチベーションも上がるはずです。

インタビュアー
スタッフの成長や仕事の楽しさをサポートする姿勢が伝わってきます。ガーデンの未来についてどのようなビジョンを持っていらっしゃるか教えていただけますか?

 

有働さん:
ガーデンはゼロから立ち上げた事業なので、利用者さんが増えていくのは非常に嬉しいことです。

 

有働さん:
ただ、まだ100点満点とは言えません。定員は30名ほどで、平均して10名くらい足りない状態です。

 

有働さん:
これからもっと多くの利用者さんに来てもらいたいですし、利用者さんにとってもスタッフにとっても、居心地の良い場所にしたいと思っています。最終的には、地域で「ガーデンを知らない人はいない」と言われるような施設にしていきたいですね。

 

インタビュアー
素晴らしいですね。最後に、有働さんが目指す施設を作っていく上で、今後どのような人にガーデンの仲間になってもらいたいと考えますか?

 

有働さん:
チームで働くことを大事にしているので、 他者への思いやりの心を持っている人です。

 

有働さん:
地域リハでは多職種のチームでご利用者を支えていくことが求められるため、セラピストだけでなく、他の介護職員や看護師など専門職と協力していくことがとても重要だと思っています。

 

有働さん:
ガーデンにおいてもご利用者のために、多職種連携を重要視しているため、そのような人に仲間になってもらいたいです。

今回は、EMIASグループのリハビリラウンジガーデンで活躍している有働さんの日頃考えている「ありたい姿」についてのインタビューをお届けしました。「地域の明日を笑みに変える」をテーマに地域に根付いた活動をしているEMIASグループ。今後もEMIASで活躍するスタッフに聞いてみた「ありたい姿」についての内容を発信していきます。 

利用者の“その人らしさ”を大切に、デイサービスの可能性を広げる—有働さんの挑戦【作業療法士|有働さやか】

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