週の真ん中水曜日の江原です。
慢性疼痛はそのメカニズムが複雑であります。したがって、痛みを評価する多くの質問紙(自己報告式)が開発されています。
疼痛の評価、疼痛による生活制限、認知情動面などがあり、日本語版にも翻訳されていますし日本で開発された質問紙もあります。
本日は質問紙のご紹介、West Haven-Yale Multidimensional Pain Inventory(WHYMPI、以下MPI)について書きたいと思います。
WHYMPIとは?
一般的に臨床で用いられる疼痛関連の自己報告式質問紙には、
・痛みの定量化のための尺度:効果判定に有用
・多面的で包括的な尺度:治療方針の決定に有用
2つの尺度があります。MPIは、後者のために開発され治療効果の予測に優れています。
作成者のTurkとKernsは、患者の知覚と評価を重視する慢性疼痛の認知行動学的視点に基づき、疼痛評価は以下のような多くの要素から構成されるべきだと提案しています1)。