厚生労働省は7月27日、「第77回補装具評価検討会(Ⅰ類)」をオンラインで開き、令和9年度の補装具告示改正に向けた主な論点案を検討しました。義肢・装具・姿勢保持装置・車椅子など、理学療法士・作業療法士の臨床に直結する種目が対象です。24日にはⅡ類(視覚・聴覚・コミュニケーション機器系)の第76回が開かれており、両回の意見を踏まえた全体の論点案が9月上旬の合同検討会で示されます。
あわせて事務局からは、物価高騰を受けて電動車椅子の基準額(本体価格の上限)を令和9年度改定を待たずに臨時に引き上げる案が報告されました。8月13日までパブリックコメントを実施中で、告示・適用とも8月下旬の予定です。
3年に1回の告示改正 令和9年4月の実施へ論点整理
補装具告示が定める支給基準額等は3年に1回見直されており、次の実改正は令和9年4月の予定です。事務局はスケジュールとして、第76回・第77回で論点案への意見を集め、9月上旬の検討会(Ⅰ類・Ⅱ類合同)で全体の論点案を改めて検討、11月下旬に改正案を提示し、2月下旬に改正内容の案を報告する流れを示しました。

厚生労働省 第77回補装具評価検討会 資料1より
今回のⅠ類の論点は、義肢装具製作へのデジタル技術導入、下肢装具の足部・靴型装具の整理統合、姿勢保持装置の種目整理と製作要素価格、車載用姿勢保持装置、車椅子・電動車椅子の借受け対象化の6本立てです。
電動車椅子は「上昇率53.2%」 臨時の年度内引き上げ
臨時対応の根拠となったのは、令和7年度障害者総合福祉推進事業の調査です。全ての補装具で原材料費への物価高騰の影響が確認された中でも、電動車椅子は53.2%と突出した原材料費の上昇が確認されました。事務局は3年間の平均上昇率と説明しています。引き上げ案は本体価格の上限4区分すべてに及びます。






