ウズベキスタンにおけるリハビリテーションの現状(Vol.1)

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ウズベキスタン人が日本のことを知っている意外な理由とは?

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ウズベキスタンという国をご存知でしょうか。1991年に旧ソ連より独立したCIS (Commonwealth of Independent States)のひとつであり、中央アジアに位置します。

この国のことをあまり知らない日本人も多いでしょう。しかし驚くことにウズベキスタン人たちは日本と日本人のことをよく知っています。

1966年におきたタシケント地震で街はほぼ全壊しました。そのときに倒壊せず残った建築物こそが、戦後当時ソ連に抑留されていた日本人が建築に携わったといわれているナボイ劇場であり、その被災者たちの避難場として使われたそうです。

この歴史的事実は学校教育に登場し、「日本人のように勤勉になりなさい」と親から子の世代へと語り継がれています。

現地の人たちはわたしが日本から来たことを話すといつも歓迎してくれます。「フクシマの様子はどうなっている?」と心配して声を掛けてくれることもあり、そんなときわたしは異国に根付いた先人たちの真の功績を、先人たちの息を感じるのです。

理学療法士の資格制度がない国

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そんなウズベキスタンのリハビリテーション事情はどうなっているのでしょうか。

同国には理学療法士の資格制度が無く、専門家の養成機関もありません。同職種が存在しないため、理学療法の主となる動作の改善を目指す行為が認知されにくく、マッサージ師や鍼灸と混同されることもしばしばあります。

わたしの要請内容は、配属先病院内で患者の治療を担当し、リハビリテーションの概念を浸透させるというものでした。

現在は1日10~15件の入院患者に対し、個別リハビリテーションを実施しています。

郷に入れば郷に従え

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当配属先では理学療法手技を現地看護師が行っており、対象となる疾患は日本とほぼ変わりませんが、診断基準や方法が異なるため、リハビリテーションの必要な患者へ過不足なく実施できているか未だ疑問が残ります。

骨格や筋肉のつきやすさも日本人とは違っているため、既存の運動療法をそのまま持ち込むのではうまくいきません。

わたしも現地の方法とすり合わせを行いながら、お互いに歩み寄りながら、リハビリテーションの視点を示せるように活動していますが、文化や生活背景の違いにとまどうことも正直多いです。

 

この4月で赴任から1年が経ちました。今感じるのはウズベキスタン人たちが家族へ向ける愛情の深さです。

入院した父を介護するため連日病院に寝泊りし、身の回りの世話をする息子さんの姿も時折みかけます。

これこそウズベキスタンで最も大切にされている文化であり、今後この国におけるリハビリテーション医学を発展させるための鍵となるのではないかと思っています。

*目次

【Vol.1】ウズベキスタンにおけるリハビリテーションの現状

【Vol.2】ウズベキスタンにおけるリハビリテーション教育

【Vol.3】ウズベキスタンの住環境と地域リハビリテーション

【Vol.4】ウズベキスタンで理学療法士をしている理由

杉山雄二先生 経歴

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北海道千歳リハビリテーション学院卒業。
2011年 理学療法士免許取得。
2011年~2014年 北海道南小樽病院勤務。
2015年より青年海外協力隊員として中央アジアのウズベキスタンで活動中。
関節ファシリテーション学会研修会、上級・応用コース修了。介護予防推進リーダー。
連絡先は、sugiyama.y.1004@gmail.com

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