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ガーナ理学療法協会に登録人数を問い合わせてみた結果…【ガーナのリハビリテーション事情 vol.1】

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ガーナはどんな国?

初めまして。青年海外協力隊 理学療法士隊員として西アフリカ、ガーナに派遣されている柴田沙希と申します。

 

私はイースタン州、ンサワンのOrthopedic Training Center(義肢装具リハビリセンター)に勤務し、新生児~高齢者まで義肢装具を必要とする全ての人を対象にリハビリテーションを提供しています。

 

リハビリテーションの話に入る前にガーナがどんな国かイメージを持ってもらうため簡単に“ガーナ”について説明したいと思います。ガーナは西アフリカに位置し、面積は日本の3分の2程の小さな国です。

 

周りはブルキナファソ、コートジボワール、トーゴに囲まれており、ご存知の通りカカオが最大産業の一つです。その他にも金やシアバターの産地でもあります。第二言語は英語ですがガーナ国内で50以上ものローカル言語を持っています。

 

ガーナの人々はフレンドリーで優しく、西アフリカ周辺国と比較して近年内戦や政治的抗争が少なく平和を保ってきたことから人々は自国の平和に誇りを持っています。しかしインフラ整備はまだまだで、断水、停電は当たり前の状態です。

 

  

※断水時井戸から水を汲み、頭に載せて運ぶのも大事な仕事。

 

ガーナの医療事情は?

 ガーナの医療機関は大きく分けて政府立、教会立(宗教団体立)、私立に分かれています。政府系の病院は首都にある軍病院や大きい拠点病院を中心とし、州単位、群単位の病院を持っています。

 

それ以下の小さいコミュニティではCHIPS(チップス)と呼ばれる簡単な検査や予防接種を行う小規模の施設が地区単位で設置されておりガーナ全体をカバーする仕組みとなっています。

 

ガーナにも国民健康保険があり加入していると政府系の病院では医療費の一部が免除されます。

 

しかし政府立の病院はまだまだ数が足りず、何か起こった際には少し遠い政府立の病院に行かなくてはならず、私立の病院に行くには時に政府立の病院の10倍以上もかかることもあります。病院までのタクシー代さえ払えないという事もガーナでは日常です。

 

また医療の質にも政府系病院と私立とでは差があります。外国資本の入っている病院等はそれぞれの免許を有した医師、看護師、セラピスト等が十分おり、様々なシステムも組織化されているため情報伝達等がしっかり行われます。

 

一方でガーナでは医師不足で特に規模の小さい政府系病院ではMedical Assistantと呼ばれる医師免許を有していないスタッフでも診察・診断が出来てしまいます。

 

そのため誤診され適切ではない治療を受けた後、治らなかったということで私の働いているセンターに来る患者を何人も見てきました。また入院した患者の情報がスタッフ間で共有されておらず治療が遅れるなんてこともよく見かけます。

 

※地域の市立病院にて患者さんのお見舞い

 

セラピストの現状・役割、養成状況 in Ghana

※施設長とリハビリテーション部の仲間たちと

ガーナには理学療法士と理学療法アシスタントと呼ばれる職種があり、理学療法士は評価、分析、治療ができるとされ、一方でアシスタントは治療の部分を担うとされています。

 

そのため理学療法士が評価した後アシスタントに指示を出し、その指示に基づいてアシスタントが治療するという流れが一般的となっています。

 

 理学療法士の養成校は国内では首都のガーナ大学一校のみで、アシスタント養成校はB/A州の専門学校があります。

 

私の赴任当初、知り合いのガーナ人理学療法士から理学療法士・アシスタント合わせてガーナには500人程のセラピストがいると言われましたが、正確な登録人数が知りたかった私はガーナ理学療法協会に問い合わせをしてみました。

 

結果「問い合わせ」の欄にある3つの電話番号はどれも機能しておらず、掲載してあったアドレスにメールを出しましたが何か月経っても返ってきませんでした。

 

正確な人数が把握できなかったと共にこれがこの国の理学療法業界の現状かと思い知らされました。

 

※入所の小児患者とセンター長、日本から車いすが寄付された記念に。

 

タイ医療現場見学ツアーのお知らせ

 

【催行日】2017年6月24日~28日

【料金(1名様分)】70,000円 / ホテル4泊

【募集定員】10名様

【申し込み〆切】2017年5月21日

【概要】

日本ではあまり知られていませんが、タイの医療技術は世界的に見てもかなり先進的です 。特に政府主導のメディカルツーリズム推進の効果から、先進医療を求める中東や欧州の富裕層が多くタイを訪れています。


    都市部の私立病院では、高級ホテルと見まごうばかりの内装に最先端の医療機器を取り揃え、JCI認証(医療品質や衛生管理に関する国際医療評価機関)を取得している病院は国内で実に37。これは日本の13を大きく超え、アジア最多の数字です。


    しかし一方で、圧倒的な医療スタッフの不足や資源の偏りにより、公立病院や地方の病院等、タイ人自身が受診する病院では、決して満足な医療サービスが機能しているとは言えない現実もまたあります。


    このツアーをとおして、都市部と地方、私立と公立のそれぞれの病院を見学していただき、実際の格差を肌で感じて頂ければ思います。

 

柴田沙希先生 プロフィール

<略歴>

小関学院 東都リハビリテーション学院 2011年3月 卒業

三喜会 鶴巻温泉病院 2015年8月 退職

青年海外協力隊 理学療法士隊員としてガーナのOrthopedic Training Centerに派遣中

ガーナ理学療法協会に登録人数を問い合わせてみた結果…【ガーナのリハビリテーション事情 vol.1】

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