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最終回:温故知新【森ノ宮医療大学|工藤慎太郎先生】

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悩んで調べ、行動することで変われる。

― 授業中にパソコン開いている学生は増えてきましたか?

 

工藤先生 うちは全然いません。私としては、授業の資料をPDFで渡そうかと考えています。そこで必要なら書き込めばいい、と思うのですが、印刷してほしいみたいですね。

 

― 学生がいろいろ調べてくるようになったら、先生たちも油断できないですよね。

 

工藤先生 そうですね。私も実習地訪問などで、いろいろ忙しくしていますが、私の研究室では学部生が15人、院生が4人いて研究員が7-8人いるという環境でやれています。私が非常勤で行った先で、研究をさせてもらって、学生にも手伝ってもらっています。

 

学生の頃から「自分たちも学会発表やるんだよ」ということを伝えていると、だんだん目の色が変わってきて1時間しか勉強できなかった子が、2-3時間パソコンの前に座ってデータ解析をできるようになります。結果をみて「どう思う?」と聞くと「分かんないな」となり、私が答えを持っていても「それ調べてきてくれない?」と伝えることで、責任感が生まれ、自ら行動するようになります。

 

自分で考えて行動して調べて、結論が出ると自ら「ありがとうございます」というようになります。実はこれすごいことで、学生自身、私の知らない情報を持ってくることもあります。

 

この経験が、患者さんの「なぜ?」を考える力になり、研究を通して、知識を深めたり、チャレンジするための材料になります。また、研究はそもそも一人でやるものではないと思っています。学力があろうがなかろうが、研究で重要なのは考える力を身につけることです。先人が残した結果や論文から教えてもらい、分からないことは先輩や学会先で教えてもらう。辛いことは多いですが、そういう時こそ、励まし合い、多くのつながりを持つことができます。そういった他者との関係性を構築しながら、人は育っていくのだと思います。

 

私も、体力的には辛いですが、毎日学部生の相手を遅くまでしています。しかし、日に日に目つきが変わっていく学生の姿を見ることが、一つの楽しみになっています。この好循環は、すでにできつつありますので、もうちょっとだけ続けていきたいと思っています。

 

業績だけじゃなく、そこにいるみんなが楽しく理学療法をやっているような研究室にしたいと思っています。我々、大学教員は、今の臨床現場が少しでも良くなるような研究もしていかなくてはいけないですし、それを少しでも多くの人が同じ想いでいてくれたら嬉しく思います。今はまだ「大変そうだな」という研究室ですが、そのうち「あの研究室レベル高くて楽しそう」と言われるような研究室にしていきたいと思います。それが魅力かなと思います。

 

― 最後に先生にとってプロフェッショナルとは?

 

工藤先生

 

“難しい事を普通にできてしまう人のこと”

 

毎日理学療法のことを考えているのにそれを飽きずにやっている、というのは、その仕事が好きだからだと思います。それはアマチュアにできないことです。努力している感じはないけど、当たり前に努力している人はプロフェッショナルです。患者さんを治して当たり前なのですが、治らない人もいる中で、それが「なぜ?」というのを考え続けられる人もプロフェッショナルだと思います。

 

【目次】

第一回:YouTubeだけで勉強できる時代

第二回:効率よく人生を楽しむ

第三回:考え方の教育

最終回:温故知新

 

工藤先生オススメ書籍

 

工藤慎太郎先生プロフィール

【学歴】

2003 年 平成医療専門学院 (現:平成医療短期大学) 理学療法学科 卒業 2005 年~2011 年 愛知医科大学医学部 研究員 在籍

2011 年 鈴鹿医療科学大学大学院 医療科学研究科 医療科学専攻 入学・在籍 2013 年 鈴鹿医療科学大学大学院 医療科学研究科 医療科学専攻 博士後期課程

 

【業績(著書)】

 

【業績(論文)】

Kudo S, Hatanaka Y. Comparison of the foot kinematics during weight bearing between normal foot feet and the flat feet. The Foot and Ankle Online Journal 9 (1): 2

 

Kudo S, Hisada T, Sato T. Determination of the fascicle length of the gastrocnemius muscle during calf raise exerciseusing ultrasonography. J Phys Ther Sci. 2015 Dec;27(12):3763-6.

 

・Reliability of the Transverse Arch of the Forefoot as an Indicator of Foot Conditions.

Journal of Physical Therapy Science. May Vol. 24 (2012) No. 4 335-337. ・コメディカル養成校における『解剖画像教材』を用いた授業とその効果.

形態・機能. Vol. 6 (2007-2008)No.2 135-141 他・多数

 

【業績(学会発表 【業績(学会発表)】

・A comparison of the kinematics and kinetics of overground walking and a functional mobility task in healthy subjects.

2013 2nd congress, International society of posture and gait research にて発表

・Does hallux compression force influences the gait? WCPT‐AWP&ACPT 2013 にて発表 ・The development of measurement methods for flexibility of the transverse arch of the forefoot.

4th Asia society of Sport Biomechanics(2012) にて発表 ・超音波画像診断装置による固有背筋の観察.第 47 回日本理学療法学術大会(2012)にて発表

 

【活動】

形態学と運動学に基づく理学療法研究会 代表

【その他】

O.G.I.G (Obserbational Gait Instructor group) Advanced Class 修了

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