【第10回】老いるということ
先日誕生日を迎え、また一つ歳を重ねた新庄アキラです。
30歳を越えてからは「３○歳ってことはドラクエで言ったらレベル３○になったってことだ、経験値だ！どうだ、すごいだろう！？」とイキがっていましたが、もう素直になります。歳をとるのはやっぱり嫌です。シワや白髪が怖いです。松坂世代ということでお察しください。
という訳で私の2倍も3倍も生きている利用者さんに救いを求め、年齢を言うと「まだまだ若いね〜」とか「今が一番いい時だよ」などと言っていただけるので幾らか心が救われます。
激動の時代を生きてきた方々にとって、30〜40代は一番華だそうです。しかし、現にその「華」真っ只中にいる私にとっては、これからどんな道へも進める10代、自分の道を見つけがむしゃらに働き、恋愛をする20代、子供を立派に育て上げ、仕事を成し遂げ、少し身体の自由は効かなくても「老後」を謳歌している利用者さんこそまさに人生の「華」であるように見えるのです。
訪問指導や担当者会議で利用者さんのお宅にお邪魔することがあります。
生活動線を見たり、自宅での動作確認、環境整備のアドバイスなどをさせていただいています。
PTとして一通り仕事を終えた後は、雑談がてら、壁に飾ってある孫の写真や新婚当時の夫婦の写真、働いていた頃の何かの表彰状などを見てその人の「暮らし」と「歴史」を見させていただきます。
この雑談こそが役に立つことがありますし、色んなドラマを見たような感覚で、何とも言えない幸せな気分になるのです。（時にはやり場のない寂しい気持ちになることもありますが‥）
歳をとるということは思い出が増えることであり、日記帳の1ページが増えるように厚みを増していくことなんだと思うと、「衰えていく」という寂しさや厳しさもありますが、何ら恐れることではないと思えるようになりました。
・・・と言いながら、夫に超高級美容液を要求した誕生日でありました。
