Red Flags.聞いたことがあるでしょうか?
Red Flags(レッドフラッグス)とは、重篤な疾患(=理学療法適応外)である可能性を示す兆候のことを指します。Red Flagsがある=理学療法適応外である、という間違った使い方をしている人もいますが,そうではなく、あくまで「兆候」であるので、一つだけRed Flagを見つけただけではあまり意味がありません。組み合わせや傾向が重要です。
また、あくまで「スクリーニング」であるので、これだけで「確定診断」をしないことです。Red Flagsには以下のものが挙げられます。
①ひとつでもあれば専門医にて見てもらう必要があるもの
ー膀胱直腸障害
ー肛門周囲の麻痺や感覚以上
ー広範囲な神経症状
ーノンメカニカルな疼痛
ー進行性の神経症状
ー拍動性腹部腫瘤
②更なる注意深い診察が必要なもの
ー50歳以上
ー発熱
ー跛行
ー感染または失血の既往
ー骨粗鬆症
ー悪性腫瘍の既往歴
ー最近の外傷の既往
ー長期間のステロイド利用
ー創傷の治癒の遅延
ー説明のつかない急激な体重減少
などがあります。上記のものはRed Flagsです。これらの兆候があれば、理学療法適応外の重篤な疾患、の可能性があることを示しています。
ただ、理学療法適応外の重篤な疾患、といってもいくつかあります。それは「馬尾症候群」「腹部大動脈瘤」「強直性脊椎炎」「悪性腫瘍」「感染」「骨折」などが含まれます。
これらをどのようにスクリーニングするのか、次回はその具体的な方法について述べます。
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