認知症が、がん患者の終末期のQOLを低くする

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認知症ががん患者の終末期のQOLを低くする可能性明らかにーー。

今月12日、慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科 廣岡佳代特任講師、看護医療学部 深堀浩樹教授らが発表した。

https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2020/3/12/28-68090/

 

認知症を有するがん患者は十分な緩和ケアを受けておらず、終末期の QOL は認知症がない場合よりも低いのではないかと言われていたが、研究で実証されてはいなかった。

 

研究グループは、がん患者のケアの質指標のひとつである終末期がん患者の看取りの質評価尺度(望ましい死の達成:Good death inventory)を用いて、認知症の有無が高齢がん患者の看取りの質に与える影響を検討した。

 

今回の研究では、高齢がん患者に在宅緩和ケアを提供していた訪問看護師にアンケート調査を行い、死亡したがん患者 508 名の終末期の QOL について、代理評価を得た。

 

その結果、がん患者の 156 名(30.7%)が認知症を有することが示された。また、認知症を有するがん患者は終末期の QOL が低い傾向があること、認知症を有するがん患者のなかでは、家族介護者がいない場合には終末期の QOL が低い傾向になることが明らかになった。

 

認知症が、がん患者の終末期のQOLを低くする

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