訪問看護ステーションで働くPTOTの1日 No.1

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1日のスケジュール

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鈴木先生: おおまかには、


8:30〜8:50体操・朝礼・掃除  
8:50〜17:00訪問リハビリ業務
17:20〜申し送り  
17:30〜退社 という流れです。


出勤時間は様々ですが、私は夕方からのプライベートの時間を有効活用する為に7時頃出勤して書類作業をしています。昼休みはステーションへ戻ってくる方もいますし、外食してくる方もいますね。

弊社は自律性を重んじている会社ですし、スケジュールなどは全て自己管理しています。昼食の時間は午後の為にしっかり休みたいものです。でも、やるべきことがあれば皆さんしっかり戻ってきて仕事をしています。



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宇佐美先生: 私のスケジュールは、


8時10分には出社、着替え・スケジューリング、前日までの状態をカルテで確認、訪問に出るための準備を行います。

8時30分から朝礼です。我が社では企業理念(我が社ではこだわりと言います)を読み、一言噛み砕いた事やエピソード等を話します。

気を引き締めるためにインシデントレポート、連絡報告事項等を確認し、その後訪問先へとそれぞれ出発します。スタッフ其々のエピソードは聞いていて人柄がにじみ出て、面白いですよ。

9時~ 訪問先でリハビリ、午前中は3件程度訪問。
12時~ 昼食。私は基本的には事業所に戻ってから食事をします。事務所では戻ったスタッフと談笑したり、午後からの訪問ルートによっては外で食事を済ませることもあります。
13時~ 午後も3件程度訪問。
17時~ カルテ記載、申し送りをして一日の訪問内容・特記事項等をまとめて管理者へ報告します。
17時30分 退社。

基本的に定時で業務は終了しますが、毎週木曜日は業務後にミーティング、勉強会、チーム会議(我が社独特かもしれません)を行い、月末は計画書・報告書を作成するのでその時は19時を過ぎることもあります。



以上が一日の流れですが、訪問に出ていないときは必要書類の作成、ケアマネージャーへの営業等を行い、業務後にケアマネージャー様向けの研修会を開催したりと臨床だけではなく様々な業務があります。



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鈴木先生: 1ヶ月に1度ステーションカンファレンスがあり、“よりご活用者様を増やす為には”、“より職員を増やす為には”などの議題検討や各チームからの報告があります。



地域に根ざす為、働きやすい職場にする為、皆さんがガンガン案を出しています。本当に皆さん、情熱がすごいんですよ。(笑)



臨床だけではなく、自分の目標、会社への貢献を自分でマネジメントしながらやっていこうというのは弊社くらいじゃないですかね。PTの数も世界で1位でしたっけ?(日本の理学療法士協会会員数は、世界理学療法連盟加盟団体中1位)



今後、更に質を求められていく職種ですので、マーケティング思考、つまり自分たちをどう売り込んでいくのかという視点など、学べることは多いです。

 

介護保険と医療保険、自費の違い

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宇佐美先生: 私が訪問に来て今でも悩ましいのが保険の事です。病院ですと事務処理は任せきりで考えたことが無かったのですが、訪問の分野に来てから請求に関わる事なので勉強しています。



例えば、介護保険で訪問看護・リハビリを利用する場合は、介護保険の認定が前提条件となります。65歳以上で要支援・要介護と認定された方、40歳以上65歳未満は16特定疾患の方で、要支援・要介護と認定された方が必須となります。



これと、主治医に必要と判断された方が対象となります。原則リハビリは1週間に120分の制限があります。



医療保険は基本的に病気や症状が重い方で主治医により訪問看護が必要だと判断されたご活用者様(弊社では、ご利用していただいている方をご活用者様とお呼びしています)であって、介護保険の対象外、末期の悪性腫瘍・難病・人工呼吸器など(厚生労働大臣が定める疾病)または、病状悪化により医師の特別指示が出された場合に介入いたします。医療依存度が高い疾病であれば制限は少なくなります。



介護保険でのリハビリの週120分制限も、医療保険ですとそれ以上入れる可能性があります。 自費は制限はありませんので365日24時間会社が時間を許せば、いつでも訪問できます。今後の可能性が広がる所ですね!  

 

 在宅だからこその様々な疾患

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鈴木先生: 私の担当させて頂いている方では、パーキンソン病、多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、筋委縮性側索硬化症などの難病、脳卒中、脊椎圧迫骨折、大腿骨頸部骨折、大腿骨転子部骨折の方が多い印象です。


他にも、変形性関節症、COPD、切断、慢性腎不全、認知症、小児麻痺、精神疾患の方など多岐に渡ります。病院では担当できないような方もいるのでジェネラリストを目指す近道かなと思います。在宅では、様々な疾患の方を担当できるのと同時に、様々なフェーズの方を担当できます。  

宇佐美先生: そのあたりは本当に勉強になると思います。病院だと疾患も限定的になりやすいですからね。


私は訪問=プラトーだと思っていて、変化よりは維持を大事にと最初は思っていました。しかし、どんな方でも変化は確実にあって、20年前に脳梗塞で倒れ、そこからイザリで生活している為に肩が痛い方がいたのですが、現在は肩の痛みが無くなってADLがしやすくなったと言ってもらえたり、要介護5だった人が要介護1になった人も居ます。
 
 
その方は「チンパンジーから人間になったよ」と今では笑って話してくれます。
 

もちろんその方の頑張りをお手伝いしただけの結果なのですがやっぱりリハビリって凄いな、人間って凄いなと感動しました(笑)。私が感じている事はどんなに病歴が長くても可能性があって、変化を見逃さなければ絶対良くなる!って事です。
 


鈴木先生: それは僕も感じますね。中には、脳卒中発症後10年以上経過している方もいれば、骨折後、痛みが強く残っているにも関わらず約1週間で退院してくる方もいます。
 
 
決して“生活期”でくくることはできませんし、維持期とも言えないと思います。生活期とは言っても個々の状態に、より合わせたリハビリテーションが求められているのかなと。


在宅の世界に飛び込んで分かったことですが、退院後、大抵の高齢者はADLが下がります。住み慣れた家でも環境の変化は大きいみたいですね。
 
 
なので、入院時のセラピストが設置した福祉用具を撤去して現状に対応できるよう工夫したこともあります。在宅では課題が山積みですので、今、そしてこれから、ご家族様とサービス担当者全ての人を巻き込んだ対応・対策が必要だと日々感じています。

 

インタビューにご協力頂いた先生方

宇佐美先生プロフィール写真

 

宇佐美 希未佳先生(作業療法士)千葉県館山市出身
【一言】 病院に勤務し病の重さを感じ、危機感を感じて未病の段階の人を健康な人へとの思いで予防事業へ、その後一人一人だけでなく地域自体を健康へとの思いで訪問へ。臨床バカです!その経験その中でボディワークに興味を持ち資格を取る。皆さんを健康にする導きが出来れば幸いです。
【取得資格】 作業療法士、grastonクリニシャン、POLESTAR PILATES REHABILITATIONコース1-6終了、浮腫療法基本手技コース1・2・3取得、タイ政府公認footmassage資格・oilmassage資格・rusie dutton&meditation資格・thai massage資格取得、タイ政府公認ITMthai massage level1資格取得、レッシュプロジェクト プレイヤー級 トレーナー、ARTプロバイダー(フルボディ)、フランクリンメゾットトレーナーなどなど

 

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鈴木慎祐先生(理学療法士) 静岡県三島市出身
【所属学会】日本理学療法士協会、日本呼吸ケア・リハビリテーション学会、日本生態心理学会、日本関節運動学的アプローチ医学会 理学・作業療法士会、NPOオーソティックスソサエティー
【取得資格】理学療法士、フットケアトレーナーC級

 

企業概要

社名:Life On Vital Element株式会社(ライフオンバイタルエレメント株式会社)
事業所名:LE在宅・施設訪問看護ステーション (取材地は、自由が丘本店)
ホームページ:http://www.lovei.co.jp/recruit_sp/

 

 

訪問看護ステーションでの作業療法士の現場を見学しよう

「地域リハビリテーションに興味のある作業療法士を対象に、訪問リハステーションの事業所を見学できるよう、体制を整えていただきました。ぜひこの機会に、これからの「地域リハビリテーション」をその目で見て、肌で感じてみてください。

※その他、LE訪問リハスタッフに直接話を聞きたいかたは、随時「座談会」を開催していますので、下記お申し込みから、ご連絡ください。日程、時間等の希望があれば、その旨もお伝えください。

訪問看護リハビリステーションの1日

 

【申し込み方法】

LE.O.VE株式会社

人事:花口

TEL:03-5774-4400 /  FAX:03-5774-4401

(お電話は平日9:00~17:00)

こちらのフォームからもお申し込み可能です。

 

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目次

第1回:訪問看護ステーションで働くPTOTの1日
第2回:病院のリハビリとの違い
第3回:医療法人と株式会社の違い

 

訪問看護ステーションで働くPTOTの1日 No.1

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