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筋シナジーと臨床

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皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。この間、日本神経理学療法学会がありましたが、筋シナジーがシンポジウムにあり、トピックにもなっています。最近の研究では水泳のバタフライの筋シナジーを調べた研究や上肢のFMAの筋シナジーを調べた研究もあり、非常に多くのことが研究されています。本日は筋シナジーについて中心に解説していきたいと思います。

 

筋シナジーの基礎

筋シナジーについては以前も解説していますが、復習として基礎的な部分も解説します。人の体は多くの筋や関節をコントロールしているため、自由度がかなり高いのが特徴になります。もし、多くの筋肉に1つ1つ司令を出していると非常に非効率であり、それを避けるために「筋シナジー」という複数の筋を協調して使用するメカニズムが存在します。

 

例えば、歩行であれば4〜5つのシナジーで支配されていると考えられています。下肢のみの筋肉で考えると4つのパターン3)であり、下肢・体幹の筋肉で考えると5つのパターン4)になります。シナジーのイメージとしては下記の図のように介在ニューロンがいくつかの筋を支配していると考えられています。

筋シナジーの特徴として、Latash5は以下の3つを定義しています。

①Sharing:あるタスクの達成に際して、タスク遂行のパターンを共有するもの

②Flexibiliy/stability:遂行における要素の一つが変化した際に、ほかの要素がそれを補償できるような性質をもつもの

③Task-dependence:異なるタスクの遂行に際して、それぞれに固有のシナジーが存在するようなもの

つまり課題毎に筋シナジーが存在し、それぞれが補って活動するのが筋シナジーとなります。また歩行時の筋シナジーに関しては発達により増加するという報告がされています6)。また脳卒中片麻痺では筋シナジーの数が減少するとも報告されています7)

 

筋シナジーと臨床の関わり

ここまで筋シナジーについて解説していますが、どのように臨床に活かせばいいのかわからない部分も多いと思います。脳卒中片麻痺患者のシナジーは以下の3つに分類されたという報告8)があります。

筋シナジーと臨床

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