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脳卒中片麻痺患者に対するバランス評価

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皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。最近、Stroke Recovery and Rehabilitation Roundtable(SRRR)という企画にてバランスについて取り上げられていました。本日はその中で取り入れられていた内容を中心に解説していきたいと思います。

バランスの定義

まず初めにバランスの定義から解説していきます。バランスとはあらゆる姿勢や活動において、コントロール状態を維持、達成、修正する行為であると定義しています1)。難しく記載されていますが、姿勢や動作において体を保つ能力であると考えられます。

 

実際にバランスと同義で使用される姿勢制御に関しては安定性と定位という2つの要素が挙げられます。安定性はよく考えられるバランスのことで定位とはどの様なアライメントかということになります。以下の図では右への重心移動でどちらも安定していても立ち直りを認める右側を目指すと思います。これが定位になります。

また論文この中ではバランスの用語としてsteady-state, proactive, reactiveの3種類についても触れています。steady-stateは定常状態とで静的・動的バランスで使用される用語です。この論文の中では上記2つを分けずに捉えています。

 

proactiveに関しては予測的なバランスであり、バランスを不安定にする可能性のある随意運動の前に、(脚や体幹の)筋肉を活性化させてバランスをコントロールする能力と定義されています。reactiveに関しては反応的なバランスであり、予期せぬバランス変化が起こったときに、安定したポジションに回復する能力と定義されます。

バランス評価のタイミング

脳卒中片麻痺患者に対する評価のタイミングに関しては1週間(5日目)、12週目、26週目(3ヵ月目と6ヵ月目)であると定義しています1)。病院などでは毎月測るなど設定しているところも多くあると思います。設定がない場合には少なくとも上記タイミングで行うことがおすすめです。注意事項としては転院や入院したタイミングではなく、発症から考えていることになります。

 

この報告の中では慢性期に関しては定義されておらず、どのタイミングで行うべきか定義していません。しかし、運動能力の回復や低下には6ヶ月以上かかることが示唆されているため2)、3ヵ月目毎に実施することが有効であると考えられます。

脳卒中片麻痺患者に対するバランス評価

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