パーキンソン病の復習
パーキンソン病は黒質の細胞が変性することにより、ドパミン産生が低下し、スムーズに体を動かせなくなる神経変性疾患です1)。症状に関しては安静時振戦、固縮、無動、姿勢保持障害の4兆候が運動兆候であり、運動兆候以外にもレム睡眠行動異常、自律神経機能障害、嗅覚障害、抑うつ、傾眠などが挙げられます2)。症状をまとめると以下の図のように様々な症状を認めます。
パーキンソン病患者の困りごとに関しては以下の項目が挙げられています。足がすくむことや転倒に対する悩みを認めており、パーキンソン病で認めるすくみ足については理解する必要があります。
パーキンソン病とすくみ足
本日のテーマであるすくみ足についてですが、パーキンソン病特有であり、大きな問題になります。実際に進行しているパーキンソン病患者の50%にすくみ足を認めたと報告されており4)、非常に多い問題になります。先ほど説明したようにパーキンソン病の症状は様々であり、転倒の原因が絶対にすくみ足ということはありません。