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理学療法士も知っておきたい鎮痛法①~疼痛強度と神経生理~

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鎮痛法を知れば理学療法士の守備範囲を再確認できる

週の真ん中水曜日の江原です。現代のリハビリテーション医療では、痛みを持つ患者に対して治療が実施されますが、治療効果が得られにくい患者もおり1)、症状の慢性化に至る症例も少なくありません。臨床的には疼痛治療とリハビリが並行して行われることは一般的であり、他部門の治療について理解しておくことは大切です。理学療法士がリハビリ中に困る患者の痛みに医師に相談できるように、疼痛への視点を持って鎮痛法を見ていきたいと思います。

WHO3段階除痛ラダーは疼痛強度に注目

まず主にがん性疼痛の薬物療法の考え方に、よく用いられてきたWHOの3段階除痛ラダーを見てみましょう。WHOがん性疼痛に関するガイドラインの2018年改訂では、WHO方式三段階除痛ラダーは本文から削除されました。しかし疼痛マネジメントにおける一つの目安であるとされており。付録に残っています。

非オピオイド鎮痛薬とオピオイド鎮痛薬を、痛みの強さによって段階的に進めていく方法です。その他に鎮痛補助薬(抗うつ薬・抗てんかん薬)や神経ブロック、放射線治療を必要に応じて導入して良いとされています。第一段階には、軽度の痛みに対し非オピオイド鎮痛薬(NSAIDsやアセトアミノフェン)を処方します。第二段階では、軽度から中等度の痛みに対し、弱オピオイドを追加する。第三段階では中等度から高度の痛みに対し、弱オピオイドから強オピオイドに切り替えます。

図1の様に、第一段階の薬剤はオピオイドと作用機序が異なるので基本的に投薬は継続されます。放射線治療や神経ブロックなどにより痛みが減弱した場合には、鎮痛薬の減量も可能となります。

理学療法士も知っておきたい鎮痛法①~疼痛強度と神経生理~

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