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維新、病床削減11万床で1兆円効果に与党理解ーOTC類似薬議論は今国会打ち切り

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維新の会は5月23日、自民党・公明党との間で進めている社会保障改革に関する3党協議について記者会見を行いました。病床削減やOTC類似薬の保険適用見直しなど、医療費削減策を巡る協議の現状が報告されました。

病床削減で大筋合意、実効性担保は継続協議

岩谷良平幹事長によると、同日の協議では余剰病床の削減が主な論点となりました。維新の会が推計する約11万床の余剰病床削減と、それによる約1兆円の医療費削減効果について、自民党・公明党が一定の理解を示したということです。

岩谷幹事長は「目指す中身については双方理解を得た。大筋合意と言っていい」と述べました。ただし、実効性をどのように担保するかについては考え方に違いがあり、引き続き協議を継続する方針を示しました。

維新の会は4兆円の医療費削減により現役世代の社会保険料を年間6万円引き下げる構想を掲げており、岩谷幹事長は「この合意に至れば4兆円のうちまずは1兆円について目標が達成された」と評価しました。

OTC類似薬の保険適用除外、与党は慎重姿勢

市販薬と同じ成分のOTC類似薬の保険適用除外については、与党からペーパーが提示されたものの、維新の会との間で大きな隔たりがあることが明らかになりました。

岩谷幹事長は与党のペーパーについて「ほとんど何も書かれていない。慎重に議論し、まだまだ時間をかける必要があるという内容だった」と述べ、現段階では議論しても進展がないとの認識で3党が一致したと説明しました。このため、今国会中の協議ではOTC類似薬について議論しない方針となりました。

次回は窓口負担の応能負担強化を議論

次回の3党協議では、医療費の窓口負担における応能負担の強化がテーマとなる予定です。

党首討論が協議進展に影響か

今回の病床削減を巡る協議進展について、岩谷幹事長は5月21日の党首討論での前原誠司共同代表と石破茂総理のやり取りが一定の影響を与えた可能性に言及しました。

「これまで自民党・公明党は病床数の削減数や効果額について合意することに極めて慎重で否定的だったが、本日になって数についても理解するということになった。党首討論における議論が一定影響したのではないか」と分析しました。

合意文書と予算対応は別問題

青柳仁士政調会長は、協議で作成される可能性のある合意文書について、「それが今年度の補正予算や来年度の予算に賛成していくことや、判断に何らか影響を与えるものではない」と述べ、社会保障改革での合意と予算全体への対応は別問題であることを確認したと説明しました。

維新の会は6月末までに4兆円の医療費削減に向けた具体策を取りまとめる予定としており、今後の協議の進展が注目されます。

維新、病床削減11万床で1兆円効果に与党理解ーOTC類似薬議論は今国会打ち切り

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