厚生労働省は6月15日、社会保障審議会・介護給付費分科会(第258回)を開き、令和9年度(2027年度)介護報酬改定に向けて通所系・短期入所系サービスの個別論議に入りました。この日は通所介護や短期入所などと並んで通所リハビリテーション(デイケア)が取り上げられ、厚労省は「サービス提供体制をどう考えるか」「算定率が低い加算をどう考えるか」の2点を論点に挙げました。生活期を担うPT・OT・STの働き方や算定実務に関わる内容です。
令和9年度改定に向けた本格的な議論は今年4月に始まっており、この日は通所系・短期入所系の各サービスが俎上に載りました。具体的には通所介護、認知症対応型通所介護、地域密着型通所介護、療養通所介護、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、短期入所療養介護の7サービスが対象です。本記事では、このうち通所リハビリテーションに関する厚労省提出資料(資料3)の内容を中心に整理します。
事業所数は減少傾向、収支差率は2.0%
資料によると、通所リハビリテーションの請求事業所数は近年減少傾向にあります。令和7年4月時点で約7,800事業所(介護予防を除く)で、ピーク時から数年連続で減っています。一方、受給者数は令和7年で約60万人(要支援者が約20万人、要介護者が約40万人)と、近年はおおむね横ばいで推移しています。
事業所規模別の内訳をみると、通常規模型が86.1%を占め、大規模型が9.0%、令和6年度改定で設けられた要件を満たして通常規模型と同等の評価を受ける大規模型(特例)が4.9%でした。
経営面では、令和6年度決算の収支差率(物価高騰対策関連補助金を含まない税引前)が2.0%でした。令和5年度の2.4%から低下しており、全サービス平均の4.7%を下回る水準です。

6か月でADL改善は約26%、目標は「運動機能」中心
厚労省は、生活期リハビリの効果や提供実態を示すデータも示しました。老人保健健康増進等事業の調査研究では、利用開始から6か月後にADL(日常生活動作)の改善を認めた利用者は約26%、維持は約58%でした。IADL(手段的日常生活動作)では改善が約36%、維持が約44%です。
提供されているリハビリの内容は、筋力増強訓練、関節可動域訓練、平地での歩行訓練の実施割合が高くなっています。通所リハビリテーション計画書の目標は、身体機能の維持・向上など運動機能に関するものが約70%と高い一方、ADLの改善を目標とするのは約30%、IADLの改善は約20%にとどまりました。
リハビリテーションマネジメント加算を算定している事業所では、利用者宅への居宅訪問を実施している割合が高い傾向もみられました。算定ありの事業所では82.8%が居宅訪問を実施し、算定なしの70.4%を上回っています。実施頻度が1年に1回以上の事業所は約55%でした。






