利用者が増えると基本報酬が下がる。介護報酬の事業所規模別報酬について、日本慢性期医療協会の橋本康子会長が9月10日の定例記者会見で見直しを求めました。通所リハビリテーションには、大規模でも減算されずに済む条件があります。その条件が「リハビリテーション専門職10対1」と「リハビリテーションマネジメント加算80%」です。
大規模でも減算されない 通所リハだけにある仕組み
日本慢性期医療協会は2026年9月10日、定例記者会見を開きました。テーマは「質を高める集約化(大規模化)の促進 〜人材不足時代の医療・介護提供体制〜」です。説明は橋本康子会長が行いました。
介護報酬には、事業所の規模が大きくなると1回あたりの基本報酬が下がる仕組みがあります。通所リハビリテーションでは、前年度の1月当たりの平均利用延人員数が750人を超えると大規模型になります。
橋本会長は、この仕組みが現場にどう映るかを説明しました。効率がよくなるから減算する、という理屈は理解できる。しかし利用者がたくさん来たらペナルティを受けるような感覚が残る。大規模は良くないことだという認識になってしまっている。
そのうえで通所リハビリテーションを取り上げます。ここには、大規模型でも減算されずに通常規模型と同じ評価を受けられる条件が用意されています。橋本会長の言葉では「助ける機能」です。

日本慢性期医療協会「定例記者会見資料」(令和8年9月10日)6ページより
条件は「リハビリ専門職10対1」と「リハマネ加算80%」
この仕組みは、令和6年度介護報酬改定で入りました。
改定前の通所リハビリテーションの基本報酬は、通常規模型・大規模型(Ⅰ)・大規模型(Ⅱ)の3段階でした。改定でこれを通常規模型・大規模型の2段階に変更。大規模型のうち次の2つを両方満たす事業所は、通常規模型と同等の評価を受けられることになりました。
- リハビリテーションマネジメント加算の算定率が、利用者全体の80%以上であること
- 利用者に対するリハビリテーション専門職の配置が10対1以上であること
日慢協の資料は、前者をプロセス、後者をストラクチャーの評価と整理しています。判定は月ごとです。算定する月の前月の実績で見ます。金額の差は小さくありません。5時間以上6時間未満の利用で要介護1の場合、大規模型は584単位。要件を満たせば622単位になります。要介護5では1,053単位が1,120単位です。
リハビリテーション専門職の人数と、リハビリテーションマネジメント加算をどれだけ算定できているか。この2つが、事業所全体の基本報酬を左右する構造になっています。






