キャリアコンサルタントが徹底サポート

第184回 ほっとリハビリシステムズ 代表取締役 松井 一人先生no.1

7063 posts

理学療法士の必要性

matuii

 

ーーー最近、将来に不安を持つ若手の療法士が多くいると聞きます。実際に、今後は不安な未来なのでしょうか?


松井先生:現実を正しく知るということが大事です。実際に、理学療法士が活動する範囲が狭まっているわけではなく、むしろ広がっています。


ただ提供していく仕組みが変わってきていて、今のままの仕組みでやっていけば大変だと言えます。


しかし、仕事というのはもともと大変ですから当たり前といえば当たり前で、常にこれらはセットです。


「不安になる」に関して言えば「人間考えていないと不安になる」ということがあります。


これは本能的にそうなるものであって「考えれば考えるほど不安になる」というのは本当に考えていないということです。考えていないから不安になるのです。


これから考えていかなければいけないことは「私たち理学療法士に求められていることは何か?」ということを考える必要があります。


私たちがやりたいことを先に考えると不安になって、求められることを先に考える。。


つまり、時代とともに変わるニーズに対応するために求められることを考えればいいわけです。


時代のニーズに合わせて変化することと同時に、私たちがワクワクする未来、そして最終的には経済として成り立つもの、この三つの輪が重なったところを、今やるべきだと思います。


そしてこの部分を主体的にやっていけると不安はないのです。


人や社会に依存していると、それは辛いのかもしれません。


どうしても私たちの職種は「指示のもと」という言葉が付きまといますから、依存的になりやすい職種ではあると思いますが、この意識を変えていかないと不安は解消されません。


たとえ、指示を受けたとしても考えなければいかんですね。


お医者さんは「命を守る専門家」そして私たちは「生活を支援し、支えていく専門家」であるならば、お互いに指示し合える関係でいなければいけません。


なぜ?を考える力

18

 

松井先生:私もそうでしたが、若い時はどうしても小手先の部分しか見られなくて、情報に踊らされてしまう部分が多いかと思います。


情報がおおい中で、どのフィルターを通してその情報を分析するかということが重要となるわけです。


そうすると私たち理学療法士や作業療法士、言語聴覚士はどのフィルターを通すのかといえば「人として何が正しいのか」ということだと思います。


その「正しさ」といものをこれまでの先人の方々に学ぶということを、若いうちから徹底的に行うということが重要です。


私自身、28歳後半で会社を設立しまして、しかも市役所の公務員という仕事からの転職でしたので周りからも「せっかく安定した公務員で役所に入れたのにもったいない」といわれました。


ただ私自身、「安定」のために役所に入ってわけではなく、町の中でお役立ちになれるということが目的でした。


最初経営をするとき「一体何の情報を頼っていけばいいのやらわからなかったな」と振り返れば思います。


その時は、時代も良かったのか「自分だったらできるんじゃないか」という、今思えばそれは見事な錯覚に陥っていました。


自分一人の力で、できることなんてたいしたことはできません。


やはり、色々な方々のご支援であったり、ご理解がありながらうまくいっているわけです。


そこに気付けるか、気づけないかということが非常に重要です。


最近、京セラやKDDIを創業され、JALを再建された稲盛和夫さんの盛和塾に入らせていただきました。


そこで、「人として正しいことは何か」ということを学ばせていただいて衝撃が走りました。


そこから思ったことは、知識とか技術だけでなく、自分自身の心と魂を磨いていかなければいけないということに改めて気づきました。


どの分野でも活躍するためにはHow toだけでなく、「世の中にとって何が正しいのか」ということを徹底的に考え抜く鍛錬をすることだと思います。


それと同時に、先ほどの「情報の選択」ということになりますが国家政策としてどの方向に向かうべきか?ということを理論と数字で理解する必要があります。


その数字に対して常に「なぜ?」ということを考えることをお勧めいたします。

*目次

【第1回】なぜ?を考える力

【第2回】PT協会理事になった理由

 

松井 一人先生経歴

<プロフィール>

生年月日:昭和44年12月23日


《略歴》 平成3年 福井医療技術専門学校卒業 平成3年 理学療法士免許取得


     

平成3年福井総合病院 理学療法室


平成6年 武生市役所(武生市保健センター)


平成10年 (有)ほっとリハビリシステムズ創設


ほっとリハビリシステムズ 代表取締役


日本理学療法士協会 理事


訪問リハビリテーション振興財団 事務局


全国訪問リハビリテーション振興会 委員 


NPO全国リハビリテーションを考える会 副理事長


《関連施設》(訪問看護事業所 •ほっとリハビリ訪問看護ステーション)


(居宅介護支援事業所) •ほっとマネージメント•ほっとマネージメント福井•ほっとマネージメント敦賀

(訪問介護事業所) •ほっとヘルパーステーション


(通所介護事業所)•ほっと地域リハビリセンター •ほっと地域リハビリセンター福井 •ほっと地域リハビリセンター敦賀 •リハフィットほっとチャレンジ•リハフィットほっとチャレンジ越前


(短期入所生活介護)•ほっとリハビリショートステイ


(介護付き有料老人ホーム) •ロイヤルほっとクラブ

(福祉用具貸与・販売事業所)•ほっとリハビリ福祉用具センター •リハビリテーション事業部


《所属》 日本理学療法士協会 理事


訪問リハビリテーション振興財団 事務局


全国訪問リハビリテーション振興会 委員


          

NPO全国リハビリテーションを考える会 副理事長


  

全国福祉具専門相談員協会 理事


福井県訪問リハビリテーション研究会 会長


福井大学医学部 非常勤講師

第184回 ほっとリハビリシステムズ 代表取締役  松井 一人先生no.1

最近読まれている記事

企業おすすめ特集

編集部オススメ記事