SEX(セックス)について理学療法士が本気で考えてみる 

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なぜADL(日常生活活動)の評価項目に日常“性”活活動が入っていないのか

われわれリハビリテーション職者(以下リハ職者)にとって、患者、利用者さんのADL評価は必須項目になっている。その評価で使う項目は、さまざまあるが、どれも“性生活”について触れられているものはない。

 

おそらく、性生活つまりSEXに対するイメージが“いやらしい行為”“恥ずかしいこと”と認識されている側面が少なからずあるためだろう。この認識を、ぜひ改めて欲しい。SEXは人類が生存するために必要な行為であり、生きるために必要な行為なのだから。

 

誤った性教育

主に男性に対する性教材の一つ“アダルトビデオ”。初めてそれを手にした、男性諸君の高揚感は、これまで味わったことのない達成感、幸福感に包まれたことだろう。

 

初めて女性の身体を見たのは、河川敷や橋の下、公園にずぶ濡れになった、いわゆる“エロ本”だった男性諸君もいることと思う。周りには、「興味がない」と言いながらも、こっそり拾いに行った経験も、今ではセピア色に褪せた写真が、青春の1ページを飾っている。

 

女性のみなさんには、知って欲しい。これが“男”というものだ。ただ罪はない。いまだ、その間違えに気づいていない男性のために、言っておこう。そこで学んだ“SEX”は間違えだ。これから、その間違えが「何がどう間違えなのか」理学療法士として考えてみたいと思う。共に学ぼう。

 

“性欲”は欲の根源

みなさんはマズローの欲求5段階説をご存知だろうか?マズローによれば、人間の欲とは5段階にわかれるらしい。ぜひ、下の図を見ていただきたい。

マズロー

 

まず初めに来るのが生理的欲求だ。これは人が生きるために食べたい、飲みたい、寝たいなどの欲求を表し、これが満たされると安全欲求を求めるようになるらしい。生理的欲求をつかさどるのは、脳の奥にある“視床下部”がつかさどっている。

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視床下部は、自律機能の総合中枢であり、人が生きるために必要な重要な部分である。実はこの部分に性をつかさどる、中枢もあるという。つまり、性欲は食べること、寝ることと同様に、人が最低限生きる、生き残るために必要な行動、欲求であることがわかる。

 

ウワサ程度に聞いて欲しいが、男性の場合、性中枢は摂食中枢の近くにあるため、空腹時に性欲が高まる。女性の場合は、満腹中枢の近くにあるため、満腹時に性欲が高まるらしい…なるほど。

 

女性の約60%は“イッた”ことがないらしい

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今回、この記事を書くにあたり、様々な参考書を手当たり次第読み漁った。私のデスクは、そういった書籍で散らかっている。誤解されても仕方がないが、男性諸君のために私が犠牲になろう。

 

ウワサでは聞いていたが、男性諸君には信じられない事実を突き付けなければならない…

 

「女性の約60%は“イッた”ことがない」ということ。私も初めて聞いたときは、「もう勃ちあがれないかもしれない」と覚悟したほどだ。幸い、現実を受け入れた私は、もう一度、天高く勃ちあがることができた。

 

ちなみに、“イク”という現象を医学的にはオーガズムといわれている。実は、オーガズムが起こる理由は、医学的に解明されていないらしい。ただし、オーガズムという現象を男性、女性ともに共有する必要が、SEXにおいて非常に重要である。

 

こんな報告がある…

アメリカで大学生659人に対して調査を行なったところ、初めてのSEXでオーガズムに達した男性は79%だったのに対し、女性はわずか7%だった。 (引用:女医が教える本当に気持ちのいいセックス 宋美玄(ソン・ミヒョン)著 ブックマン社 P39)

 

また、男性諸君には、立て続けに悲しいお知らせになるが、泣かずに聞いて欲しい。10〜60代の女性に「イッたふりをしたことがあるか?」という調査では、全世代の約半数以上が「はい」と答えている…。

 

泣くな、共に勃ちあがろう。

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オーガズムと健康の関係

先ほど、オーガズムが人間にとってどう必要なのか科学的にはわかっていないと伝えた。ただし、この分野の研究において数々の報告がある。その報告をあげればきりがないが、身体的にも精神的にも満たされていることが、ストレス軽減につながることが、医学の世界の通説になっているらしい。

 

さらに、偏頭痛の軽減にも効果があるのでは、といった報告もある。また、普段からオーガズムを経験している女性は、子宮内膜症になりにくいとの報告もあるようだ。

 

もちろん、男性諸君も女性を“イカせ”ようと努力していると思う。しかし、それを学んだ教材では、誤っていることが多々ある。焦りすぎて、腰を早く動かしたり、手を早く動かしたり。これは全て間違えだ。スピードじゃない。場所なのだと…。

 

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編集後記…

私は、NGO団体ジョイセフが行うI LADY.キャンペーンのアクティビストをやっています。このキャンペーンは、日本の女性たちに、そして世界の女性たちに「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」を普及する活動を行っています。

 

リプロダクティブ・ヘルス/ライツ

性と生殖に関する健康・権利と訳される。リプロダクティブ・ヘルスとは、人間の生殖システムおよびその機能と活動過程のすべての側面において、単に疾病、障害がないというばかりでなく、身体的、精神的、社会的に完全に良好な状態にあることを指す。

(引用:国際保健用語集

 

この活動を通して、男性のみなさん、またリハビリテーションに関わる全ての方へ“性”というものを伝えたいと思い、この記事を書き始めました。

 

今回、このような記事を書いたのはわたし自身の挑戦でもあります。中には、気分を害した方もいると思います。ただ、わたしが伝えたかったことは、人の人生に関わるリハビリテーション職者には、ぜひ理解して欲しい内容なのです。人の人生に関わることにおいて、こういった話が、避けては通れない話だと思っています。

 

だからこそ、知識としても技術としても、この分野において突き詰めていけるものこそ専門家ではないかと思っています。ただ、私自身も、人に語れるほどの技術を持っているわけでもなければ、後ろめたい経験もなくはない。これからの記事を通して、共に学びたいと思っています。

 

今後も、このような記事を連載していく所存です。どうぞご理解ください。

 

ライター:POST編集長 今井俊太

 

参考図書

 

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