キャリアコンサルタントが徹底サポート

久米秀直先生−芸能活動をする理学療法士(PT)−

9332 posts

理学療法士を目指したきっかけ

 祖父、両親共に接骨院(整骨院)を経営していた為、いわゆるお婆ちゃん子で幼稚園の頃から実家の接骨院で低周波や牽引、ホットパック、マイクロ波等の物理療法の手伝いなどをしていました。スポーツもしていたことや、接骨師会に幼い頃から参加していた事から医療職に就きたい希望はありました。

 

ただ決定的に理学療法士になろうと思ったのは中学2年生の時でした。愛する祖父の死を目の当たりにした時です。祖父は病魔に倒れ、入院を余儀なくされ最期は意識不明のままICUにいました。

 

当時は理学療法士の数が圧倒的に少なく、今では私も当然の如くICUで行っているようなpositioningや呼吸リハ、PTによるリハビリ視点からのMonitor check等も無く、祖父は意識も無い中、公立病院でしたが適切なpositioningも施される事が無い為、関節拘縮は進み、褥瘡に悩まされ、吸引も苦しそうでした。

 

担当医に何とか祖父を楽にできないものかと聞きに行きました。その時返ってきた答えが、「本当は理学療法士に診て欲しいがPTの数が少なく、ターミナルの祖父には担当としてPTを付けることが困難である事、回復の見込みがある患者さんにしかPTには診てもらえない」というものでした。

 

そのすぐ数日後に他界した祖父を目の前に、「足らないなら自分が理学療法士になって、祖母の最期を迎える時には自分が理学療法を行いたい」と強く心に決めました。

 

その数年後、高校時代にオーストラリアに留学した際にも、留学先の高校で将来の夢はPTである事を授業中にspeechすると、オーストラリアでのPTの認知度と難易度の高さを肌で感じ、オーストラリアのrehabilitation centerで働くPTを見学し、PTになる志を強め、実家の接骨院を継ぐ方が安易ではありましたが、PTになりました。

 

  晴れてPTになりICUや急性期の理学療法を希望していた為、卒後も急性期の病院で研修を積みました。そんな折に祖母が倒れ、祖母のためにリハビリ型通所施設(介護保険での通所介護施設)を創業経営(現在は顧問)もしました。

 

祖母の最期も担当医と、祖母の病状やMRI等の所見をConferenceさながら説明をして頂き、ICUでの最適な理学療法を家族としてDrや担当PTと共に協議することが出来、祖母は比較的安らかに永眠することができました。

 

これらの事からPTになり臨床を重ねた今、本当にPTの仕事が好きですし、やりがいもあるPTで良かったと感じています。

 

久米秀直先生

 

現在の仕事

 急性期リハ、CVAその他脳血管疾患、錐体路錐体外路疾患、呼吸器、がん、整形外科疾患、心疾患、小児難病疾患、装具、家屋改造、Mentalケア‥全てを時には週休0で臨床に励んでいます。

 

その後、前述した様に介護保険でのリハビリ型の通所介護施設を創業経営し、地域医療枠で研修医の講師や、リハビリ導入の行政やその他色々な法人の理学療法導入のお手伝いやコンサルタントをさせて頂きました。

 

現在は縁あって芸能事務所にスカウトを受けた事や、その他の事情で東京23区に活動の拠点を移し、著名人の方とも仲良くなることが多く、健康相談や綺麗に痩せるアドバイスやボディコンディショニングの指導の依頼を受けたり、初任者研修講師、非常勤での関東地域の急性期リハ、訪問看護リハビリステーション開設のお手伝い等をメインにPTを行っています。

 

時には芸能事務所を通じて東京23区内のLIVE会場で、ステージ上からパフォーマンス後、理学療法士について語らせて頂くことも多々あります。

 

キャリアアップとは? そのために”今”行っていること

 PTを行うにあたり、常に向上する気持ちと担当患者様の症例や与えられた立場や仕事に真正面から向き合い、目の前の仕事に、常にその時にでき得る自分の全力の姿勢で取り組む事で、必然的にPTとしての社会的立場が付いて来るものだと体感しています。

 

 そしてその為に"理学療法士"という仕事をもっと世間に理解して頂き、1人でも多くの方々が理学療法士の関わりによってQOLが向上する為にも、欧米の様に日本での社会的理学療法士認知度の向上に向け、芸能界や政界ともLinkさせながら理学療法士の存在の啓蒙活動にも邁進していきたいと思っています。

 

リハビリ職を目指す学生の皆さんへ

 勉強や実習などで躓いたり辛い事ややり切れない気持ちになることも多かれ少なかれあると思います。しかし有名な名言ですが、"人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇である"という言葉があります。
 
正にそのとおりだと思います。「やらぬ悔いならやった悔い」「万事塞翁が馬」の精神で患者様の為、またセラピストを必要としてくれる仕事に対して、将来セラピストとして人々に必要とされる存在になっている理想の自分を思い描き、今目の前にある事を全力で取り組み、でも俯瞰からも自分を見つめ直し、常に前向きに頑張って頂けたら幸いです。
 

近い将来、患者様や周りのチームなどの隣人や相手を思い遣る利他的なセラピストになっている為の"人間力"も培いながら、最高のセラピストを目指してください!!

セラピストの仕事はとても魅力があり、最高の仕事です!!それらを目指し、励んでいる自分を誇りに思い、無理し過ぎず楽しみながら頑張ってください!!将来セラピストになった時出会う素敵な方々との出逢いを心待ちにしていてください!!そして近い将来セラピストになり、貴方と関わる方々から尊敬され感謝され、役に立っている自分を想像してみてください!!そこに居場所があります!!


最後に、セラピストを目指している貴方を心から尊敬し応援しています!!共に頑張っていきましょう!!
 
久米秀直先生−芸能活動をする理学療法士(PT)−

最近読まれている記事

企業おすすめ特集

編集部オススメ記事