協力隊試験について 面接試験 一般編
前回の筆記試験に引き続き、今回からは面接試験についてお届けします。内容はJICAのホ
ームページにも詳細は記載されておらず、私が受験する際にも情報量が少なく事前の対策
が十分にできませんでした。面接が得意な方は対策などいらないと言う方もいるかと思い
ますが、私の経験談を少しでもお伝えできればと思います。
面接試験は東京都内のJICA施設で行われ、一般面接と専門面接の2種類がありました。私
が受験した2011年には、いずれの面接も15分前後のものでした。
一般面接はJICA職員の方々が中心に面接官をされていました。内容としては今までの経歴
等に加えて現地での活動にあたっての対応の仕方などを質問されました。実際に私が聞かれた
内容は以下のようなものです。
□ 今までどのように仕事をされてきましたか?
□ ボランティアの経験はありますか?
□ なぜ開発途上国でのボランティアを志したのですか?
□ 今までの経験がどのように途上国の現場で活かされると思いますか?
□ 経験年数が少ないようですが途上国で頑張れますか?
□ 経験年数がある方と比較されたときどのように対応していきますか?
現地のベテランマッサージ師に対して
何を伝えられますか?
面接終盤には鋭い質問もいくつかありました。当時、私は臨床経験年数3年目での受験でした。
3年目と言うのは、だいたいのリハ職種のボランティア要請内容に求められる最低経験年数である
ことが多く、ようするに最低限の臨床経験での挑戦ということであり、本当にその少ない経験年数
で、開発途上国で十分な活動をすることができるのか?ということを問われました。
さて皆様ならどう考えますか?経験年数が少ない=開発途上国で活かされない?本当にそうでしょうか?
確かに経験豊富な療法士は引き出しがたくさんありアプローチの選択肢が多いのは間違いのない
ことです。しかし、今までの常識が通じない開発途上国で重要とされることは、忍耐力や柔軟性のよ
うに思えます。どれだけ今までの常識に捉われずに対応することができるか?それは療法士との臨床
経験だけではなく、多様性のある人生経験をいかにしてきたか、またはその過程で考えてきたかと言
うことが重要であるのでしょう。
想定外の現地の治療法!あなたらどう考えますか?
話が少しそれましたが、面接では自分が不利な状況でどのように対応してくか?そのような点で
の質問をされるようです。それは人によって決まった答えのない問いであり、自分の今までの経験を
もとにした問題解決のプロセスを考えておくと良いかもしれません。
*上記見解はあくまで筆者の経験談であり、JICAの公式見解ではありません。
次回は専門分野の面接についてお届けします。
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執筆者 小泉裕一
専門学校卒業後、埼玉県内の大学病院で勤務。3年間勤務し、 青年海外協力隊員として2012年6月~2014年6月までモンゴル国立第三病院へ派遣された。派遣中から開発途上国リハビリレポーターというweb企画を立ち上げ運営している。(30ヵ国からのリハビリレポートを日替わりで配信するもの)帰国後は訪問看護ステーションで勤務している。