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第一回:YouTubeだけで勉強できる時代【森ノ宮医療大学|工藤慎太郎先生】

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工藤先生 私たちは研究会もやっていて、YouTubeでも活動しています。触診の方法論を動画で配信しています。

MKPT研究会チャンネルはこちら>>https://www.youtube.com/channel/UCDi3hXjG21Hy6Q9AgCMnT_A

 

基礎を学ぶ時期に臨床を知らない

 

― YouTubeだけでも勉強できる時代になりましたね。

 

工藤先生 そうそう。授業だけでは覚えられないことも多いですよね。授業の補填として「簡単に復習できないかな」ということで、今の学生向けに作成しました。触診の講習会をやっていても、なかなか復習が難しいと感じています。今の時代、動画を撮影されると、一気に広まってしまう可能性があります。最初は気にしていましたが、あまり気にせず、サービスで提供していけばいいのではないかと思うようになりました。

 

実際に触って、それを超音波エコーで照らし合わせて見ることができます。動画を見るだけで、触診が出来るようになるものでもないですから「本気で学ぼう」となった人が講習会に来てくれます。そうすることで、受講生の質も上がり「こちらがやりたいこともやれるよね」という形になっています。今後は、そういったものが無料化されると思います。

 

基礎的なことほど、大学1年生の時に習いますが、「臨床にどう結び付けるのか?」ということが分からないまま、授業を受けるため、重要なことを聞き逃しがちです。動画で残しておけば、いつでもアクセスできる、こういう状況を作っておきたいと思ってやっています。これからはそういう時代になるのではないかということですね。

 

― そうですね。パソコンよりスマホを見ている方が多く、スマホでガンガン動画をみている人というのが今後もっと増えてくると思います。

 

工藤先生 だから、学生でもUSBの使い方を知らない学生もいます。渡してもつかったことがないからどうやって使うか分からない子がいて、「へえー」という感じですね。

 

― 教員になられた経緯を教えてください。

 

工藤先生 私は24歳の時からですから、もう12-3年になります。最初は、岐阜の平成医療専門学院を卒業後、井戸田整形外科(愛知県のクリニック)2年間臨床をしていて、近所に国際医学技術専門学校があり、解剖学講座の研究員にもなれるということで、初めは教員助手として勤務を始めました。学生時代に林典雄先生に教えてもらっていたこともあり、解剖学の重要性は理解していましたが「まだ教員になるのは早いのではないか」と、悩みました。ただ、チャンスは多くないと考え、入職しました。解剖の研究を行いながら、教員をやり、チアリーディングのチームに帯同してと、研究と教育と臨床をやっていました。

 

解剖学は面白いのですが、生体とは硬さやボリュームが違う、ホルマリンで固定された献体の情報になります。もちろん動きもない。臨床でもスポーツ整形を中心にしていましたので、高齢の方よりも、若い人でどういう形態になっているのだろう?この筋がどう機能するんだろうということに興味が湧いてきました。そこで、鈴鹿医療科学大学の畠中泰彦教授のもとでバイメカの研究の指導を受けました。その経験を生かして,バイコンなどで動きを観察しながら超音波をとる研究を進めています。

 

膝蓋靱帯断裂がきっかけで理学療法士の道へ

 

― 話は前後しますが、理学療法士になろうと思ったきっかけは何ですか?

 

工藤先生 私は、もともとバスケをしていたので膝蓋靭帯を断裂し、手術をした経験からです。それまでは、バスケに関わる仕事がしたいなと、思うようになりました。学校の教員になれば、部活動を通してバスケに関わることができるなと考えてはいました。また、中学校の時の部活の先生が、U15の監督で、いろいろと教えてもらっていたこともあり、子供ながらに影響を受けた先生でした。その先生の考え方などは、今でも染みついています。

 

大学進学の時期になった頃、ケガをしてしまい、「これからどうするんだ?」と悩んでいた頃、リハビリの先生に関わり(柔整の)興味が湧き、スポーツにも関わることができると思った、という軒並みによくあるパターンですね。相談をしたら、「柔道整復師より、理学療法士のほうがいいよ」ということで、理学療法士にしました。

 

当時、「理学療法士として、スポーツをやりたい」というと、「何それ」という時代です。理学療法士は、片麻痺の患者さんなどを診るという認識が染み付いており、なかなかスポーツを診るという認識は広がっていない時代でした。そんな時、平成医療専門学院に鵜飼建志先生がいるということで、進学しました。

 

 

― 学生生活はどうでしたか?

 

工藤先生 全然勉強していなかったですね。週4、5でバイトを入れていました。学生時代のことは結構悲惨でした。1年生の時は比較的勉強していたと思います。勉強していても80人定員がいて、専門学校なんでいろんな人が集まっているわけです。学校の勉強って、点数取るだけなら案外簡単だったと思います。起始停止覚えるくらいであれば、単なる暗記ですから。

 

そんなことを思いながら、点数を取るために勉強を続けていたのですが、それなりにできてしまったので、あまり大変だったという思いはないですね。私は、母子家庭でしたので、学費は母親が工面してくれましたけど、下宿などの生活費は、奨学金と合わせて、自分で稼がなければいけませんでした。周りの子は遊んでいて、勉強していたので、自分も遊びたくなって一緒に遊んで、周りが勉強している時間にバイトしていました。学生の時は、めちゃくちゃ努力したという感じではないです。うちの学生を見ていると、残ってやっている子たちが結構多く、「すごく真面目にやっているなぁ」と感じます。

 

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工藤先生オススメ書籍

 

工藤慎太郎先生プロフィール

【学歴】

2003 年 平成医療専門学院 (現:平成医療短期大学) 理学療法学科 卒業 2005 年~2011 年 愛知医科大学医学部 研究員 在籍

2011 年 鈴鹿医療科学大学大学院 医療科学研究科 医療科学専攻 入学・在籍 2013 年 鈴鹿医療科学大学大学院 医療科学研究科 医療科学専攻 博士後期課程

 

【業績(著書)】

 

【業績(論文)】

Kudo S, Hatanaka Y. Comparison of the foot kinematics during weight bearing between normal foot feet and the flat feet. The Foot and Ankle Online Journal 9 (1): 2

 

Kudo S, Hisada T, Sato T. Determination of the fascicle length of the gastrocnemius muscle during calf raise exerciseusing ultrasonography. J Phys Ther Sci. 2015 Dec;27(12):3763-6.

 

・Reliability of the Transverse Arch of the Forefoot as an Indicator of Foot Conditions.

Journal of Physical Therapy Science. May Vol. 24 (2012) No. 4 335-337. ・コメディカル養成校における『解剖画像教材』を用いた授業とその効果.

形態・機能. Vol. 6 (2007-2008)No.2 135-141 他・多数

 

【業績(学会発表 【業績(学会発表)】

・A comparison of the kinematics and kinetics of overground walking and a functional mobility task in healthy subjects.

2013 2nd congress, International society of posture and gait research にて発表

・Does hallux compression force influences the gait? WCPT‐AWP&ACPT 2013 にて発表 ・The development of measurement methods for flexibility of the transverse arch of the forefoot.

4th Asia society of Sport Biomechanics(2012) にて発表 ・超音波画像診断装置による固有背筋の観察.第 47 回日本理学療法学術大会(2012)にて発表

 

【活動】

形態学と運動学に基づく理学療法研究会 代表

【その他】

O.G.I.G (Obserbational Gait Instructor group) Advanced Class 修了

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