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小児リハビリの現状|対象となる疾患は?どのような介入をしているの?

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小児リハビリテーション(以下小児理学療法)は、1960年まで児童福祉法により肢体不自由児施設での治療が一般的であったが、1970年代後半からは、医療機関での小児理学療法が一般化してきている。 

しかし、その実態は不鮮明で、データベースの構築が必要とされてきた。 

今回、日本理学療法士協会が公表している「小児リハビリテーション実態調査報告書」の中から、対象となっている疾患や実際の介入方法などに着目して報告する。 

▶︎ http://www.japanpt.or.jp/upload/japanpt/obj/files/chosa/syouni_houkokusyo_2016.pdf

 

Q:貴院の概要をお答えください 

A:「一般病院」(67.0%)「総合病院」(20.0%)「大学病院」(3.4%)「小児病院」(0.8%)「その他」(9%) 

・回答があった病院の割合である。その他は、小規模クリニックである可能性がある。 

 

Q:小児患者の対象疾患(疑いを含む)をお答えください 

A:「骨・関節疾患」(43.4%)「脳性麻痺」(24.0%)「神経・筋疾患」(20.1%)「精神運動発達遅滞」(17.6%) etc… 

・小児理学療法といえば、脳性まひが対象となるイメージであるが、実際は、骨・関節疾患が最も多く43%を占めている。また、精神運動発達遅滞(17.6%)、発達障害(14.9%)、染色体異常(14.2%)を合わせると50%にもなり、運動発達遅延、行動異常などに対する知識理解も必要である状況が伺える。 

 

Q:小児患者で実施している評価・介入をお答えください。 

A:「関節可動域練習」(72.2%)「筋力増強練習」(65.4%)「歩行練習」(62.0%)「姿勢動作練習」(50.8%)etc… 

・実施されている割合が高い介入方法は、成人理学療法と大きく変わらない印象を受ける。特徴的なものとして、呼吸理学療法が徒手や体位排痰法、リラクゼーションにより30%程実施されている。下肢装具や車椅子(バギー・電動を含む)、歩行装具に対する介入も30%前後を占めていて、低緊張状態やそれによる呼吸状態不全に対する介入を実施している状況が見えてくる。 

評価方法は、遠城寺式乳幼児発達検査が非常に多く15.7%の割合で使われている状況であった。 

 

Q:前問で小児患者の理学療法を過去3年間「実施していない」とお答えの方にお伺いします。「実施していない」理由としてあてはまるものをすべてお答えください。 

A:「小児患者の介入依頼がない」(84.6%)「小児患者に対応できる理学療法士がいない(知識・技術不足)」(26.5%)「小児患者に対応できる理学療法士がいない(人員不足)」(16.8%) 

・小児理学療法の依頼が少ないのも事実であるが、知識技術不足で対応できる理学療法士がいないという現状もあるようだ。 

 

小児理学療法は、特別な領域と考えられている。その為、学生時代に実習などで経験した人は少ないのではないだろうか。「小児患者に対応できる理学療法士がいない」という状況が約1/4を占めているのも納得できる。 

しかし、需要はある事から現在は、放課後デイサービスなどが普及してきている。 

今後は、医療機関も必要性がある事を考慮して、教育カリキュラムなどに小児領域などを含めていく事も必要ではないだろうか。

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