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健康保持・増進のために、どのくらい身体活動を行うといいの?

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世界保健機構(WHO)が2010年に刊行した「健康のための身体活動に関する国際勧告」では、65歳以上の人々に対する身体活動の目安として、次の6項目を推奨している。

 

・週あたり150分の中強度有酸素性身体活動を行うこと。また、週あたり75分の高強度有酸素性身体活動を行うこと。または、同等の中〜高強度の活動を組み合わせて行うこと。

・有酸素性活動は一回につき、少なくとも10分間以上続けること

・中強度有酸素性身体活動を週300分に増やすこと。または、週150分の身体活動を高強度の有酸素性活動にすること。または、同等の中~高強度身体活動を組み合わせて行うこよで、さらなる健康効果が期待できる。

・運動制限を行う場合は、バランス能力を向上させ転倒を防ぐために身体活動を週三日以上行うこと。

・筋力トレーニングは週2日以上、大筋群を使うトレーニングを実践すること

・健康状態によって、これらの推奨量の身体活動を実践できない場合は、健康状態の許す範囲でできる限り活動的でいること。

 

中強度とは、客観的には安静時の3.0~5.9倍の強度を指す。普通歩行は安静時の3.0倍の強度、かなりの速歩きは安静時の5.0倍の強度に相当する。主観的な強度でいえば、10段階(1が安静、10が限界)で5-6程度(ややきついと感じるくらい)が中強度の目安である。高強度とは、安静時の6.0倍以上の強度を指す。ゆっくりとしたジョギングがちょうど安静時の6.0倍の強度に相当します。主観的な強度でいえば、10段階で7-8程度(きついと感じるくらい)が高強度の目安である。

 

本邦では、2013年に「健康づくりのための身体活動基準2013」が公表されており、65歳以上の身体活動量の目安として、強度を問わず毎日40分以上(1週間当たり10メッツ・時に相当)の身体活動を行うことが推奨されている。

 

注:メッツとは、身体活動の量を表す単位で、強度(メッツ)に身体活動の実践時間(時)をかけたもの。1週間で普通歩行(3メッツ)を合計3時間おこなった場合、3メッツ×3時間で、9メッツ・時となる。

 

現在、慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科・スポーツ医学研究センターと藤沢市では、「ふじさわプラス・テン」運動が広がりを見せている。

 

プラス・テンとは今より10分多くからだを動かそうという取り組みで、2013年の厚生労働省の研究によると1日10分の身体活動でロコモや認知症のリスクを8.8%減らせることが分かっている。18~64歳は元気にからだを動かし1日60分、65歳以上では強度に関わらず40分というのが健康づくりのための身体活動の目安となる。

 

出典

高齢期の健康づくりと身体活動

「グループ運動ガイド」藤沢プラス・テン研究班

 

健康保持・増進のために、どのくらい身体活動を行うといいの?

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