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心房細動を有する脳梗塞患者におけるワルファリンの長期的効果

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国立循環器病研究センターの徳永敬介医師らの研究チームは、心房細動を有する脳梗塞または一過性脳虚血発作(TIA)患者において、発症前のワルファリン療法は短期転帰を改善するが長期転帰は改善しないことを、国内多施設共同研究によって明らかにした。

▶︎ 心房細動を有する、脳梗塞または一過性脳虚血発作患者において発症前のワルファリン療法は短期転帰を改善するが長期転帰は改善しない ~SAMURAI-NVAF研究~

 

本研究の対象は、国内18の脳卒中センターに登録された1,189例。発症前の抗凝固療法による短期および長期転帰の改善効果を検討。発症前に抗凝固療法を行っていなかった群、不十分な薬量でワルファリンを服用していた群、十分な薬量でワルファリンを服用していた群に分け、3ヶ月後および2年後転帰と2年以内の脳梗塞やTIAの再発などの有無を調査した。

 

その結果、発症前に抗凝固療法を行っていなかった群に比べて、ワルファリンを少なからず服用していた群では来院時の重症度が低く、3ヶ月後転帰が良好であったものの、2年後転帰には有意差がないことが明らかになった。また、発症前に抗凝固療法を行っていなかった群に比べて、十分な薬量でワルファリンを服用していた群では虚血イベントを起こす割合が高いことも明らかになった。

 

研究者らは「抗凝固療法を行っているにも関わらず虚血イベントを繰り返す患者に対しては、より注意深く再発予防を行う必要がある」と述べている。

本研究の成果は「Journal of the American Heart Association」オンライン版に掲載されている。

心房細動を有する脳梗塞患者におけるワルファリンの長期的効果

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