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脊髄損傷の再生医療 保険適用で開始

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今月中旬から札幌医科大学付属病院にて、公的な医療保険のもと、脊髄損傷患者を対象にステミラック注を使用した再生医療が実施される。

脊髄損傷に対する再生医療等製品「ステミラック注」を用いた診療について

 

このステミラック注とは、患者の脊髄にある間葉系幹細胞を外部で培養し、増やすことで製造する再生医療等製品のことである。

 

治療の流れでは、はじめに、患者の間葉系幹細胞を脊髄から取り出し、約1億個に増えるまで培養させる。その後、約60分かけて患者の静脈内にステミラック注を投与し、症状の改善を目指すといった流れだ。また、今回の治療は通常の保険診療の対象となり、高額療養費制度も受けることができる。

 

適応疾患は外傷性脊髄損傷で、ASIA機能障害尺度がA、BまたはCの方(重症の方)とされている。

 

適格基準として、骨髄液の採取を脊髄損傷受傷後31日以内を目安に実施できる方、アレルギー素因のない方、感染症の合併がない方など、詳細な全身スクリーニング検査を実施するとのことだ。

 

脊髄損傷患者は全国で約15万人以上おり、四肢・体幹の完全麻痺や不全麻痺により運動や感覚に障害が残る場合が多い。現在の治療方法は損傷した部分を固定するための手術やリハビリによるADL動作の獲得が中心である。脊髄損傷による症状を改善するためにも、今回の新しい治療方法は成功してほしい。

 

脊髄損傷の再生医療 保険適用で開始

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