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慢性疼痛リハビリに向き合うただ1つの資質

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今から50年前に報告された、同じ教育や技術を習得した医療者の臨床能力を左右する資質「治療的自己」について書きました。慢性疼痛リハビリと括りましたが、全医療者にとても役に立つ話で、今リハビリの進め方に行き詰ったり、良くならない患者さんに悩む理学療法士には特に響く内容です。「もうブルーギルとは呼ばせない!」。

Buenas noches!terapeuta!(スペイン語でこんばんは療法士のみなさん)、週の真ん中水曜日の江原です。私はTwitterをメインに情報発信をしていますが、質問箱やDM来る内容で最も多いのが「痛みに関してのおすすめ書籍(セミナー)を教えてください」という質問です。いいことに役立つためにSNSをしていますが、同じ内容のものが続くとややカンサード(スペイン語で疲れた)になってしまう時があります。

 

なのでPOST運動器7の場を借りてしまって申し訳ありませんが、今日はどんな知識や技術や書籍やセミナーよりも重要な医療者としてのおすすめポイントを話してしまおうと思います。タイトルには慢性疼痛と括りましたが全医療者にとって役に立つ話で、漫画ドラゴンボールで言うところの悟空がカリン塔に登った後に感じたであろう充実感と同じものが得られる記事です。

 

本日のコンテンツ

・「患者さんがよくならない」足りないのは知識か技術か

・疾患を治そうとして陥る問題点

・治療的自己とリハビリの臨床

・治療的自己を養うために今日からできること

 

「患者さんがよくならない」足りないのは知識か技術か

私の理学療法士のとしての経験を振り返っても、いろんなターニングポイントがありました。知識で言うならば、理学療法士1年目くらいに発刊された、「MSIアプローチの書籍」は本当に衝撃的なものでした。「動きの良しあしで痛みが出る」という考え方は、腰痛に悩まされていた上にいろんな治療で改善しなかった私にとって、公私ともども大変お世話になった概念でありバイブルです。

 

治療技術で言うと今はDNSアプローチがその中心ですが、以前はマッスルエナジーテクニックやインソールやボバースコンセプトを行っていた時期がありました。現在は全くやってないアプローチばかりですが、それぞれの時期で勉強になり知識や技術面でも現在に活かされていると感じています。痛みに限らず理学療法アプローチは何でもありと言いましょうか、新しいテクニックが見つかると良かれと思いなんでも取り入れようとする傾向が一部でみられます

 

世界や日本の理学療法も時代により変遷していて、筋力増強、神経促通手技、徒手療法と導入・研鑽されてきた経緯もあります。その一方で自分の周りには、オステオパシーや東洋医学やエネルギー療法を取り入れて臨床をやっていた理学療法士もいました。これらのことはいい意味で解釈すれば、特に運動器理学療法士において人体や身体機能を非常にミクロの視点で見ることに長けていて、必要なものを探し続けてきた成果と言えます。

 

これは想像ではありますが、細かな機能評価や視診、動作分析等で実績を作ってきた理学療法士の先人の教え体現しようと努力して来たことも大きいと思います。その反面で、1臨床家の意見が理学療法全体の意見とされやすかった歴史だったとも言えます。話題がそれますがなんでもかんでも新しいアプローチを取り入れる理学療法士に、「ブルーギル※1」というあだ名をつけていたこともありました。これはもちろん悪い意味でです。

 

そして慢性疼痛リハビリテーションにおいては、何でもかんでも知識や技術を取り入れてためすことが仇となる場面を何度も見てきました。

※1ブルーギル:何でも喰いつく修正がある日本にも広く分布する淡水魚。現・上皇がアメリカから持ち帰り日本に入ってきたとされる外来魚のこと。

 

疾患を治そうとして陥る問題点

慢性疼痛リハビリに向き合うただ1つの資質

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