ー 須賀さんは今年9月からロマリンダ大学臨床博士課程留学されるそうですね。アメリカ留学にはいつから興味を持ったんでしょうか?また、なぜアメリカの大学院を選んだんでしょうか?
須賀:大学2年生の時、「日本に良い運動療法の教科書がない。」ということで、Therapeutic exerciseという英語の教科書での授業を受けたことがきっかけで、海外で学ぶことに興味を持ち始めました。その後、一年目の時に参加した全国学会で、海外で学ばれた先生のお話しを聞き、何らかの形で海外で学びたいと思うようになりました。
留学に関しては、いわゆる「夢のアメリカへ!」みたいな感じで留学するのではないです。他にも何かに特定の分野に特化したコースで学びたい気持ちもありましたが鑑別診断(原因の同定、危険疾患の可能性を除外をする)を学びたかったのと、アメリカの博士課程教育に興味があり、それらを優先しました。
学生の標準レベルが高いアメリカの臨床博士課程で学べば、日本の今後の課題とかも見えてくるんじゃないかと思ったのもあります。
ロマリンダ大学を選んだのは、TOEFL(英語力試験)やGRE(アメリカの大学院入試用の試験)の結果、就労のためのビザ関係やアメリカの理学療法士免許取得の科目単位の取得を考えた時に、色々融通のきくカリキュラムだったからです。ただ行くだけでは成長しないし、結局は努力次第ですから、初めの一歩が次につなげやすいということで選びました。
ー アメリカ以外の選択肢はありましたか?
須賀:最初はオーストラリアに行きたかったんですけど、オーストラリアでは理学療法士免許を取ろうと思うと学士に入り直すのが基本です。修士の課程にもコンタクトを取ったことがありますが、もともと免許を持っている人は受け入れなかったり、要件が高すぎるなどがありました。他にもカナダの理学療法士免許取得のためのコースも検討しました。
学士に入り直すにしても英語力でIELTS7.0とTOEICで言えば満点に近いレベルが要求されます。江戸さんなどが通われたカーティン大学はブリッジングといって先に語学学校に所属してその中の試験をクリアすれば入学が許可されるシステムもあったようですが、現在ではなくなっているようです。
当時ブリッジングを使えばなんとか大学の学士に入学できたりした可能性もありました。しかし、かなりの時間を費やしてまで、学士課程から学ぶというのはせっかく日本で修士を取っていたので自分の中でその選択はちょっと違うかなと思いました。それで、博士課程での臨床教育を受けられるアメリカが一番しっくりきたというのがあります。
ー 英語はどうやって勉強してきたんですか?