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【東京医科歯科大学】小脳の二重身体表現を解明ー正確な身体運動を実現する二重の神経回路の形成ー

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 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科システム神経生理学分野のトランアン・コア大学院生、張静雲大学院生、杉原泉教授らの研究グループは、米国ジョンズホプキンス大学藤田啓史助教、国立遺伝学研究所平田たつみ教授との共同研究で、神経細胞をその誕生日ごとに標識し分ける手法を用いて、小脳の発達過程において単一の神経細胞集団が分裂し個別に移動していくことで、前後に離れて重複した身体表現領野が形成されることを明らかにしたー。
 

 ポイント

  • ・大脳と小脳が協調して身体の正確な運動を制御するなかで、小脳が、大脳とは異なり、重複した2 つの身体表現領野を共に用いていることは、これまで現象としては知られていましたが、その機構と意義は不明でした。
  • ・マウス小脳のプルキンエ細胞を誕生日ごとに染め分けて追跡したところ、胎生期小脳のプルキンエ細胞の初期の9集団のうちの1集団が前後方向に分裂して移動し、成体の小脳では前後2か所に分かれた身体表現領野を形成することが判明しました。
  • ・成体の小脳で前後2か所に重複した身体表現領野※2は、その由来が性質を同じくするプルキンエ細胞の1集団であるがゆえに、共有の神経回路が形成され、協調して身体の感覚運動制御に関わると考えられます。
  • ・今後の研究では、小脳の領野構成と神経回路形成の知見に基づいて小脳の働きが解き明かされることが期待されます。

 

▶︎http://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kouhou/20210301-1.pdf

 

【論文情報】

掲載誌:

eNeuro 7(6), 2020

論文タイトル:

Common origin of the cerebellar dual somatotopic areas revealed by tracjing embryonic Purjkinje cell clusters with birthdate tagging. 

【東京医科歯科大学】小脳の二重身体表現を解明ー正確な身体運動を実現する二重の神経回路の形成ー

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