理学療法士(PT)間藤大輔先生 -リアル臨床カフェ主催者-

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“人のためとは何か”を自問自答しPTの世界へ

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POSTインタビュアー:まず初めに、理学療法士を目指したきっかけは何だったのでしょうか?

間藤先生:大学時代に“人のためとは何か”と考え続けていたのですが、ボランティア活動先で理学療法士という存在を知ったのがきっかけです。

POSTインタビュアー:養成校はどのようして選びましたか?

間藤先生:とにかく学費の安いところを選びました。

今は廃校となってしまいましたが、私の卒業した“国立療養所東京病院附属リハビリテーション学院”は通称で”清瀬”と呼ばれていたのですが、清瀬の学費は年間8万円ちょっとくらいでした。

学生は主に、大卒や社会人経験者などが多かったですね。平均年齢は25歳くらいでした。

POSTインタビュアー:就職先を選んだ理由は?

間藤先生:外部講師としてきていた先生が、提示してくださった症例に対して“今の私の技術ではこれだけしかできないけれど、私の上司が治療をすればもっと良くなる”ということを学生の講義で話すのを聞いて、この先生のもとで働きたいと思い、ご縁があって働くことができました。

POSTインタビュアー:間藤先生の場合、入職してまず何を意識的に取り組んだのでしょうか?

間藤先生:当初は専門性を高めることに一生懸命だった気がします。週に3日、勤務開始前の1時間は実技練習。持ち周りの勉強会が2ヶ月に1度くらい担当が回ってきて、そのほかに症例報告の発表を行ったり、学会発表や講習会など慌ただしかったですね。

とにかく患者様を良くするためにはたくさんの知識・技術が必要ですし、そんな教育体制が整っていたのはとても良い環境だったなと思います。

間藤先生③

2回あった”キャリアの転機”

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インタビュアー:率直に、間藤先生は1年目の頃から思い描いていた理学療法士像には現在、成れていると思いますか?

間藤先生:全く想像できなかったですね。自分が今、こういう働き方をしているなんて少しも想像していませんでした。やはり、関心のある領域がどんどんと広がっていって今に至るといった感じでしょうか。

私の根本の部分である、”人のためになるのは何か”をずっと問い続けていて、自然と自分の考えが広がっていったというカタチですね。「困らない人を作っていく」というシステム作りに興味を持ち始めました。

インタビュアー:キャリアの転機となったこととは?

間藤先生:2回あります。

1回目は30歳を目前にした、3年目の時。1、2年目の時ってがむしゃらだから自分のことを客観的に見ることができなかったんですが、3年目には自分の能力の無さに愕然としました。

2回目は10年目の時。急性期の病院にいると患者さんの本当の生活が見えてくなくって、もっともっと生活を見たいと思うようになり、リハ病院へ転職をしました。

インタビュアー:仕事以外への関心領域は何かございますか?

間藤先生:自分の価値基準として“人のため”というものがずっとありました。“人のため”って決して患者さんだけではなく、職場の同僚や家族も含まれていいと僕は思います。

ですから職場を働きやすい環境にしていくために、理学療法以外のことは随分勉強をしましたし、家族のために育児休暇も取得しました。

育児休暇は自分の興味でもあったんですが。その中でキャリアとは何かについて改めて考えるきっかけになりましたね。

そういったところで、「ワークライフバランス」「職場の働きやすさ」について追求していく一歩となりましたね。

インタビュアー:本日はありがとうございました。

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間藤 大輔先生

[学歴]

立教大学経済学部経営学科 卒業

国立療養所東京病院附属リハビリテーション学院 理学療法学科 卒業

[略歴]

「人のため」と「自分のため」を両立できる仕事を模索しつづけ、大学を卒業後に理学療法士という道を選択。我が国初の理学療法士養成校である国立療養所東京病院附属リハビリテーション学院へ進学。

卒業後、年間150名以上の新規患者さんとのご縁があった急性期総合病院で10年間勤務。約35000回の臨床を経験するなかで、様々な疾患の患者さんに少しでも寄り添えるように研鑚を積む。

また、効果的な介入を行うために、患者さんやご家族との早期のラポール形成や的確に伝わるコミュニケーション技術に必要性を痛感し、コミュニケーションに関する様々な資格も取得。

より患者さんの生活・人生に深く関わりたいとの思いから現在はリハビリテーション専門病院にて勤務。

臨床家としての活動以外に、医療従事者の離職問題や医療の枠組みを超えたコミュニティデザインに積極的に取り組んでいる。

3児の父であり、出産毎に育児休暇を取得し、「人のため」と「自分のため」の仕事の実践に向け奮闘中。ちなみに3回目の育児休暇取得の際にはアフロヘアにて、第1子の小学校でPTA広報委員を勤め上げた。

[資格]

理学療法士(神経系専門理学療法士)

介護予防推進リーダー

呼吸療法認定士

産業カウンセラー

NLPプラクティショナー

LBAプロファイルプラクティショナー

[活動]

医療従事者のキャリアデザイン推進会 代表

「ココロもカラダもヨノナカも、happyに」プロジェクト 共同代表

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理学療法士(PT)間藤大輔先生 -リアル臨床カフェ主催者-

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