運動障害と感覚障害の評価
リハビリでは、介入前に患者さんの状態を把握したり、病態を解釈したりする目的で評価や検査を実施します。脳卒中患者さんでも同様で、運動、感覚、バランス、高次脳機能障害などの評価や検査を実施しますが、これらの評価結果をまとめる段階で、実は落とし穴があります。
この時の評価では、運動障害と感覚障害をそれぞれ評価して、【どれくらい動くのか】と【感じにくい感覚はあるのか】を把握します。また、障害があれば【どうしてなのか】の原因を、運動障害と感覚障害で別々に考えて行きます。本来運動と感覚は、動作の中で相互に影響し合っているため、評価結果が別々であっても【動作・行為】をベースに統合する必要があるんです。
でもこの統合は難易度が高く、また方法を知っていないと出来ません。よって、介入のプログラムも、運動障害に対する介入、感覚障害に対する介入と言ったように、別々になってしまいがちです。そうすると、動作の改善に繋がらず、生活が変化しないと言った悪循環が生まれてしまいます。