メンズヘルス領域との出会いは、PNFで有名なあの病院!?
POSTインタビュアー まず先生が理学療法士になったきっかけを教えてください。
Daniel Kirages先生 人と関わる仕事をしたかったのが一つと、身体をしっかり使うような仕事をしたかったからです。なおかつ安定した収入をもらえる仕事だと思ったからです。
人を助けるということが大前提にあり、小さい頃に祖母が大腿骨頸部骨折をしてリハビリに行っていたり、母が凍結肩になっていたりしたので、小さい頃から理学療法士が身近な存在でした。
家族が行っていた病院やクリニックについて行った時に、担当した理学療法士がポジティブに楽しそうに仕事をしていた。あとはその人の人間性もあると思いますが、私の家族としっかりコミュニケーションを取ってくれていて、楽しそうな雰囲気があって良かった。
なので、大学の進路を決める時に、頭の片隅には理学療法がありました。大学院に入るためにはボランティアをしなければならないのです。その際、大学病院に行ってボランティアをして、「これは自分の仕事に最適だな」と思って入りました。そして今、理学療法士になれて幸せです。
POSTインタビュアー 先生は最初どのような施設・病院で仕事を始めたのですか?
Daniel Kirages先生 カイザーというPNFでも有名な大きな病院があって、その外来整形で仕事をしていました。
私が働き始めた時、女性二人、男性が一人で働いていたのですが、その男性が辞めて、興味があるかと誘われたのがきっかけで女性医学の領域に関わりはじめました。
そこに勤めていた女性の「ビアンテ」理学療法博士は女性医学で有名な先生で、たくさんの書籍や研究をしていたことも興味をもった要因の一つです。
なので最初は男性も女性も見ていたのですが、男性領域の理学療法士が少なかったので、自分のスペシャリティになると思い、男性だけを見始めるようになりました。
POSTインタビュアー 日本の理学療法の現状として、ウィメンズヘルスというワードはたびたび聞くようになってきましたが、メンズヘルスのことはほとんど聞きません。実際にメンズヘルスのリハビリテーションで実施していることはどのようなことかぜひ教えてください。
Daniel Kirages先生 膀胱癌などの手術で癌の部分を摘出するじゃないですか。そうすると当然、外肛門括約筋とかを切ってしまうので緊張が緩くなりますよね。デリケートな部分なので切ってしまうと、尿失禁とかが出てしまう。それを止めるというのは一つのリハビリですね。
手術の後は全部筋が弱っていますので筋肉を鍛えるという方向性なんですが、実は筋を弱めなければいけないということもあります。
通訳:一色史章先生
【目次】
第一回:メンズヘルス領域との出会い
第二回:リラックスしたほうが良い方も、収縮させる方法も教えます
第四回:女性医学の中の男性医学?
第五回:骨盤底筋は大臀筋を働かせなくても収縮できるが、その逆は…
Daniel Kirages先生経歴
資格
PT, DPT, OCS, FAAOMPT
Dr. Kirages is an Instructor of Clinical Physical Therapy. He has a hybrid schedule of both clinical practice and academic teaching. It is within the private practice of the Division, USC Physical Therapy Associates, where he attends to a diversified patient load, addressing orthopedic and pelvic health disorders. While in the classroom he serves as course coordinator for Basics of Patient Management and as a primary instructor for Clinical Management of Musculoskeletal Dysfunction within the first year of the DPT program.
Dr. Kirages is a Board Certified Orthopaedic Clinical Specialist (OCS) as well as a Fellow of the American Academy of Orthopaedic Manual Physical Therapists (FAAOMPT). He is significantly involved with advanced professional education through his teaching and clinical mentorship within the USC Residency in Orthopedic Physical Therapy. He is also the primary faculty member of theUSC Orthopedic Boot Camp Series which is a comprehensive series of seminars that enables the participant to attain high level skills in examination and treatment procedures for common musculoskeletal conditions.
Dr. Kirages may also be found researching topics associated with pelvic health, teaching continuing education courses or giving lectures at a variety of academic institutions or healthcare facilities nationally and internationally.
Professional Affiliations
Member: APTA, Orthopaedic and Women's Health Sections Fellow: American Academy of Orthopaedic Manual Physical Therapists Member: International Pelvic Pain Society
Faculty Positions
Instructor of Clinical Physical Therapy, University of Southern California Clinical Faculty - Riverside Physical Therapy Orthopaedic Residency and Spine Fellowship Programs, Grants Pass, OR