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股関節に関わる神経-後編-

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皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。前回は股関節に関わる神経について解説しました。本日は後編として坐骨神経・殿皮神経・陰部神経について解説していきます。

神経の復習

神経に関しては脳・脊髄の中枢神経と脊髄から各器官に分布する末梢神経に分けられます。末梢神経には運動神経、感覚神経、自律神経が存在し、運動など様々な要素に関わっています。傷害されることで筋力低下や感覚鈍麻など生じます。神経絞扼に関して疼痛が生じるメカニズムに関しては機械的圧迫と阻血が関与していると考えられています1)

神経が圧迫されることで血管系に障害が生じます。また強い圧迫においては神経の変性が生じ、神経系の障害が生じます。大腿部に関しては疼痛や痺れなどに関わる神経も多く、臨床上問題になるケースも多く存在すます。前回は大腿神経、外側大腿皮神経、閉鎖神経について解説しました。本日は坐骨神経、殿皮神経、陰部神経について解説していきます。

坐骨神経

坐骨神経は45-S3から分岐し、殿部から大腿の後面を走行します。運動に関しては大内転筋とハムストリングスに関与します。感覚に関しては脛骨神経・総腓骨神経と分岐するため、間接的ではありますが下腿外側・足背・足底などを支配しています。

走行に関しては大坐骨孔を梨状筋の前面を走行し、大殿筋の前面を走行します。上双子筋・内閉鎖筋・下双子筋の後面、坐骨結節の外側を通過し、外閉鎖筋の後面を走行します。その後、大腿二頭筋長頭と大内転筋の間を下降し、大腿部の遠位1/3の高さで総腓骨神経と脛骨神経に分岐します。

坐骨神経と密接に関わる要素としては梨状筋との関係が臨床上、大きいと考えています。現在は深殿部症候群と総称されていますが、以前は梨状筋症候群と呼ばれており、梨状筋との関係を調べている研究も多く存在します。梨状筋と坐骨神経の関係により症状が生じやすいという報告もありますが、否定する研究もあり実際には分かっていません。パターンに関しては以下の要素が挙げられます。

股関節に関わる神経-後編-

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