皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。前回は膝関節過伸展について解説しました。本日は基礎医学シリーズ解剖学編の第23回で腹横筋について解説していきます。
解剖学的特徴
腹横筋の起始は第7~12肋軟骨、腸骨稜、鼠径靭帯、腰椎肋骨突起になり、停止は腹直筋鞘になります1)。作用としては肋骨を引き下げる作用になります。
腹横筋は体幹筋群の中ではローカル筋に含まれます2)。ローカル筋は体幹の分節的な安定性に関与し、反対にグローバル筋が大きな動きを制御します。この2つが相互に作用し、体幹の安定化に関わります。
腹横筋の特徴
先ほど、作用として肋骨を引き下げると説明していますが腹横筋のメインの作用は異なります。腹横筋は先ほどの起始停止以外に前方で腹部筋膜、後方で胸腰筋膜に付着します3)。そのため、腹横筋単独で安定化図るのではなく、これらの組織の緊張も高め、腹部の安定化に関わります。
胸腰筋膜は背中にある筋膜で三層に分けられます。上肢と下肢を繋ぐ部位であり、非常に重要な筋膜になります。