皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。前回は腹横筋について解説しました。本日は運動療法の中で使用されるクラムシェルについて解説していきます。
クラムシェル
クラムシェルは側臥位で行う股関節の外転・外旋運動になります。クラムシェルでターゲットにする筋肉はいくつかありますが、1番ターゲットにされるのは股関節外転筋であり、非常に重要な筋肉になります。
股関節外転筋は歩行での立脚中期に関わり、デュシェンヌ歩行やトレンデレンブルグ歩行に関与するため、重要な要素になります。また片脚立位時に骨盤水平化に働くため、左右のバランスにも関わります。
股関節外転筋に関しては中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋などが関わります。実際に股関節外転の半分以上を中殿筋が担っています。しかし、臨床の中では大腿筋膜張筋が過剰に収縮し疼痛が出現することも多く、大腿筋膜張筋を抑制した中での介入が必要になります。
クラムシェルの利点として、股関節外転運動と比較し大腿筋膜張筋の活動が抑制される2)ことになります。そのため、介入としても選択されやすくなります。
クラムシェルと中殿筋
ここからは各筋とクラムシェルについて解説していきます。
先ほど説明した様にクラムシェルは大腿筋膜張筋を抑制した中で中殿筋を強化する上で非常に重要になります。また中殿筋を狙って行う中でクラムシェルの角度を考えることも必要になります。