皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。前回は痙縮について解説しました。本日はマッサージガンについて解説していきます。
マッサージガン
マッサージガンは手持ちのマッサージ機であり、振動刺激を使用するものになります。拳銃のような見た目で、刺激としては叩打刺激になります。様々な会社から多くの商品が販売されています。
以前はスポーツ選手のリカバリーのために使用されているイメージでしたが、ここ最近では一般の方も手に取っている印象もあり、かなり身近になっています。しかし注意としては他の物理療法と異なり、明確な禁忌や適応など明らかになっていないことになります。本日は論文なども含めて紹介していきたいと思います。
マッサージガンの効果
マッサージガンの効果についてはシステマティックレビュー1)の内容から抜粋して解説していきます。パフォーマンスとして筋の柔軟性、筋力向上が存在し、その他の要素としてリカバリーが挙げられます。
筋の柔軟性についてはマッサージガンによる効果があるとされています1)。実際に腓腹筋に対して行った研究においては背屈可動域が5.2°改善したと報告してきます2)。大腿直筋に関しては優位差が認められなかったとの報告もあり3)、部位による変化はあるのではないかと考えられます。
筋力向上についてはマッサージガンによる効果がないと報告されています1)。研究の中ではジャンプの高さが低下するとされています。唯一、効果があったと報告もありますが4)、筋力については変わらないと考えられています。
ストレッチでは実施後の筋力低下などが報告されており、マッサージガンにおいても実施後に筋力低下がないか検討がされています2)。結果として筋力低下は認めないとされており、運動前の実施なども可能であると考えることができます。
筋疲労に対してのリカバリーについてはマッサージガンによる効果を認めると報告されています1)。しかし、長期的な効果やHzなどは分かっていないため、今後の研究結果を参考にする必要があると考えています。